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九州地方環境事務所

報道発表資料

2017年03月02日
  • 報道発表

平成28年度長崎県対馬市におけるツマアカスズメバチの防除結果(巣の撤去等)と女王バチ駆除大作戦に係る市民説明会の開催について(お知らせ)

1.ツマアカスズメバチの巣の撤去(詳細は別紙の1)

(1)結果概要

ツマアカスズメバチの生息数を抑制し、拡散を防止するため、平成25年度以降、対馬市と環境省で連携協力し、ツマアカスズメバチの巣の駆除を実施してきました。これまで市民からの通報等による巣の確認数は増加傾向でしたが、平成28年度は初めて前年度の確認数(259個)から減少し、確認された49個の巣をすべて撤去しました。

・営巣確認及び撤去数(平成28年6月から平成29年1月まで)

 49個(厳原町1、美津島町2、豊玉町13、峰町8、上県町9、上対馬町16)

・営巣場所の特徴

 樹上 39個、軒下等家屋付近 7個、鉄塔等その他 3個

・撤去等の方法

 巣から働きバチ等が飛散しないよう、殺虫剤を噴霧し個体を弱体化させた後、個体ごと巣を撤去しました。撤去した巣は、個体が死滅したことを確認した後、焼却処分しました(一部の巣については、巣の構造等の解析に活用)。

(参考資料)別紙の1 ツマアカスズメバチの巣の確認及び撤去状況

      別紙の2 平成25~28年度に確認された営巣位置図

(2)考察

平成28年度の巣確認数が大きく減少した要因として、気象条件等による影響が考えられる一方で、生息状況調査の結果ではツマアカスズメバチも在来スズメバチも捕獲数が大きく減少しましたが、捕獲割合ではツマアカスズメバチのみが大きく減少していることから、昨春に初めて実施したツマアカ女王バチ駆除大作戦の効果もあると考えられます。また、女王バチの集中捕獲を実施したモデル地区における営巣数が大きく減少した(H26:9個→H27:18個→H28:1個)ことからも春期の女王バチ捕獲には一定の効果があると考えられます。

(参考資料)別紙の3 生息状況調査におけるスズメバチ属の捕獲状況の推移

      別紙の4 モデル地区における営巣状況と捕獲状況

      別紙の5 平成28年春期における女王バチ捕獲状況 

2.女王蜂駆除大作戦実施に向けた市民説明会の開催について

平成29年春期においても、関係機関、対馬市民の協力を得て、女王バチの捕獲を実施することとし、以下のとおり市民向けの説明会を実施します。

ツマアカスズメバチの低密度化を図り、分布域の拡大を防止するためには、継続して防除を行うことが重要です。また、上記の通り、初めて減少傾向が確認されたこのタイミングで更なる防除活動を実施することがより効果的であり、昨年以上に多くの市民の協力が必要と考えています。

このことから、本種の特徴や生息状況、また、ペットボトルを用いたトラップの作成・設置方法に関する市民説明会を対馬市内で実施します。

 1.3月4日(土)10:30~11:30 豊玉町文化会館大集会室

 2.同 日   15:30~16:30 上県地区公民館

 3.内 容 :ツマアカスズメバチの特徴や生息状況の解説

        ペットボトルを用いたトラップの作成及び設置方法の説明

添付資料