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沖縄奄美自然環境事務所

報道発表資料

2024年02月21日
  • 報道発表

徳之島における傷病救護したケナガネズミの放獣について

 環境省徳之島管理官事務所では、鹿児島県大島郡天城町当部にて救護したケナガネズミ(幼獣)を令和6年2月6日に放獣しましたのでお知らせします。
 

1.ケナガネズミについて

 ケナガネズミは奄美大島、徳之島、沖縄北部にのみ生息するネズミ科の動物で、国内で最も大きなネズミです。30㎝程度の長い尾の先端半分が白いことや、体に長い毛が生えていることが特徴です。夜行性で樹上性が強く、木の実や昆虫類、カタツムリなどを主食としています。森が途切れている所では、電線や道路上を歩く様子がしばしば見られています。絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(種の保存法)では国内希少野生動植物種に、文化財保護法では国指定天然記念物に指定されています。
 徳之島では、どんぐりの豊作やノネコ対策などの外来種対策の効果等もあり、個体数が増加してきている可能性があります。今後、特に山裾の集落では出没が増加していく可能性があります。
                
                                          図1.木に登るケナガネズミ
 

2.保護の経緯

 令和6年2月4日に、住民の通報を受け、鹿児島県大島郡天城町当部の集落内でクマネズミ駆除用の粘着シート式わなにかかったケナガネズミを救護し、徳之島動物病院(徳之島町)に搬入しました。特段重大な障害等は見受けられなかったことから、粘着物の洗浄後、2月6日に保護地付近の山林に放獣を行いました。徳之島ではケナガネズミが救護された後、放獣に至ったのは今回が初の事例となります。
           
                              図2.放獣の様子
 

3.屋外での粘着トラップの使用について

 ケナガネズミは法令で保護されている生きものですが、クマネズミやドブネズミなど法令規制対象外のネズミ類を捕獲しようとして誤って捕獲してしまった場合や、殺鼠剤等を他のネズミ類に用い誤って死亡させてしまった場合など、故意でなければ基本的に罪に問われることはありません。ただし、ケナガネズミの出没が確認される集落では、屋外での粘着シート式わなの使用は極力控えていただき、ネズミ用捕獲器(かご式わな)などを用い、かつ、ケナガネズミの入らない小さな罠を用いるなど、なるべくケナガネズミを傷つけない、捕獲しないための可能な範囲でのご配慮をお願いいたします。
 また、もし誤って捕獲してしまった場合は下記、連絡先までご連絡をお願いいたします。この際、可能な場合は、個体の様子を確認できる写真などを撮影いただき、捕獲場所を記載の上、下記の環境省メールアドレスにお送りください。

<連絡先>
・環境省徳之島管理官事務所 TEL:0997-85-2919、メール:RO-TOKUNOSHIMA@env.go.jp
 奄美野生生物保護センター TEL:0997-55-8620、メール:RO-AMAMI@env.go.jp
・徳之島町教育委員会 文化財担当 TEL: 0997-82-2908(徳之島町郷土資料館)、メール:shiryoukan@tokunoshima-town.org
・天城町教育委員会 文化財担当 TEL: 0997-85-4729(ユイの館)
・伊仙町教育委員会 文化財担当 TEL: 0997-86-4183(伊仙町歴史民俗資料館)

お問い合わせ先

環境省 奄美群島国立公園管理事務所       徳之島町教育委員会        天城町教育委員会         伊仙町教育委員会
所長 阿部 愼太郎               教育長 福 宏人            教育長 院田 裕一         教育長 伊田 正則
担当 徳之島管理官事務所 田口 知宏      担当 大屋 匡史            担当 具志堅 亮          担当 安田 未来
連絡先:0997-55-8620             連絡先:0997-82-2908         連絡先:0997-85-4729          與嶺 友紀也
                                                          連絡先:0997-86-4183