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3月27日(日)は雨だったのですが、東京と大阪から観察会を目当てに遥々来てくださった方の熱い要望により、傘をさしてのお散歩となりました。参加者はヤマネコの調査に来ている学生さんたちも含めて総勢7名。初めての雨中観察会です。
実は、前日の夜に佐護平野に千羽以上のナベヅルが渡来しているという情報があったので、迷わずそこへ直行。何十年もツルを見ている地元の方でも、「こんなに多いのは初めて!」という大群を観察し、「これがホントの千羽鶴だ!」という話で盛り上がりました。しかも、千羽ナベヅルの中にとっても珍しいカナダヅルが1羽紛れ込んでいました。
森の中は独特な臭いが漂っていました。地元の人が言う「新芽が出る臭い」というのは、実はアセビの花の臭いではないでしょうか。花はきれいなのに匂いはきつい!写真奥の白い花がアセビ、手前のピンク色の花はアケボノアセビです。
カタツムリをはじめ、雨ならではの生き物にも出逢いました。センター脇の「せせらぎ園地」横の道路には、川と間違えて道路に産卵されたツシマアカガエルの卵塊を発見。園地内の池では、もうたくさんのおたまじゃくしが泳いでいました。小さないきものたちで賑わう季節ももうすぐです。
ここからは春の棹崎公園で見られる植物たちを紹介します。
3月の棹崎では、5種類のスミレを見ることができました。見分けるポイントは花の色や葉っぱのかたちなどですが、どれを見てもそっくりで、スミレの世界はとっても奥が深いです。スミレの花は濃い紫色で、葉は細長く上に立つように広がります。
切れ葉が特徴的なナンザンスミレは、日本では対馬でのみ見られるスミレです。通常ピンク色ですが、対馬北部に分布するものは白色です。最近は採集により数が減少しています。みなさん、野草は野外で楽しみましょう!