対馬野生生物保護センター

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2004年1月24日:福岡市動物園のツシマヤマネコの死亡について

福岡市動物園のツシマヤマネコの死亡について

 投稿者:山本 投稿日:2004/01/28(Wed) 17:33 No.42

 ツシマヤマネコ保護増殖事業の一環として、福岡市動物園において飼育下繁殖に取り組んでいますが、福岡市より、以下のとおり個体の死亡について情報提供されましたのでお知らせします。
 なお、死亡したツシマヤマネコは、平成13年12月30日に対馬においてワナにかかって保護され、ケガにより左前肢を切断したため、野生復帰できずに飼育下繁殖に参加した個体です。

<福岡市よりの発表資料>
平成16年1月24日、午前8時過ぎ、福岡市動物園で飼育しているツシマヤマネコのメス(No.14)が、飼育舎運動場で死亡しているのが発見されました。
これで、福岡市動物園で飼育しているツシマヤマネコの頭数は14頭となりました。

1.死亡個体
(個体番号) No.14
(性  別) メス
(生年月日) 不詳
(入園時期) 平成14年5月30日
(入園経緯) 平成13年12月、長崎県上県郡峰町で、傷病保護され、治療のため左前肢断脚後、繁殖母体として入園したもの。
(繁殖歴) 平成15年5月14日、2頭(オス、メス)を出産。
2.状況
 当該個体については、繁殖時期を迎えたため本年1月上旬から、オスの個体(No.12)と同居を繰り返していたが、3回目の同居を行っていた1月24日午前8時過ぎ、飼育舎運動場内で頸部から血を流して死亡しているのを確認しました。

3.死因
 平成16年1月24日、原因を調べるため、園内にて解剖をしました。その結果、頸部2カ所に血管に達する咬傷がみられました。このことから、1月24日の未明頃、何らかの原因でオスとの間に闘争が起こり、咬傷を受け、出血多量で死に至ったものと思われます。
なお、死体を鹿児島大学農学部獣医学科に送り、詳しい検査を行うこととしています。