対馬野生生物保護センター

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2005年9月:センターの活動日誌・村山・阿比留

2005年9月の活動

コウノトリの野生復帰とツシマヤマネコ

投稿者:村山 投稿日:2005/09/26(月曜) 12:15 No.788

皆さんもニュースや新聞などでご覧になったかも知れませんが、1971年に日本で野生絶滅したコウノトリの野生復帰が兵庫県豊岡市で行われました。これは日本で初の鳥類の科学的再導入であり、どうしてもその瞬間を目撃したくて連休を利用して豊岡まで行ってきました。

生息地での保護が開始されてから50年、飼育下繁殖が成功するまでに24年、本当に多くの方々の長年の努力が実った瞬間だったと思います。そこで、やはり一番心を打ったのは、地域の方々がコウノトリをもう一度取り戻すために力をあわせている姿でした。かつて、コウノトリは森林伐採による生息地、営巣地の破壊や、圃場整備や農薬を多様した効率的な近代農業の影響で数を減らし絶滅していきました。

豊岡の市民は生き物が棲まない環境は人間にとっても良くないはずだと考え、コウノトリが棲みつくことができる自然環境、生活環境を目指して地域づくりをされてきました。その活動がこの野生復帰によって少し報われたのではないかと感じました。

しかし、これからが本当の試練かもしれません。再導入はその地域の自然が復元されたかどうかを試す「自然再生」の取り組みです。本当に豊岡がコウノトリと共に生きていくことの実践はこの野生復帰の瞬間に始まったのだと思います。

写真は野生復帰した個体のうちの1羽です。「コウノトリと合鴨米の里」の看板の前で始めての野外飛行を終えて一休みの2号さん。あまりの注目度にちょっと戸惑い気味のようでした。

兵庫県と豊岡市の次の目標は野生での定着と大陸の大きな個体群とのつながりを取り戻すことです。その空の道の途中にあたる対馬にも、いつかコウノトリがやってくる日がくるかもしれません。そのときには対馬の自然が好きになってくれると良いなと思います。

ツシマヤマネコも再導入基本構想を発表していますが、この再導入の取り組みはツシマヤマネコだけでなく、対馬の自然環境を回復させるための自然再生への挑戦です。「対馬」と頭につくこの動物は1990年代と比較して約10%減少したことが先日環境省より発表したばかりです。コウノトリのように、あるいはトキのように、一度絶滅をしてからその種を取り戻すことは費用も時間も労力も非常に多くかかります。今、ツシマヤマネコは野生絶滅を食い止めることができるかどうかの瀬戸際に来ているのだと思います。同じあやまちを二度と繰り返さないために、気持ちを引き締めていきたいと思います。

夕焼けの向こうに

投稿者:村山 投稿日:2005/09/12(月曜) 10:33 No.776

昨日の夕焼けはとても美しく、思わず日が沈むまで見とれてしまいました。台風のあとはすっかり涼しくなり、夕暮れからは虫の音がさらに響いてきます。

きれいな夕日の向こう側には韓国の山並みが見えていました。隣りの国とは思えないほど近いです。いつか行ってみたいと思いつつ、まだ海の向こうに行く機会はありません。

そのうち、そのうち

秋の花

投稿者:阿比留 投稿日:2005/09/19(月曜) 09:23 No.783

 棹崎公園では、秋を感じさせる花々が、咲き始めています。ダンギク、ツユクサ、クズの花、その他いろいろです。その中でもダンギクはもう少しで見ごろです。気温もだいぶさがってきましたので公園の散歩も楽しくできると思います。

通勤途中の田んぼの土手に、真っ赤な彼岸花が咲き始めています。その中に真っ白な彼岸花を目撃しました。自然のものか?人が植えたものかよくわかりません。

秋を感じさせる季節に・・・

投稿者:阿比留 投稿日:2005/09/11(日曜) 23:10 No.775

 棹崎公園は、秋を感じさせる花々が、咲いています。8月から咲いている紫色の花をさかせるヤブランは、少なくなりましたが、同じ色の紫の花を咲かせるダンギクが、棹崎周辺のあちらこちらに咲き始めました。
台風が過ぎ去った翌日は、韓国の島が見事にくっきりと、その姿を見せていました。これから気温が下がるにつれ韓国が見える日が、多くなってきます。韓国が、ぜひ見たいと思われる人は、センターまで電話下さい。見えるか、見えないか?情報をお伝えできると思います。