【報道発表】長崎県壱岐市におけるツマアカスズメバチの確認について
【報道発表】長崎県壱岐市におけるツマアカスズメバチの確認について
平成30年5月11日(金)
九州地方環境事務所野生生物課
課長 鑪 雅哉
自然保護官 勝本 哲也
担当 橋口 峻也
平成30年5月8日(火)に長崎県壱岐市において、特定外来生物であるツマアカスズメバチ(Vespa velutina)1個体が捕獲されましたので、お知らせします。
今後、関係機関と連携しながら捕獲された地点および周辺での調査を引き続き実施するとともに、新たな個体が確認された場合は防除を実施します。
1.確認までの経過
長崎県壱岐市においては、平成29年9月に初めてツマアカスズメバチの侵入が確認され、その後の調査で同年11月に巣(1個)を確認しました。なお、確認された個体および巣はすべて駆除しました。
平成30年度は、前年度に侵入が確認された地点の周辺を重点地域として、壱岐市全域でトラップによる調査を実施しています。
4 / 24~28 調査対象地域にトラップ約400個を設置(環境省請負業務)。
5 / 8 トラップを回収し、夜にツマアカスズメバチ1個体を確認。
5 / 9 九州地方環境事務所に報告。
5 / 10 4月に設置したすべてのトラップの回収を完了し、新たなツマアカスズメバチは確認されなかった。
2.今後の対応
現在、トラップ約400個を新たに設置し、調査を継続中です。また、捕獲された個体が女王バチまたは本年生まれの働きバチのいずれであるか、調査機関において確認を進めています。
ツマアカスズメバチは、国内では長崎県対馬市において定着が確認されています。高い繁殖力と分布拡大能力から、一旦定着すれば根絶することは困難となるため、侵入監視により、早期発見・早期駆除することで、定着前に根絶を図ることが極めて重要です。環境省では、引き続き関係機関と連携しながら、壱岐市においてツマアカスズメバチの侵入状況について調査を行い、新たな個体が確認された場合には速やかに防除を行います。
3.壱岐市民の皆様へ
今回は1個体のみの確認でしたが、今後も新たな個体が確認されるおそれがあります。ツマアカスズメバチは肉食性で、ミツバチを好んで襲って捕食します。市民の皆様、特に養蜂をされている皆様は、見慣れないスズメバチに十分に注意して下さい。
ツマアカスズメバチは生態系等に影響を及ぼすおそれがあり、警戒が必要です。早期発見、早期駆除のため、ツマアカスズメバチと疑われる個体や巣を確認された場合は、壱岐市役所又は九州地方環境事務所まで連絡いただき、情報提供にご協力のほどよろしくお願いします。
今回捕獲されたツマアカスズメバチ
確認地点(長崎県壱岐市芦辺町)