ろうきんブックレット「ツシマヤマネコ」の中で、友谷(ともや)という集落が好きなので「トモオ」と仮に※名づけたヤマネコ(Mm-13)が、また友谷で保護されてしまいました。彼が保護されたのはこれで3度目。最初は交通事故に遭ってケガをして、2度目は一昨年の夏に鶏を10羽も殺してしまって鶏小屋の中で、3度目の今回も鶏小屋の中でした。 センターに連れて帰って血液検査をしたところ、特に異常はありません。約10日後、野生に帰すことに決めたのですが、友谷の集落の方にとっては前科2犯のヤマネコなので、複雑な思いがあるはず、と考え、集落の公民館に集まっていただいて説明会を行いました。 説明会で「山に放すことになるので鶏小屋の戸締りを。」と呼びかけたところ、最終的には「仕方なかねぇ、友谷のトモオじゃけんねぇ」と理解していただきました。また、昔からのヤマネコのエピソードなどを多く聞かせてもらい、思いもかけず対話の場となりました。 このトモオくん、実は一昨年の夏にはセンターから脱走するという暴挙(?)をなしとげたヤマネコです。そのときにも、センター職員はチラシを持って集落を回りましたが、おかげで集落の人たちの生の声を聴くことができました。どうやら、彼のお騒がせぶりは、センターに地元の方々との接点を作ってくれているようです。でももう戻ってこないでね・・・。
※ センターでは、通常は野生動物であるヤマネコに名前はつけません。本の中で便宜的に名づけたもの。
|