報道発表資料
【通知】イシガキニイニイ生息等調査の実施及び密猟対策について(お知らせ)
2008.06.27 那覇自然環境事務所
環境省那覇自然環境事務所では、地域の方々に国内希少野生動植物種イシガキニイニイの存在と保護の必要性について広く知っていただくとともに、密猟の防止について理解と協力を得ていくことを目的としてパンフレットを作成したのでお知らせします。
※ イシガキニイニイは個体数が少なく、調査にはイシガキニイニイの発する微妙な音響を識別し、高所に停まる個体が飛び立たないように細心の注意を払いながら、確認を行う必要があるため、調査現場での取材はお控え下さい。
1.イシガキニイニイ
米原のヤエヤマヤシ群落とその周辺に生息が確認される日本で最も希少なニイニイゼミのなかまです。本種は平成14年9月1日に国内希少野生動植物種に指定されました。また、平成15年5月22日にはその生息地のうち9ヘクタールが生息地保護区に指定され、そのうち0.9ヘクタールが立入制限地区に指定されています。
また、イシガキニイニイ及びその生息地は、石垣市の天然記念物にも指定されました(平成20年5月26日)
2.環境省における保護事業について
環境省では平成15年から5年間にわたり、生息状況モニタリング調査を実施してきましたが、毎年数個体しか確認されていません。確認個体数が少ない要因として、生息環境の悪化、セミを捕食する外来生物の生息地への侵入、密猟等による影響が考えられています。
このため、本年度は、生息状況及び生息環境を把握するために詳細な調査を行い、その結果を踏まえて具体的な保護対策を検討していくこととしています。併せて、この調査を通じて地域の方々に本種の存在と保護の必要性について広く認識していただき、密猟の防止等に理解と協力をお願いしたいと考えており、その一環としてパンフレットを作成しました。
(参考)
イシガキニイニイ生息地は「米原ヤエヤマヤシ群落」として国の天然記念物に指定されており、さらに生息地の大部分が西表石垣国立公園の特別保護地区に指定されています。これらにより、イシガキニイニイ以外の動植物の捕獲採集も規制されています。本調査は、各法令の手続きを行って実施しています。
添付資料
連絡先
環境省 那覇自然環境事務所
所長 中島 慶二
担当 野生生物課
課長補佐 澤志 泰正
電話 098−858−5824