対馬野生生物保護センター

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2006年6月18日:自然ふれあいイベント 夜のホタル観察会

2006年6月の活動

 6月18日(日)19:30から夜のホタル観察会をおこないました。参加者は全部で15名、遠くは厳原や兵庫県からご参加いただきました。佐護小中学校の駐車場を集合場所にお借りしました。

 暗くなる前に佐護川の観察ポイントへ向かいます。途中、牛小屋の横を通りました。
 牛と乾草のいいにおいがしました。

 観察ポイントへ到着。地元の方のご好意で、佐護一番のホタルポイント、民家の裏庭で観察です。
 昨年の大水で岸壁が崩されてしまったそうで、護岸がされていました。観察するには安全な足場ができましたが、ホタルは少なくなったそうです。

 ここでは川辺に生息するゲンジボタルを観察します。8時頃、日暮れとともに光り出しました。
 あっという間に辺り一面がホタルの光りであふれ、そしてゆらゆらと動き出しました。
 時間が経つのも忘れてしまうくらい、目前の光景に見入ってしまいました。

 ゲンジボタルの幼虫は水中で暮らし、成虫は陸上で暮らします。幼虫から成虫になるためには、陸上の土の中でさなぎにならなければなりません。佐護川の川岸はほとんどが護岸され、さなぎになれる場所がなくなりつつあります。
 今回観察会をおこなったホタルの生息地が残され、いつまでもホタルの見られる佐護川であることを願います。

ツシマヒメボタル

 9時で一端ホタル観察会を終了し、その後希望者で対馬にのみ生息するツシマヒメボタルを見に行きました。ヒメボタルの出現ピークは夜10時頃。子供たちは寝る時間ですが、「ホタルが見たい!」と残ってくれました。

ウスカワマイマイ

 ツシマヒメボタルはゲンジボタルと違い、山の中で暮らします。幼虫はゲンジと同じく貝類を食べますが、カワニナではなく、陸生のウスカワマイマイ等を食べます。

 発光の仕方もホタルの種類によって異なり、ツシマヒメボタルは線香花火のようにバチバチと短い間隔で光ります。

 ホタルといえばゲンジボタルが有名ですが、対馬にはこんなに激しく美しく光るホタルもいるのかと、みんなで感動した観察会でした。