報道発表資料
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長崎県対馬市におけるツマアカスズメバチ女王バチ駆除大作戦の結果について【8月1日】
長崎県対馬市に侵入、定着している特定外来生物ツマアカスズメバチについては、平成28年4月にとりまとめた防除計画の中で、春期のトラップ設置によって営巣前の女王バチを駆除することが、効果的な防除手法のひとつとして示されています。 平成28年度よりこの手法を用い、「ツマアカスズメバチ女王バチ駆除大作戦」として、対馬市民等による春期の女王バチを対象とした駆除を実施しています。今般、今年度の実施結果を速報値としてとりまとめましたので、お知らせします。
1.ツマアカスズメバチ女王バチ駆除作戦の結果について
環境省と対馬市が連携し、対馬市民の協力を得ながら、市民が自らトラップを設置して女王バチを駆除する「ツマアカスズメバチ女王バチ駆除大作戦」を実施しました(今回で4年目の実施)。
その結果、全島でおよそ2,300個のトラップが設置され、およそ15,000個体の女王バチが駆除されたと推定されました。
今般のツマアカスズメバチ女王バチ駆除大作戦に対する市民の皆様の多大なご協力に感謝するとともに、引き続き防除の実施や分布調査、効果的な防除手法の検討等を行うことにより、対馬島内におけるツマアカスズメバチの低密度化を図ります。
実施経過
・本年3月に対馬市内6箇所で市民説明会を開催し、対馬市民に参加を呼びかけ。
・参加を表明された市民からの設置トラップ数の申告により、必要な資材を配布。
・各自で、3月末から5月下旬までの期間中に1回につき2週間トラップを設置。
・各地区で代表の方がトラップの内容物を回収し、捕獲されたものをサンプルとして対馬市役所へ持ち込む。
・持ち込まれたサンプルを環境省が回収・分析し、ツマアカスズメバチ女王バチの捕獲数をカウント。
・捕獲数の結果を基に、全島でのツマアカスズメバチ女王バチの捕獲数を推定。
実施結果 (詳細は別紙)
・全島で81地区に、市民の方が自ら用意したものも含め、およそ2,300個のトラップを設置(環境省、長崎県、対馬市等の行政機関及び団体等の設置分を含む)。
・回収した一部のサンプルの捕獲数から、全島でおよそ15,000個体の女王バチが駆除されたと推定(推定捕獲数は、簡易的な方法により推定した結果によるもので、参考値として示すもの)。
・平成28年度からの4箇年で、「ツマアカスズメバチ女王バチ駆除大作戦」により合計およそ38,900個体の女王バチが駆除されたと推定される。
2.対馬市民の皆様へのお願いについて
ツマアカスズメバチの女王バチは、春になると越冬から目覚めて単独で巣を作り始め、夏から秋にかけてその女王バチが産んだ働きバチが増えると、樹上等の高所に移動して大きな巣を作ります。働きバチが増えると、女王バチは巣内に留まり産卵に専念するようになります。このため、トラップによる女王バチ駆除は春期においてのみ有効であり、夏期から秋期は巣の除去が有効な防除手法となります。
10月以降には巣から新女王バチが飛翔し始めますので、それまでにできるだけ多くの巣を発見し巣の除去を実施することが肝要です。
夏期から秋期にかけても多くの巣を発見し除去するため、引き続き巣の情報に関する市民の皆様のご理解・ご協力をよろしくお願い申し上げます。
また、島外への拡散を未然に防止するため、港湾周辺地域でのより重点的な巣の発見に加え、貨物や船舶等への紛れ込み防止について、引き続き関係事業者の皆様のご理解・ご協力をよろしくお願い申し上げます。