対馬野生生物保護センター

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ツシマヤマネコニュース(過去ログ)

ツシマヤマネコの保護について(お知らせ)

投稿者:環境省 投稿日:2010/10/06(Wed) 15:06 No.268

平成22年10月4日(月)に対馬市上対馬町舟志において、ツシマヤマネコを保護したとの連絡があり、対馬野生生物保護センター(以下、「センター」といいます。)に保護・収容しましたのでお知らせします。

Ⅰ.ツシマヤマネコとは
ツシマヤマネコは、我が国では長崎県対馬にのみ分布しており、レッドデータブックでは最も絶滅のおそれの高い絶滅危惧ⅠA類に分類されている。
平成6年に絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(「種の保存法」)の国内希少野生動植物種に指定され、平成7年に保護増殖事業計画を策定している。
平成17年9月公表の環境省の生息状況調査では、その生息数は80~110頭と推定され、また1980年代以降ツシマヤマネコの生息頭数が減少傾向にあることが示唆されている。
我が国において、野生下における絶滅が最も強く危惧されている哺乳類の一つであることから、野生個体の保護、生息調査や生息地の改善等を推進するとともに福岡市動物園、井の頭自然文化園、よこはま動物園ズーラシア、富山市ファミリーパーク、佐世保市亜熱帯動植物園において繁殖事業を進めており、今後は、飼育下における繁殖個体の野生復帰にも取り組む予定である。

Ⅱ.保護された個体について

1.保護の経緯
  10月4日(月)15時頃に上対馬町舟志において、ツシマヤマネコを保護したとの情報が地域住民から対馬市役所を通じてセンターに連絡があり、その後、センター職員が保護し、同日17時頃センターに収容した。

2.個体の情報
(1)性別  オス
(2)年齢  亜成獣(平成22年春生まれ)
(3)体重  約950g
(4)個体の状況  痩せて、栄養不良の状態。尾に創傷が認められた
(5)FIV、FeLV検査  共に陰性
   (FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)

3.今後の予定
  個体の回復状況、感染症などの状況をみて、個体の取扱いを検討する予定である。


保護したツシマヤマネコの放獣について(お知らせ)

投稿者:環境省 投稿日:2010/09/28(Tue) 17:14 No.267

平成22年8月10日(火)に対馬市上県町佐護(さご)において保護されたツシマヤマネコと、平成22年8月31日(火)に対馬市上県町佐護(さご)において保護されたツシマヤマネコについて、血液検査等の結果異常がなかったことから、9月17日(金)17時頃、保護された付近の山中に放獣しましたのでお知らせします。

1 保護されたツシマヤマネコの放獣
 平成22年8月10日(火)及び平成22年8月31日(火)に対馬市上県町佐護において地域住民が保護し、対馬野生生物保護センターに保護・収容していたツシマヤマネコについて、血液検査の結果、感染症など他に異常が認められないことから、9月17日(金)17時頃に、保護された付近の山中で放獣しましたのでお知らせします。

2 個体の情報(保護収容時)
①8月10日に保護された個体
(1)性別  オス
(2)年齢  成獣
(3)体重  2,785g(放獣時は3,580g)
(4)個体の状況  若干やせ気味
(5)FIV、FeLV検査  共に陰性
   (FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)

②8月31日に保護された個体
(1)性別  オス
(2)年齢  亜成獣(昨年生まれの可能性が高い)
(3)体重  2,870g(放獣時は3,175g)
(4)個体の状況  特に異常は見られない
(5)FIV、FeLV検査  共に陰性
   (FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)


ツシマヤマネコ死亡個体の死因究明結果について(お知らせ)

投稿者:環境省 投稿日:2010/09/03(Fri) 14:04 No.266

平成22年7月22日に対馬市上県町佐護南里で収容されたツシマヤマネコ幼獣の死体について、死因の特定のための検査の結果、死亡個体の咬傷からイヌのDNAが検出されたこと等から、死因としてイヌによる攻撃が、強く推測される結果となりましたので、お知らせいたします。
 平成4年以降、野犬や放し飼いのイヌによってかみ殺されたと推測されたツシマヤマネコの死体は、これまでにも4件収容され、ヤマネコの減少要因の一つと考えられています。
 今回の結果も受けて、対馬野生生物保護センターでは、長崎県ならびに対馬市と協力し、法令に基づくイヌの適正飼養(登録、けい留の義務)徹底のための普及啓発を全島的に行う予定です。

Ⅰ.死亡個体について
1 収容された経緯
  7月22日(木)午前10時半頃、上県地域活性化センターを経由して、地域住民からツシマヤマネコの死体があるとの連絡があり、対馬野生生物保護センター職員が現場に向かい、対馬市上県町佐護南里の道路脇の側溝に横たわっている死体を回収し、正午前に対馬野生生物保護センターで収容しました。

2 個体の情報
(1)性別 メス
(2)年齢 幼獣
(3)体重 520g

Ⅱ.死因の究明の経緯について
1 咬傷の確認
  収容後、対馬野生生物保護センターで行った外景検査およびレントゲン撮影により、頚部並びに胸部に動物によるものと見られる複数の咬傷と、骨折が認められました。

2 病理検査
  麻布大学獣医学部病理学研究室(宇根有美准教授)に依頼した病理検査の結果では、頭頚部の骨折と脊髄損傷、胸椎・肋骨骨折、多発性皮膚穿孔創が認められ、何らかの動物による攻撃が死因と考えられました。

3 咬傷周辺組織のDNA検査
  独立行政法人国立環境研究所環境研究基盤技術ラボラトリー生物資源研究室(大沼学研究員)に依頼した、咬傷部周辺組織のDNA検査の結果、死亡個体の咬傷部周辺の組織からイヌのDNAを検出されました。

Ⅲ. 今後の対策について
 長崎県ならびに対馬市と協力し、狂犬病予防法及び対馬市犬取締条例に基づき、イヌの適正飼養(登録、けい留の義務)の徹底を図るため、以下の内容について市の広報等による普及啓発を全島的に行う予定です。
  ・イヌの放し飼いは、対馬市の条例違反であり、人のみならず、イヌやネコなど市民の飼育するペット、ツシマヤマネコや野鳥などを殺傷する恐れがあること
  ・こうした事故を防ぐためにも、イヌを飼育する場合には必ず登録し、けい留すること。

 また、今回の事故が発生した佐護区周辺では個別訪問を含む、より重点的な対策を実施するよう検討しています。

参考1 イヌによるツシマヤマネコへの被害状況
 野犬や放し飼いのイヌによってかみ殺されたと考えられるツシマヤマネコの死体は、今回を除いて、平成4年以降4件収容しています。内訳は、成獣が3頭、亜成獣が1頭でした。
 イヌに咬まれている所を目撃された1件を除く3件は、咬み跡があったことからイヌによるものと推測しており、DNA検査によってイヌによる咬傷であることが判明したのは、今回が初めてです。

参考2 イヌの飼育について
 イヌを飼育する場合、飼い主には、狂犬病予防法により犬の登録と鑑札等の装着が義務づけられており、これに違反した場合は20万円以下の罰金が科されます。
また、対馬市犬取締条例により、飼い主にはイヌをけい留することが義務づけられており、これに違反し、かつ、人畜その他に被害を与えた犬の飼い主には2万円以下の罰金が科されます(警察犬、狩猟犬をその目的のために使用するとき等を除く)。


ツシマヤマネコの保護・収容について(お知らせ)

投稿者:環境省 投稿日:2010/09/02(Thu) 14:15 No.265

平成22年8月31日(火)、対馬市上県町佐護(さご)において、ツシマヤマネコを保護したとの連絡があり、対馬野生生物保護センター(以下、「センター」といいます。)に保護・収容しました。

1 保護された経緯
  8月31日(火)午前9時半ごろ、上県町佐護においてツシマヤマネコを保護したとの連絡がセンターにあり、センターに保護・収容しました。

2 個体の情報
(1)性別 オス
(2)年齢 亜成獣(昨年生まれの可能性が高い)
(3)体重 2,870g
(4)全長 89.1cm(頭胴長 63.5cm)
(5)個体の状況 特に異常は見られない
(6)FIV、FeLV検査共に陰性
   (FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)

3 今後の予定
  疾病等の有無を検査中であり、それらの結果、問題なければ放獣することとしています。

 写真は、保護・収容したツシマヤマネコです。


平成23年度 環境省概算要求等における主要新規施策関係情報ツシマヤマネコの野生馴化関連施設整備について(お知らせ)

投稿者:環境省 投稿日:2010/09/02(Thu) 10:25 No.264

Download:264.pdf 264.pdf

 平成22年8月31日にとりまとめられました、平成23年度環境省予算の概算要求において、
環境省の新規主要施策の一つとして、ツシマヤマネコの「野生順化関連施設整備事業」が
盛り込まれましたのでお知らせします。
 本事業は、種の保存法に基づく国内希少野生動植物種であるツシマヤマネコの保護増殖の
ため、これまで実施してきた、「生息地内における保護」、「飼育下における保護増殖」
に加えて、飼育下での繁殖個体等を、野生復帰するための訓練の実施等のための施設を、
対馬の下島において整備しようとするものです。
 詳細は、添付PDFをご覧ください。


ツシマヤマネコの保護・収容について(お知らせ)

投稿者:環境省 投稿日:2010/08/17(Tue) 17:11 No.263

 平成22年8月10日(火)、対馬市上県町佐護(さご)において、ツシマヤマネコを保護したとの連絡があり、対馬野生生物保護センター(以下、「センター」といいます。)に保護・収容しました。

1 保護された経緯
  8月10日(火)午前9時前、上県町佐護において、ツシマヤマネコを保護したとの情報が地域住民から関係者を通じてセンターに連絡があり、その後、午前9時過ぎにセンター職員が保護し、センターに収容した。

2 個体の情報
(1)性別 オス
(2)年齢 成獣
(3)体重 2,785g
(4)全長 80.8cm(頭胴長 56.1cm)
(5)個体の状況 若干やせ気味。
(6)FIV、FeLV検査 共に陰性
   (FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)

3 今後の予定
  疾病等の有無を検査中であり、それらの結果、問題なければ放獣することとしています。


ツシマヤマネコ切手シートができました!

投稿者:環境省 投稿日:2010/07/23(Fri) 14:53 No.262

ツシマヤマネコを題材にしたオリジナル切手シートが発売されることになったということで、郵便局から連絡がありました。

7月26日より、壱岐市・対馬市の郵便局で販売され、郵便局通販ショップでも8月5日より販売となるそうです。

郵便局の記者発表資料
http://www.jp-network.japanpost.jp/notification/pressrelease/2010/3001_12_04_1210072001.html

郵便局の通販ショップ
http://www.postal-jp.com/psc/WS180D0101.do?GROUP_KBN=2&GROUP_CODE=07