報道発表資料
2025年09月25日
- 報道発表
阿蘇市のゼロカーボンパーク登録について
環境省では、国立公園の脱炭素化に向けて、令和3年3月より「ゼロカーボンパーク」の取組を推進しています。この度、阿蘇くじゅう国立公園の阿蘇地域に位置する熊本県阿蘇市が全国で21件目のゼロカーボンパークに登録されましたのでお知らせします。
阿蘇市は、ゼロカーボンパークとして、自然環境に配慮した脱炭素の取組、エリア全体の脱炭素化を進める取組、サステナブルな観光地づくり、国立公園利用者への普及啓発などに取り組んでいくこととしています。九州地方環境事務所では、これらのゼロカーボンパークの取組を支援してまいります。
今般、ゼロカーボンパークとして登録されることになった取組の概要は、以下のとおりです。
取組概要
1. 阿蘇くじゅう国立公園・阿蘇地域の特性
- 世界最大級のカルデラと千年続く野焼きで維持される雄大な草原が特徴。自然と人々の暮らしが共存する、他に類を見ない国立公園。
- 草原をはじめとして多様な動植物が生息しており、水源涵養も担い、また野焼きによる炭素固定を通じて地球規模の環境保全に貢献する重要な地域。
2. ゼロカーボンシティの表明
- 令和2(2020)年1月28日に熊本連携中枢都市圏として「2050年温室効果ガス排出実質ゼロ」を目指すことを共同宣言。
- 地域全体で地球温暖化対策を推進し、持続可能な社会の実現への貢献を目指す。
3. サステナブルな観光の推進
- 令和6(2024)年1月に「持続可能な観光地域づくりに向けたアクションプラン」を策定し、自然、地域、旅行者の「三方良し」の循環モデルによるサステナナブルな観光地づくりを推進している。
- 観光客の移動手段に自転車を推奨し、Eバイクなど自転車レンタル事業の拡大ほか、阿蘇サイクルツーリズム推進協議会を設立し阿蘇地域に約40ヶ所のサイクルステーションを設け官民での推進を図っている。
- プラスチック廃棄物問題への対策として、サントリーグループと阿蘇郡市6市町村が協定を締結し、使用済みペットボトルの水平リサイクル「ボトルtoボトル」の取組を進めている。
4.国立公園利用者への普及啓発
■「千年の草原」の貢献
- 雄大な景観で国立公園利用者に驚きと感動を与える草原は人間による管理が不可欠。草原の野焼きによる炭素固定や地球温暖化防止への貢献等の役割について、国立公園利用者に広く周知する。
- 脱炭素・脱プラスチックを含む持続可能な観光への意識を普及啓発し、草原再生と利活用を推進する。
5. 温室効果ガス排出削減目標
■温室効果ガス排出削減目標
- 「熊本連携中枢都市圏地球温暖化対策実行計画」に基づき、2013年度基準で2050年温室効果ガス排出実質ゼロを目指す
- 再生可能エネルギー活用や省エネルギー等の具体的な施策を通じて目標達成に取り組む。
6.阿蘇地域の未来:ゼロカーボンパーク実現への目標と展望
- 阿蘇市、熊本県、九州地方環境事務所が密に連携し、地域固有の特性を活かした脱炭素化を推進する。
- 地域住民、事業者、観光団体など、多様なステークホルダーとの協働を強化する。
- 雄大な自然と文化を未来へ継承し、持続可能な社会が両立する「ゼロカーボンパーク阿蘇」の実現を目指す。
(参考)
○ゼロカーボンパークとは
ゼロカーボンパークは国立公園における電気自動車等の活用、国立公園に立地する利用施設における再生可能エネルギーの活用、地産地消等の取組を進めることで、国立公園の脱炭素化を目指すとともに、脱プラスチックも含めてサステナブルな観光地づくりを実現していくエリアです。
国立公園をカーボンニュートラルのショーケースとし、訪れる国内外の人たち脱炭素型の持続可能なライフスタイルを体験していただく場作りを目指しています。
環境省HP:http://www.env.go.jp/nature/post_134.html
○支援の枠組み
環境省では、ゼロカーボンパークの実現に向けて、九州地方環境事務所が阿蘇市と連携をとりながら伴走支援を行うこととしています。
添付資料
お問い合わせ先
環境省九州地方環境事務所
阿蘇くじゅう国立公園管理事務所 所長 笠原 綾
電話番号:0967-34-0254
阿蘇くじゅう国立公園管理事務所 所長 笠原 綾
電話番号:0967-34-0254