ツシマヤマネコニュース
ツシマヤマネコ事故多発警報発令中
2015年11月13日秋から冬にかけては親離れした仔ネコや繁殖期のオスの行動範囲が広くなることから、ツシマヤマネコの交通事故が心配されます。
ヤマネコの交通事故は、平成24年度に過去最多の事故件数15件を記録して以降、平成25年度には4件、平成26年度には3件発生しました。
しかし、平成27年度は11月8日時点ですでに6件が発生しており、発生件数では平成24年度の4件を上回っています。
今年度事故は5月15日に豊玉町嵯峨、同日5月15日に上県町瀬田、6月26日に上県町佐護、10月9日に上対馬町大浦、10月17日に峰町志多賀、11月8日に上対馬町河内で事故が起きています。
このような状況をふまえ、今後の交通事故防止のため島民および島外からの観光客の皆さまにヤマネコの交通事故の現状を知ってもらうとともに、安全運転を心がけていただくことを目的として、環境省・長崎県・対馬市はツシマヤマネコ交通事故多発警報を発令しました。
(多発警報につきましては以下のリンクをご覧下さい。)
ツシマヤマネコの交通事故はどんなところで起きやすいかご存じでしょうか。
次のような場所が交通事故の起きやすい場所です。
① 道路脇まで林が迫っている所
② 川が、道路の近くにあったり、交差したりしているところ
③ 田んぼや畑などの近く
④ 動物が横断できない道路
⑤ スピードの出やすい直線道路や、カーブ等で先が見えない道路も危険です』
対馬にはこのような場所がたくさんあります。具体的には注意看板のある場所が要注意です。
島民の皆さんは島内でこんな看板をみたことがあるかと思います。
【道路標識】
これは道路脇に立っている道路標識です。これは過去にヤマネコの交通事故が実際に起きた場所に設置されている標識です。
【移動式看板】
こちらは、最近、交通事故が起きた場所や、目撃情報などから交通事故の可能性が高い場所に緊急で設置されている移動式看板です。この看板が置いてある付近はもっとも事故の可能性が高まっている場所です。
【ヤマネコ型看板】
その他にも、交通事故の危険性を知らせるためにボランティア団体ツシマヤマネコ応援団と、小中学生の皆さんに協力してつくってもらったヤマネコ型の看板もあります。こちらも過去にヤマネコの交通事故が実際に起きた場所や、交通事故の可能性が高い場所に設置されています。
このような看板が設置されている場所は過去に実際にヤマネコの交通事故の発生した箇所です。看板を見かけましたら、そこではいつヤマネコが飛び出してくるかもしれない、と思って減速をお願いします。
特に、夜明けと夕暮れ時はヤマネコの活動が活発になる時間帯ですのでより一層の注意が必要です。
今年は、週末の朝晩に事故が多発しています。
また以前は上島に限られていた交通事故ですが、近年ヤマネコの生息域の拡大と共に、下島でも確認されています。昨年度は大船越で事故がありました。島内全島での安全運転にご協力下さい。
もし道路上で死んでいたりや怪我をしたヤマネコを見かけられた際には、すぐに対馬野生生物保護センター(0920-84-5577)までご連絡下さい。万が一ヤマネコを轢いてしまったとしても、故意でなければ罪には問われません。事故当時の状況は今後の交通事故対策にとって貴重な情報となります。
また、事故に遭ったほとんどのヤマネコが即死してしまう中、過去には一命を取り留めたヤマネコもいます。
それらのヤマネコは、センターで治療をし、リハビリ訓練の後に、無事に野生に戻っていきました。
しかし事故に遭い元気になって野生に戻れるヤマネコは1割にも満たない現状です。
しかし、事故後、すぐに連絡をいただければ、事故で死んでしまうヤマネコが助かる可能性がさらに高まります。
24時間受け付けておりますので、ご連絡どうぞよろしくおねがいいたします。
これ以上、ヤマネコの交通事故が起きないよう、対馬野生生物保護センターでもこの冬に向けてより一層対策を強化していきますが、人にもヤマネコにも優しい安全運転にどうぞご協力よろしくお願い致します。