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沖縄奄美自然環境事務所

報道発表資料

2023年05月24日
  • 報道発表

名護市におけるノグチゲラの巣立ち確認について(お知らせ)

 今年5月14日名護市内にて、ノグチゲラの巣立ち雛が確認されました。名護市源河では営巣・繁殖が平成27(2015)年に初確認されましたが、今回確認された地点はこれよりさらに南の地点での確認となりました。ノグチゲラの生息域拡大の証拠となる重要な事例となりますので、お知らせいたします。

1.確認された個体について

確認日時:令和5(2023)年5月14日(日) 午前7時頃
場所:名護市多野岳と名護岳中間の森林内
※希少種保護の観点から詳細な地点情報は非公開といたします。
確認個体:幼鳥と、その親鳥とみられるオスの成鳥
発見の経緯:環境省の令和5年度ノグチゲラ生息状況調査等業務内において、ノグチゲラの幼鳥と親鳥と見られるオスの成鳥を目視で確認した。

 
  今回確認されたノグチゲラ幼鳥     今回確認された親鳥と見られるオスの成鳥
                             (写真提供 渡久地 豊)
 

2.これまでの繁殖記録

 ノグチゲラは、沖縄島北部のやんばる3村(国頭村、大宜味村、東村)を主な生息場所としています。かつては名護市以南でも繁殖していたと考えられますが、明確な記録は残っていません。平成27(2015)年に初めて名護市源河で営巣木内の雛が確認され、以降、断続的に繁殖が確認されていましたが、同地点以南で当年の巣立ち雛と考えられる個体が発見されるのは初記録となります。

【ノグチゲラ】
沖縄島北部やんばる地域に生息する中型のキツツキで、やんばる地域の固有種。
環境省レッドリスト絶滅危惧ⅠA類。国内希少野生動植物種。国の特別天然記念物。
環境省では、平成10年より保護増殖事業計画に基づき、生息状況調査や営巣木密度調査等の保護増殖事業を実施しています。

お問い合わせ先

環境省沖縄奄美自然環境事務所  所長 宇賀神 知則
お問合せ先:やんばる自然保護官事務所
(自然保護官)椎野 風香
(希少種保護増殖等専門員)石川 伊智子
TEL:0980-50-1025  FAX:0980-50-1026