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報道発表資料

那覇自然環境事務所報道発表資料>2007年度

【通知】2007年夏期のサンゴ白化速報

2007.10.02 那覇自然環境事務所

今夏、八重山海域を始め、各地で広く確認されている大規模なサンゴ白化について、これまで環境省に寄せられた被害情報及び環境省が行った緊急調査の結果を速報として取りまとめたのでお知らせします。

1.白化被害の目撃情報

環境省国際サンゴ礁研究・モニタリングセンターでは、7月上旬から日本各地のサンゴの現状を把握するため、研究者やダイバーなどからサンゴの被害情報状況に関する情報を募集している。その結果、7月下旬からサンゴ白化情報が多く集まるようになり、現在のところ、八重山海域から28地点(別紙1)、宮古島周辺海域から2地点及び沖縄本島からは7地点において、サンゴ白化の情報が寄せられている。

また、世界の研究者等が多数参加するメーリングリスト「Coral-list」等によると、国外においてもフィリピン、台湾、米国(フロリダ)、カリブ海諸国、ペルシャ湾沿岸、紅海沿岸でサンゴ白化が確認されている。

2.白化被害調査

環境省が実施しているサンゴ群集変動調査として、石西礁湖内の33地点において、9月上旬にサンゴ白化の状況を調査した結果、全地点で白化率※が20%以上であり、また、全地点の約8割にあたる26地点で白化率が80%を越えていた(別紙1)。

また、石西礁湖内の複数地点における日平均海水温の調査結果では、6月下旬の梅雨明け以降、海水温上昇が続いており、とくに7月下旬から8月上旬にかけて30℃を越えていたことから、例年にない高海水温が大規模白化の主要因であったと考える(別紙2)。

3.今後の白化予測

石西礁湖内では8月中旬以降、海水温が低下しているため(別紙2)、白化がこれ以上進行することはなく、今後、白化から回復するサンゴと死亡するサンゴに分かれていくと予測する。

そこで、環境省では、生物多様性センターが年内に実施を予定している「モニタリングサイト1000」事業等によって、八重山海域のサンゴ死亡状況の把握に努め、今夏の白化による最終被害を明らかにしていくこととしたい。

※白化率:地点毎に確認した全てのサンゴ(100%)から、正常なサンゴの割合を引いた値。

添付資料

連絡先

環境省九州地方環境事務所
那覇自然環境事務所

所長:中島 慶二
担当:小島、笹渕
電話:098-858-5824