対馬野生生物保護センター

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2002年11月:ツシマヤマネコニュースのまとめ

2002年11月ヤマネコニュース

ツシマヤマネコの11月の保護収容個体等について

2002/12/03(Tue) ツシマヤマネコニュースNo.22より センター山本

2002年11月は、これまでにないほどヤマネコの保護収容、死体発見が相次ぎました。対馬野生生物保護センターでは、交通事故などへのより一層の注意を呼びかけています。

1.11月の保護収容個体、死体一覧
(1)生きた個体の保護
・亜成獣オス 11月6日に上県町でトビやカラスに襲われて保護 →11月27日野生復帰
・亜成獣メス 11月19日に峰町で保護(交通事故の可能性) →12月2日野生復帰
・亜成獣メス 11月21日に上県町で交通事故 →11月27日野生復帰
・成獣オス 11月28日に上県町で箱ワナにかかる →11月29日野生復帰

※写真は2002年11月6日に保護された個体

(2)死亡個体
・亜成獣メス 11月9日に上対馬町で発見(死因は不明だが、栄養状態不良)
・亜成獣メス 11月24日に上対馬町で交通事故
・亜成獣メス 11月29日に上県町で交通事故
 ※ 特に、メスの死亡はヤマネコの増殖に大きな痛手と考えられる。

※写真は2002年11月19日に保護された個体

2.過去の記録
(1)生きた個体の保護 20頭(オス13、メス7)、2002年だけで11頭
 ※ センター開設以降(実際には98年が最初)
 ※ 複数回保護された個体もおり、延べ数
(2)交通事故による死体 20頭(オス12、メス8)
 ※ 確実なデータが残っている92年以降


※写真は2002年11月21日に保護された個体

ツシマヤマネコを絶滅から守るためのお願い

 11月は、交通事故と考えられるヤマネコの保護収容及び死体の発見が4件も立て続けにありました。これは、これまでの1ヶ月の事故数としては最多です。毎年秋から冬にかけては、当年生まれの子供が親離れして分散する時期にあたり、行動圏が定まらずに事故に遭うケースが多い傾向にあります。車の運転にはくれぐれも注意してください。事故が多いのは、峰町以北の両側に山が迫っている場所です。スピードを落として運転し、夜間はヘッドライトに反射して光る目に注意してください。

 また、冬場に入ると、山中の餌が少なくなり、ヤマネコなどの野生動物が鶏小屋を襲うことが多くなります。鶏を飼育されている方は、小屋に隙間がないか、穴は空いていないか、金網は老朽化していないかの確認をして、補修するなどの自衛手段を講じてください。不安な方は、対馬野生生物保護センター(0920-84-5577)までご相談ください。