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九州地方環境事務所

報道発表資料

2019年12月17日
  • 報道発表

ツシマヤマネコ保護収容個体の死亡について【12月17日】

令和元年12月6日(金)、対馬市上対馬町琴において、はこわなにツシマヤマネコ1頭が誤って入ったとの連絡があり、対馬野生生物保護センター(以下、「センター」という)職員がセンターに収容しました。 わなにより右後肢端を負傷していたため、センターにて手術を行い、治療を行っていました。12月13日午前9時頃に飼育員が入院室に入室したところ、窓枠と噛みつき防止のプラスチック板との間に両前肢を挟んだ状態で死んでいるのが確認されました。詳しい死因を調べるとともに、再発防止策の徹底に努めて参ります。

1.経緯

 令和元年12月6日(金)12時頃、対馬市上対馬町琴にてはこわなにツシマヤマネコが誤って入ったとの連絡がありました。14時頃、職員が現場到着。後肢から出血しているヤマネコを確認しました。15時頃センターに収容し、患部を見たところ右後肢端が負傷していたため、翌12月7日に麻酔下で手術を行いました。その後は、センターの入院室にて入院治療を行ってきました。

 12月13日(金)9時頃、朝の給餌時間に飼育員が入院室に入室したところ、個体が窓枠と噛みつき防止のプラスチック板の間に両前肢が挟まれた状態で死んでいるのが確認されました。個体がジャンプして前肢でプラスチック板を押したことで、板の下側が固定されていた窓枠から外れ、窓枠とプラスチック板の間に両前肢が挟まったものと推測されます。

 現在、専門機関において病理検査等を実施しています。

2.再発防止策

 この事故を受けて、入院室のプラスチック板は撤去し、近く予定している改修までは使用しないこととしました。また、同日にセンター及びツシマヤマネコ野生順化ステーション(以下、「ステーション」という)において、全ての飼育ケージの緊急点検を実施しました。その結果、今回のような事故を引き起こすことが懸念される箇所は確認されませんでした。また、近く、専門家による施設の点検も行う予定です。今後も引き続き、安全管理の徹底に努めて参ります。

3.個体情報

(1)性別 オス

(2)年齢 成獣

(3)体重 4,010 g

(4)FIV、FeLV検査 簡易検査で陰性

   (FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)

■ 問い合わせ先
環境省
・九州地方環境事務所
 野生生物課長     鑪 雅哉
 電話:096-322-2413
・対馬自然保護官事務所
(対馬野生生物保護センター)
 上席自然保護官    山本 以智人
・対馬自然保護官事務所厳原事務室 
 自然保護官      永野 雄大