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沖縄奄美自然環境事務所

報道発表資料

2022年08月09日
  • 報道発表

イリオモテヤマネコ10ヶ年保全計画の策定について(お知らせ)

「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(以下、「種の保存法」という。)」に基づく「国内希少野生動植物種」に指定されているイリオモテヤマネコについて、保全に関わる関係行政機関・団体で構成する連絡会議が今後重点的に取り組む活動等についてとりまとめた「イリオモテヤマネコ10ヶ年保全計画」を策定しましたのでお知らせいたします。

1.策定の目的

これまで取り組まれてきたイリオモテヤマネコの保全をさらに推進するためには、保全に関わる行政機関や団体がより一層連携を強化し、計画的かつ順応的に取組を行うことが重要であることから、イリオモテヤマネコを取り巻く現状と課題を整理し、目指すべき状態を保全目標として設定するとともに、目標達成に向けて各主体が今後10年間で取り組む活動をまとめた本計画を策定した。
 

2.イリオモテヤマネコ10ヶ年保全計画の概要

(1)対象:イリオモテヤマネコ
(2)期間:令和4(2022)年度~令和13(2031)年度
(3)策定主体:イリオモテヤマネコ10ヶ年保全計画に関する連絡会議
(以下、連絡会議)
【行政機関】
   環境省沖縄奄美自然環境事務所
   林野庁九州森林管理局沖縄森林管理署
   林野庁九州森林管理局西表森林生態系保全センター
   沖縄県環境部自然保護課
   沖縄県八重山保健所
   沖縄県土木建築部道路管理課
   沖縄県土木建築部八重山土木事務所維持管理班
   竹富町自然観光課
   竹富町教育委員会
【民間団体】
   認定NPO法人トラ・ゾウ保護基金
   NPO法人どうぶつたちの病院沖縄

(4)計画の項目: ①計画策定の背景と目的
  ②計画の運用について
  ③イリオモテヤマネコの現状
  ④目標と対策
 

3.今後の取り組み

各機関・団体が連携してイリオモテヤマネコの保全に取り組むとともに、定期的に連絡会議を開催し情報の共有や計画の見直しを行う。
また、計画の実施や見直しにあたっては、環境省が設置するイリオモテヤマネコ保護増殖検討会からの科学的な助言を踏まえながら進める。
 

4.ヤマネコ保全の取組の概要

ヤマネコは、沖縄県西表島のみに生息し、その生息個体数は約100頭と推定されている(環境省 2008)。国内で最も絶滅のおそれの高い種の1つと考えられており、種の保存法に基づく国内希少野生動植物種に指定されている。
環境省と農林水産省は、1995年に種の保存法に基づき「イリオモテヤマネコ保護増殖事業計画」を策定し、本計画をもとに生息状況を把握するための各種調査、交通事故対策、傷病個体救護及びリハビリテーションなどの活動を実施している。
また、保護増殖事業計画とは別に、沖縄県、竹富町、民間・市民団体、地域住民等においてもヤマネコの保全の取り組みが行われている。
 

5.添付資料

お問い合わせ先

担当:西表自然保護官事務所
   自然保護官 内野 祐弥
電話:0980-84-7130