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投稿者:佐々木 投稿日:2007/01/11(Thu) 14:01 No.129
<概要>
平成19年1月9日(火)、対馬市の職員から上対馬町小鹿(おしか)の県道において、交通事故にあったツシマヤマネコを保護したと連絡があり、対馬野生生物保護センター(以下「センター」といいます。)に保護・収容しました。
その後、センターで治療を行っていましたが、10日(水)の午前10時50分に死亡しました。死因は交通事故による肺の損傷による呼吸困難及び腹腔内の出血によるものと推測されます。
1.発見日時:平成19年1月9日(火)午前6時55分頃
2.発見場所:対馬市上対馬町小鹿の県道(主要地方道上対馬豊玉線)
3.死亡した経緯
1月9日(火)午前7時15分頃に上対馬町小鹿において、対馬市の職員で、ツシマヤマネコ応援団の方から交通事故にあったツシマヤマネコを保護したと連絡がありました。その後、NPO法人どうぶつたちの病院・対馬動物医療センターに搬送し、手当を行った後、センターに収容し、引き続き検査及び治療を行っていましたが、1月10日(水)午前10時50分に死亡しました。
4.個体の情報
(1)性別:オス
(2)年齢:亜成獣
(3)体重:1,840g
(4)全長:65.0cm(頭胴長 47.7cm)
(5)死因:解剖の結果、肋骨の骨折、肺の損傷、肝臓の裂傷が認められました。また、発見時、道路上に個体が横たわっていたことから、交通事故により死亡したものと推察されます。
(6)FIV、FeLV検査:共に陰性
(FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)
5.その他
この事故により、平成18年度における交通事故発生件数は累計で7件(6頭死亡)。また、平成4年以降における交通事故発生件数は累計で44件(39頭死亡)となりました。昨年秋より交通事故が多発し、危機的状況にあります。
運転される方はスピードを落とし、ツシマヤマネコにも配慮した安全運転を心がけて下さい。万が一事故に遭遇した場合又はツシマヤマネコの死体等を発見した場合などは、速やかに対馬野生生物保護センター等にご連絡下さるようお願いします。