報道発表資料
【お知らせ】ヤンバルクイナの交通事故について
2009.03.02 那覇自然環境事務所
2月28日(土)早朝、国頭村の村道で、交通事故に遭ったヤンバルクイナが傷病個体として保護されました。今年に入って確認された初めての交通事故となります。
保護した個体の容体は軽く、レントゲンで体内に卵が確認されたため、翌日3月1日(日)早朝に保護した場所で放鳥しました。
ヤンバルクイナは繁殖期に入っており、今後交通事故の危険性が高くなります。やんばる地域(特に国頭村内)での車両の走行には十分配意願います。
●ヤンバルクイナの発見時の状況は、下記の通りです。
1.発見日時
平成21年2月28日(土)午前6時45分ごろ
2.発見場所
村道(国頭村安田)
3.発見時の状況とその後の処置
国頭村安田の村道を走行していた車にヤンバルクイナが接触し、連絡を受けた環境省やんばる野生生物保護センター職員が保護した。
NPO法人どうぶつたちの病院に搬送し検査したところ、血液検査により打撲が確認されたが、レントゲンで体内に卵を確認したため早急に放鳥することとし、翌日3月1日午前7時に保護現場にて放鳥した。
●ヤンバルクイナの交通事故の発生状況(添付資料参照)
今年に入って確認された1件目の交通事故になります。ドライバーがスピードを出していなかったことや、迅速に獣医師の処置も受けられたことにより、早期に放鳥することができました。
当個体は体内に卵形成が確認されており、繁殖期(事故警戒時期)に入っていたと考えられます。繁殖期に入った親鳥が死ぬことは、その子孫の死にもつながります。昨年は19羽の交通事故個体(うち16羽が死亡)が確認されています。これからの時期のやんばる地域(特に国頭村内)での車両の走行には十分ご注意ください。
なお、環境省では昨年同様、交通事故発生が疑われる地点やヤンバルクイナが頻繁に目撃されるような地点に、ドライバーへ注意喚起のための簡易看板(資料写真有り)を設置していきます。特に看板を見かけた場合は、周囲に注意し減速を心掛けていただきますようお願いいたします。
添付資料
2009年の交通事故確認地点(個体の発見場所)[PDF 384KB]
連絡先
環境省 那覇自然環境事務所
所長 奥田 直久
担当:やんばる自然保護官事務所
自然保護官 三宅 雄士
電話:0980−50−1025
(やんばる野生生物保護センター)