【報道発表】福岡市動物園及び名古屋市東山動植物園におけるツシマヤマネコの出産について(お知らせ)
【報道発表】福岡市動物園及び名古屋市東山動植物園におけるツシマヤマネコの出産について(お知らせ)
平成30年5月10日(木)
環境省
・九州地方環境事務所野生生物課
課長 鑪 雅哉
・対馬自然保護官事務所
(対馬野生生物保護センター)
上席自然保護官 山本 以智人
・対馬自然保護官事務所厳原事務室
自然保護官 永野 雄大
℡0920-57-0101
(公社)日本動物園水族館協会
会長 福田 豊
生物多様性委員会
委員長 佐藤 哲也
環境省では、絶滅危惧種のツシマヤマネコの保護を図るため、(公社)日本動物園水族館協会の協力を得て、国内の計9施設において飼育下繁殖事業を実施しています。
同事業の協力施設である福岡市動物園及び名古屋市東山動植物園においてツシマヤマネコの出産があったので、お知らせします。
1.今回の出産について
○平成30年5月4日(金)午前10時30分頃に、福岡市動物園にてツシマヤマネコ(メス3歳、No.74)が2頭の子ネコを出産しました。母ネコ及び子ネコの体調は良好です。No.74は2回目の出産になります。
○また、平成30年5月8日(火)午前2時11分に、名古屋市東山動植物園にてツシマヤマネコ(メス4歳、No.65)が1頭の子ネコを出産しました。出産直後は子ネコの生存が確認されていましたが、その後母親にかじられたことにより、同日午前11時57分頃、子ネコの死亡が確認されました。
○今回の出産により、ツシマヤマネコの飼育下における個体数は37頭となります。(平成30年5月10日時点)
○詳細は、別添の福岡市及び名古屋市の発表資料のとおりです。
2.経緯
日本動物園水族館協会では、平成8年より、環境省が実施している絶滅危惧種ツシマヤマネコの保護増殖事業に協力し、国内の計9施設において飼育下繁殖事業に取り組んでいます。本種は平成12年4月に福岡市動物園で初めて飼育下繁殖に成功し、これまでに63頭 (今回産まれた子ネコを除く)が誕生しています(現在は、オス14頭・メス14頭の合計28頭が生存)。
<福岡市動物園の出産について>
今回出産したメスは、平成27年6月に幼獣時に対馬島内で保護され、同年11月に福岡市動物園に移されました。この個体が繁殖可能年齢であるため、「平成29-30年ツシマヤマネコ飼育下繁殖計画」に基づき、福岡市動物園で飼育しているオスと同居させました。このオスも、平成21年に対馬島内で保護された個体です。
福岡市動物園では、2月下旬に交尾を確認しました。出産予定日が近づき、ビデオ等での観察の強化を行い出産に備えていました。そして、5月4日午前10時24分頃と午前10時33分頃に2頭の子ネコを出産しました。
なお、出産直後から母ネコが子ネコを哺育している様子が確認されています。
<名古屋市東山動植物園の出産について>
今回出産したメスは、平成26年4月福岡市動物園で誕生し、平成27年1月に名古屋市東山動植物園に移されました。この個体が繁殖可能年齢であるため、「平成29-30年ツシマヤマネコ飼育下繁殖計画」に基づき、名古屋市東山動植物園で飼育しているオスと同居させました。このオスは、平成27年11月に福岡市動物園より同園に移動させた個体です。
名古屋市東山動植物園では、3月上旬に交尾を確認しました。出産予定日が近づき、ビデオ等での観察の強化を行い、出産に備えていました。そして、5月8日午前2時11分にオスの子ネコ1頭を出産しましたが、残念ながら母親にかじられたことにより、同日午前11時57分に子ネコの死亡を確認しました。
3.問合せ先
○ツシマヤマネコ保護増殖事業全般について
環境省対馬自然保護官事務所厳原事務室
(℡:0920-57-0101、担当:永野)
○公益社団法人 日本動物園水族館協会の取組について
日本動物園水族館協会生物多様性委員会保全戦略部ツシマヤマネコ担当
(℡:075-771-0210、担当:長尾(京都市動物園))
○今回の出産に関する詳細や個体の状況、写真提供について
福岡市動物園 (℡: 092-531-1960、担当:井之上)
名古屋市東山動植物園 (℡: 052-782-2111(223)、担当:茶谷、江口)
※子ネコの安全確保のため、園内撮影、取材の対応はできませんので、ご了承下さい。