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1月21日(日)油汚染海鳥について室内レクチャーと野外観察で学ぶイベントが、対馬野鳥の会とNPOどうぶつたちの病院との共催で開催されました。
レクチャーのはじめは、対馬野鳥の会の杉原先生より、対馬近海で観察される海鳥を美しい写真とともにご紹介いただきました。
続いて、センター木村より2006年の2~3月に起こった海鳥の油汚染被害とその対策について報告しました。
昨年度は対馬全島で114件もの油汚染被害が確認され、そのうちの97%がアビ類でした。また、付着していた油の分析結果では、大型タンカーなどで使われるC重油(燃料油)であることがわかりましたが、それ以上はわかっていません。
レクチャーの最後はNPO法人どうぶつたちの病院の山本先生より、油汚染のメカニズムについてご紹介いただきました。わずか10円玉ほどの油付着でもそこから水没してしまうことには、みなさん驚かれていました。水鳥ならではの形態的特徴から、飼育中に様々な合併症がおこり救護が難しいという話にも、うならずにはいられませんでした。
その後、佐護湊の砂浜に場所を移して海鳥を観察しました。マガモ・ヒドリガモ・オカヨシガモ、ウミネコなどが観察されました。
淡水カモの仲間の被害はまだ確認されたことはありませんが、カモメ類はたまに油の付着している個体を見かけます。ウミネコは昨年度1羽が重油まみれで飛べず、保護されてきました。