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沖縄奄美自然環境事務所

報道発表資料

2012年03月27日
  • その他

報道発表:平成23年度のヤンバルクイナ飼育下繁殖の成功について(お知らせ)

那覇自然環境事務所

 環境省では、平成19年度にヤンバルクイナ飼育下繁殖試験、平成20年度よりヤンバルクイナ飼育下繁殖事業を開始し、平成22年度には環境省ヤンバルクイナ飼育・繁殖施設が全面開所し本格的な飼育下繁殖を試みています。
 平成24年3月18日には、つがい形成を行っていた当施設において初めて4羽のヒナが確認され、自然孵化に成功しました。

※ヒナ確認に関する動画等を希望される場合は、やんばる野生生物保護センターまでご連絡下さい。

1.ヒナ確認について

 平成24年3月18日に環境省ヤンバルクイナ飼育・繁殖施設内のつがい形成を行っていた検疫・隔離棟において孵化後約3日と推測される4羽のヒナが確認され、自然孵化に成功しました。平成20年度から共用を開始した環境省ヤンバルクイナ飼育・繁殖施設による初の自然孵化成功となりました。

2.平成23年度(平成24年3月26日現在)の飼育下繁殖状況

飼育数: 成鳥59羽 ヒナ4羽

3.これまでの飼育下繁殖状況

飼育下でつがい形成された9つがいから飼育下繁殖個体23羽(7羽既に死亡)が育成している(表1)。

つがい繁殖状況

4.飼育下繁殖事業の経緯

沖縄島北部のやんばる地域のみに生息するヤンバルクイナは、近年、ジャワマングースやノネコ等の影響などにより、その生息域や生息個体数が大きく減少しているものと推定されており、平成18年に公表した環境省レッドリストでは、最も絶滅のおそれの高い絶滅危惧ⅠA類に分類されています。このような現状を受けて環境省では、ジャワマングースやノネコの捕獲事業等を実施する一方で、飼育下における繁殖技術の確立と飼育下における生態的知見の把握及び一定の個体数の維持を図るため、平成20年度より飼育下繁殖事業を開始しています。

(連絡先)
環境省那覇自然環境事務所 やんばる自然保護官事務所 ・ 自然保護官 福田 真
電話 : 0980-50-1025
(やんばる野生生物保護センター)