那覇自然環境事務所

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報道発表資料

那覇自然環境事務所報道発表資料>2010年度

【お知らせ】ヤンバルクイナの交通事故について

2010.08.04 那覇自然環境事務所

 本年7月に入ってから、8件のヤンバルクイナの交通事故が確認され、今年確認されたヤンバルクイナの交通事故は28件となりました。
 7月16日に24件目の交通事故が発生し過去最多を更新したのちも、1週間に2件のペースで交通事故が発生しており1月〜7月の7ヶ月間で28件となっています。平成19年には、8月に7件もの事故が発生した経緯があり、今後も予断の許さない状況となっています。
 沖縄島北部のヤンバルクイナ生息域では、周囲に十分注意して自動車のスピードを十分落としていただきますようお願いします。
 交通事故を起こしてしまった、または事故に遭った個体を目撃した場合は、迅速な情報提供をお願いいたします。(やんばる野生生物保護センター:0980-50-1025)

 ※ 画像を希望される場合は、やんばる野生生物保護センターまでご連絡下さい。

1.本年(8月現在)のヤンバルクイナの発生件数

 1月1件 4月7件 5月6件 6月6件 7月8件 計28件

2.ヤンバルクイナの交通事故の発生状況(裏面の図表、別添資料参照)

 今年に入ってから28件の交通事故が確認され、記録の残る平成7年以降最多であった平成19年の23件をはるかに上回っています。
 7、8月はヤンバルクイナのヒナの成長期にあたり、注意力の低い若鳥が道路へ飛び出す可能性が高くなります。交通事故を防ぐには車のスピードを落とすことが最も有効です。今後ともやんばる地域(特に国頭村内)での車両の走行時には、十分周囲に注意して急な飛び出しがあっても安全に事故を避けることができるくらいまでスピードを落として運転していただきますようお願いします。

3.交通事故を防ぐためのさまざまな取り組み

 北部3村では、交通事故の実態を知ってもらうため、各村の道の駅に事故件数表示看板を設置する予定です(東村は設置済)。また、大宜味村の田嘉里酒造では、事故防止のための取組として、泡盛「山原くいな」に交通事故防止を呼びかけるタグを付けることとしています。
 やんばる国頭の森を守り活かす連絡協議会(CCY)では、交通事故防止を訴えるDVDを作成しました。今後様々な場所での放映に向けて働きかけをしています。また、CCYを中心として、県道2号では道路わきの見通しを良くしヤンバルクイナの飛び出しに気づきやすくするための草刈りが行われています。
 環境省では、交通事故等が発生した場所へ、ドライバーへの注意喚起のための簡易看板(資料写真有り)を設置しています。

4.その他(別添資料参照)

 国頭村奥で交通事故に遭った個体が6月17日に放鳥されました。事故を起こしてしまった方から直接の連絡及び搬送があり、重篤状態であったにもかかわらず無事野生復帰することができた初めての事例です。動物病院への搬送までに2時間程度しかかかっておらず、早急な救護を行えば助かる個体もいることがわかりました。
 やんばる野生生物保護センターではヤンバルクイナの交通事故等の情報を取り寄せておりますので、ヤンバルクイナなどの希少動物の交通事故を起こしてしまった、または事故に遭った個体を目撃した場合は、迅速な情報提供をお願いいたします。(やんばる野生生物保護センター:0980-50-1025)

添付資料

 別添資料 [PDF 1,068KB]