TOPICS
【お知らせ】屋久島宮之浦岳登山道における淀川歩道橋の通行止めに係る今後の見通しについて(6月25日時点)
2010.06.25 九州地方環境事務所
6月12日の梅雨入りに合わせて通行止めとしている淀川歩道橋について,橋の現況,通行止め解除と復旧工事に係る今後の見通しについて,下記のとおりお知らせします。
なお,この見通しは現段階のものであり,天候等の影響で今後変更となる可能性がありますので,ご了承ください。
1.淀川歩道橋の現況
橋の状況(6月22日時点)
淀川歩道橋については,5月下旬の大雨により左岸側の橋台基礎部の土砂が流出し,一部が露出したことから,環境省において応急的に補強工事を実施したところです。
梅雨時期の大雨に伴う増水によって,橋台基礎部周辺の土砂がさらに削られ,橋が崩落する等の事故が発生するおそれがあることから,宮之浦岳登山道(淀川歩道橋)安全対策会議において,6月12日から通行止めとしています。
6月12日以降の橋の経過観察では,今のところ橋本体に目立った異常は見られませんが,左岸の山側からの水の流入により,基礎部周辺の浸食が見られることから,6月22日に排水対策を実施したところです。
排水対策実施前 |
排水対策実施後 |
2.通行止め解除の見通しについて
梅雨明け等により,大雨・増水の可能性が低くなった段階で,橋の状況を再度確認し,特に異常が見られない場合,橋の通行止めを7月末まで一時的に解除する予定です。
なお,屋久島の平年の梅雨明け時期は7月上旬ですが,年によってずれる場合があります。通行止め解除については,今後の報道発表にご留意ください。
3.復旧工事の見通しについて
復旧工事は,環境省で実施することにしています。現地測量に基づき,現在,設計が終了したところであり,今後,各種手続きの上,入札による施工業者の決定(7月末)を経て,8月より着工できる見込みです。
現在のところ,工期は2ヶ月半程度の予定で,工程により,一定の期間橋を通行止めといたします。工事に伴う通行止め期間は,施工業者が決定し,工程が確定され次第,再度お知らせいたします。ご迷惑をおかけしますが、今後の情報にご留意ください。
4.復旧工事の工法について
当該地域が国立公園特別保護地区,森林生態系保護地域保存地区であることを考慮し,景観や生態系への影響が最も少ない工法として,橋台基礎の置換え工とラップストーン工法(石組み護岸)を採用する予定です。
5.その他
登山者の安全を優先する観点から,山岳部における降雨の状況をリアルタイムに把握しつつ,情報の周知を図ることは困難であるため,梅雨の期間は一時的な通行止めの解除は行いません。
淀川歩道橋の通行止めにより,宮之浦岳登山に当たり,淀川登山口からの入山や下山が不可能となっています。宮之浦岳への代替ルートとしては,荒川登山道の往復が最も安全なルートとして考えられますが,2泊以上の装備が必要となります。その他のルートは,整備が進んでおらず,迷いやすい場所も多いため,初心者の方だけでの入山はご遠慮ください。
参考:通行止め広報ポスター [PDF 150KB]
<問い合わせ先>
環境省屋久島自然保護官事務所(電話:0997-46-2992)
担当:松永,森
<宮之浦岳登山道(淀川歩道橋)安全対策会議>
環境省,林野庁,鹿児島県,屋久島町,(オブザーバー:(社)屋久島観光協会)で構成。屋久島山岳部利用対策協議会内に設置