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沖縄奄美自然環境事務所

報道発表資料

2023年07月03日
  • 報道発表

ノグチゲラ救護個体の放鳥について(お知らせ)

 2020年6月18日(木)に、国頭村辺土名の住宅の窓に衝突、負傷し、救護されたノグチゲラが、この度3年間の治療とリハビリを経て、野生復帰可能となるまで回復したため、放鳥することとなりました。放鳥は地元の児童の皆さんと一緒に、7月10日(月)に実施します。当日の取材を希望される場合は、以下、取材申込書を7月7日(金)12時までにFAXまたはメールにてやんばる自然保護官事務所担当までご連絡ください。

1.放鳥予定個体について

1.救護日時 2020年6月18日 5時00分頃
2.性別・年齢 メス、幼鳥(救護時)
3.救護場所 国頭村辺土名 住宅街
4.発見時の状況
 辺土名住民の方により、やんばる野生生物保護センターへ負傷したノグチゲラが搬入された。その後、環境省やんばる自然保護官事務所職員が当該個体を、NPOどうぶつたちの病院沖縄(うるま市)へ搬入、すぐに治療が開始された。当該個体は発見者の自宅の窓に衝突し、負傷したとのこと。外見の特徴から、救護当時は、巣立ちまもない幼鳥だったとみられる。
5.治療及び経過について
 どうぶつたちの病院沖縄へ搬入した時には重体で、足の握力が弱く、飛ぶことも立ち上がることもできなかったため、高濃度酸素下集中治療室(ICU)で安静を保ちながら治療を開始した。レントゲン検査の結果、胸の骨(右烏口骨)の骨折が判明し、強い衝撃が生じたことが予測された。その後、治療の甲斐あって活発さや食欲が改善した。弱かった足の握力は約2ヶ月で改善がみられ、リハビリを開始した。現在では飼育ケージの中で旋回をすることも可能となり、放鳥可能と判断した。
 

2.放鳥の予定

1.集合日時 2023年7月10日(月) 15時50分
2.集合場所 国頭村森林公園 森の広場道向かいの駐車場
26°44'00.7"N 128°11'18.8"E - Google マップ
(放鳥は集合場所付近でおこないます)

               図 集合場所
 

3.野生動物の衝突事故を防ぐために

1.窓へバードセイバーやカーテンの設置をお願いします。
 野鳥の窓ガラスへの衝突事故は、窓ガラスに光が反射し鏡面状になってしまうことが原因であると考えられています。野鳥が窓ガラスを認識しやすいよう、窓にバードセイバー(鳥衝突防止ステッカー)を貼ることやカーテンを設置することで一定の効果があるとされています。特に自然度の高い環境にある建物では対策をお願いいたします。

2.傷ついている、死んでいる希少動物を見つけたら
 今回のような衝突事故に限らず、ヤンバルクイナやケナガネズミなど希少な野生動物の傷病個体、死亡個体を見つけた際には、個体の生死に関わらず、以下の番号まで情報をお寄せください。なお、傷ついている、死んでいる希少動物を見かけたら対応方法の詳細はウフギー自然館HP(https://www.ufugi-yambaru.com/findanimals)にて詳しくご紹介しています。
●環境省やんばる野生生物保護センター(ウフギー自然館):0980-50-1025
●NPO法人どうぶつたちの病院沖縄:090-6857-8917(救護専用)
 

4.取材申し込み

 取材を希望される場合は、別添取材申込書を令和5年7月7日(金)12時までにご提出ください。

お問い合わせ先

お問合せ先:やんばる自然保護官事務所
(自然保護官)椎野 風香 (希少種保護増殖等専門員)石川 伊智子
TEL:0980-50-1025 FAX:0980-50-1026