対馬野生生物保護センター

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2006年6月4日:佐護椋梨 田植え体験で ヤマネコ痕跡探し!

2006年6月の活動

 6月4日(日)対馬市農業委員会主催の田植え体験と一緒に、ヤマネコの痕跡探し観察会を行いました。参加者は田植え体験に来ていた子供たち約20名。みんなヤマネコの痕跡を探す気満々です。

 ところで痕跡って何?痕跡とは、その生き物がここにいたという証拠です。ヤマネコでは足跡やフンなどです。ヤマネコ本体を見ることは難しいけれども、痕跡を見つけることでヤマネコの暮らしを垣間見ることができます。
「それではヤマネコの痕跡探しに出発!」

 一つ目のフンを発見!コンクリートの目立つところにありました。しかしヤマネコのフンと思うのはまだ早い。このあたりにはテンをはじめ、たくさんの生き物が暮らしています。さあ、誰のフンでしょう?

 誰のフンか調べるには、フンの中身を見ればわかります。みんなで棒を片手にフンをつつきます。このフンには木の実の種がたくさん入っていました。木の実はテンの大好物。これはテンのフンだったようです。

 新たなフンを発見!今度はベンチの上にフンがありました。こんなところにフンをするのは誰でしょう?

 これも木の実の種がたくさん入っています。しかもヘタまで。ヘタごと木の実を食べたようですね。このフンの中に入っている木の実がないか周囲を探してみると、ありました。クワの実です。そういえばこのフン、クワの実にそっくりだと思いませんか?

 足元にはチクチクするアザミがたくさん。アザミのトゲが刺さらないように気をつけてね。「ここにアザミがあるよ!」とみんなに教えてくれる子もいました。
 木の実はクワの実の他にサクランボも生っていました。ここにはテンのご馳走がたくさんあるようで、見つけるフンはほとんどがテンのものでした。

 田植え体験閉会式直前にヤマネコのフンも発見!毛玉状に固まっているフンの中を調べてみると、ネズミの白い骨も出てきました。
 田んぼの周りでもヤマネコが暮らしていることをみんなで確認できました。みんなのお米を作ってくれる田んぼは、ヤマネコにとっても重要な住みかになっているのですね。