対馬野生生物保護センター

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2004年8月:センターの活動日誌・対馬の自然

2004年8月の活動

北限のサンゴ

投稿者:木村 投稿日:2004/08/27(金曜) 23:07

 シンポジウムが終わり一段落ついたところで、知られざる海水浴の名所に行って来ました。地元の人が絶賛するその入り江は道幅30cmほどの山道(獣道?)を下ること10分程の、人の気配など全く感じられない場所にありました。
 潜ってみると、海が・・・濁っています。しかしこれは都心近くの汚泥で濁った海とは違い、海藻が暑さで溶け出した栄養満点の濁りなのだそうです。少し沖に出てみると海藻の森が広がっていました。これぞ豊さの源!その中に青や黄色の魚や、拳大の貝類などが暮らしていました。そしてサンゴまでも発見!対馬のサンゴは北西太平洋域で北限域に分布するもので、生物学的に重要なものだそうです。貴重なものを見せてもらいました。
 貴重な体験といえば、海水浴中密航者に間違われてしまいました。身柄を保証してくださったみなさま、ありがとうございました。

マイナス思考

投稿者:檜山 投稿日:2004/08/27(金曜) 16:06

  最近センターの建物の壁に、写真のような緑色をしたバッタの仲間がよくとまっています。みんな名前がわかんなくて、センター職員の間では、「あれ」とか「あのムシ」とか言われています。それでこのムシ、正式名はどうやら「クダマキモドキ」というそうです。「これのどこに管が巻いてんだよう」というお話はここでは横に置いておきます。面白いのはこのムシ、センターの壁にいっぱいとまっているのですが、みんながみんな下(地面)を向いて休んでいるということです。これはヘンです。明らかにヘンです。
  それでこのムシを無理クソ上向きに向けてみました。するとどうでしょう、また下を向き直すではありませんか。超マイナス思考です。飛んで来た時も同じです。上向きに壁にとまって、下を向き直します。オドロキです。なぜ彼らは下を向きたがるのでしょう?
  いろいろ観察してみると、どうやらこの体勢のほうが、敵が来たときに逃げやすいようです。上向きより下向きの方が、飛び立つ時に滑空気味でいいかんじのようです。地面じゃなくて壁にヘバりついてる個体が多いのもそのためかも知れません。
  しかし彼は肝心なことに気付いていません。それはセンターの壁の色がベージュだということです。ベージュに彼らの鮮やかなグリーンは、悲しいくらい目立ってしまっています。みんな下向くのに懸命でそのことには無頓着。「誰か教えてあげたほうがいいんじゃないか」と思う今日この頃です。

ときに

投稿者:大林 投稿日:2004/08/04(水曜) 09:43

対馬では4日前まで全く雨が降らず、乾燥していました。佐護では農業用の水が時間制限もされていたり、あじさいロードのあじさいもしおしおとしていました。
日曜日に台風の影響かやっと雨が降り始め、降ったりやんだりしながら、3日間で足りなかった分を少しは補えたのかなというぐらい降りました。雨が降り出すとカエルが勢いよく鳴き出し、待っていたんだな、と思いました。雨の日はあんまり見ないと思っていたトンボも非常に多く飛んでいたのにはびっくりです(わかりにくいけど写真とってみました)。
一方では恵みの雨。一方では大きな被害を与える雨。グスコーブドリのように天気が操れたらと少しだけ思いました。