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今回の第9回自然教室、棹崎公園観察会はセンターの近くの自然を知るというテーマで行いました。講師はナチュラリストの柚木修さんです。最初はにわか雨が降ってしまいましたが、その間に野鳥の羽根標本を室内で観察し、普段は触ることの少ない羽根標本なので、参加者の方々は興味深げに表面の違いなどを観察していました。その後はさわやかな好天に恵まれ、楽しい観察会となり、幼稚園生から大学生、大人まで、様々な年齢層の参加者が一緒に散策し、大家族のような雰囲気でした。
先ずは各自から自己紹介。今回の講師はおなじみ、ナチュラリストの柚木修さんです。
にわか雨が止むまでの間、実習生が制作した羽根標本をみました。
鳥の羽根の機能や部位による役割の違いには驚かされます。まるで芸術作品のような模様も美しいです。
自然観察のときに拾った羽根もこの羽根標本と照らし合わせれば種が判別できそうです。
フクロウの羽根とトラツグミの羽根の表面をスコープでのぞいて比較します。フクロウの羽根表面には更に細かい毛があり、消音効果があります。
双眼鏡の使い方を教わりました。これで野鳥観察の準備は万端です。
外に出たとたんにハイタカが飛びました。
「あっ、あそこ!」「えっ?どこ、どこ?!」
タチツボスミレも満開です。
棹崎公園はかつての砲台跡です。弾薬庫の跡には今ではコウモリが棲み付いています。
ミヤマホオジロが群れている様子を観察中。黄色い冠のかわいらしい小鳥です。
さっき観察した野鳥について解説をききます。実際に近くに居たので皆さん興味深々です。
藪の中にいるホオジロを発見!
タンポポの種を食べる様子を観察できました。
食事というより、タンポポで遊んでいるように見えました。
アトリは大サービスで近くの枝に止まりました。
じっくり近くで観察してスケッチまでできる距離でした。
「え~と、アトリの特徴は・・・」
小学生の男の子が、「ちょっと来て!」と言うので行ってみると・・・。
ヤシャブシでお友達の顔を作ってみたそうです(^^)
スミレを観察中のみなさん。
植物観察もじっくりと。あちこちで見られるホトケノザが、かわいらしいピンクの花をたくさん咲かせています。
海岸近くの林下などを好むサトイモ科のムサシアブミ(武蔵鐙)も観察できました。
棹崎灯台近くからは眺めがよく、ハイタカが飛んでゆく様子が見られました。
天を高く感じる春の1日、潮風を肌に感じながら、静かに時間が流れていきます。
棹崎公園は海に飛び出した場所にあります。
海と山と空、夕日と雲、動物と植物、韓国の陸影など、素晴らしい景色が眼前に広がっています。
カラスが何かに襲われた跡を発見しました。
対馬の北の棹崎公園にも、春は着実に訪れていました。
花を観察し、野鳥のさえずりを聞き、さわやかな海風を感じながらの自然観察会となりました。
まだ訪れたことのない方は、棹崎公園と対馬野生生物保護センターにぜひお立ち寄り下さい。
不思議な出会いがあなたを待っているかも・・・。
アトリが直ぐ近くの枝にずっと止まっていたり、ホオジロがタンポポの種を食べる様子を観察したり、ハヤブサが崖を飛んでいたりして、野鳥たちも大サービスでした。
また、スミレをはじめとする春の植物観察もできました。ヤマネコのフンもたくさん発見でき、盛りだくさんの内容となりました。
【参加者の声から】
・対馬にこんなに広い公園があったとは知りませんでした。
・ツシマヤマネコの糞をはじめて見ました。
・アトリ、ジョウビタキなどの表情が双眼鏡で見られて可愛かった
・日ごろ目にしている植物なども改めて全員の目で見ると違って見えて自然の美しさや楽しさを実感しました。これからは野良仕事中なども自然への関心を持ってゆきたいと思います。
・色々な年齢層、職種の方と一緒に過ごすのはとてもよいですね。刺激もあり勉強になります。
・大して歩かないのに数種類の野鳥をじっくり見られ、ハヤブサやハイタカ、「ツシマヤマネコのフン」まで普段あまり見られないものがバッチリ見られてうれしかったです。