対馬野生生物保護センターの敷地内に、ツシマヤマネコを飼育するためのケージを整備中です。5頭収容できる施設で、そのうちの1ケージ(1頭分)は、来館者の方々にツシマヤマネコの生きた姿を見ていただくための公開ケージ、残り(4頭分)はツシマヤマネコの保護収容、野生復帰のリハビリなどのためのケージとして整備しています。
ツシマヤマネコは野生の状態でめったに見ることができません。その原因は、ツシマヤマネコが減少したこと、島の人たちが山に入る機会が減ったこと、ヤマネコの警戒心が強いことなどがあげられ、対馬の人でさえ大半がツシマヤマネコを見たことがないのが現実です。環境省では、そのような状況をふまえ、一般の方々が実物を見ることによって、よりツシマヤマネコへの関心や保護意識が高まり、保護活動をさらに推し進めることを目指して一般公開を行うこととしました。
これを機会にセンターに来て、ツシマヤマネコを身近に感じていただければと思います。なお、公開にあたっては、公開する予定のツシマヤマネコがFIV(通称ネコエイズ)というウィルスを持っていることもあり、なるべくストレスを与えないような公開方法を取ることになります。物かげに隠れるなどして十分に見ることができないことも予想されますが、そのときは館内で流すビデオでご覧ください。また、ヤマネコの体調しだいでは、公開を休止することもありえますので、あらかじめご了承ください。 具体的なスケジュールはまだ未定ですが、年内には公開の予定です。詳細は12月に入ってからセンターまでお問い合わせください。
(写真:公開予定のツシマヤマネコ)
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