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2007.09.06 那覇自然環境事務所
この度、石垣島において特定外来生物シロアゴガエルが定着していることが判明しました。これまで八重山諸島では定着しておらず、現在の石垣島の繁殖地も小さいことから、環境省那覇自然環境事務所では、石垣自然保護官事務所を中心に石垣島での防除を実施するとともに、石垣島及び八重山諸島への侵入を防ぐため、シロアゴガエルの鳴き声に関する情報提供等島民への協力を求めるリーフレットを作成しました。
八重山諸島へのシロアゴガエルの侵入防止にご協力をお願いします。
1964年に沖縄島中部で発見されたシロアゴガエルは、次第に分布を広げ、八重山諸島以外の県内の多くの島嶼に分布を拡大してしまっています。主に資材などに付いて、人間活動と共に様々な島へ拡大してきたと考えられています。
石垣島では過去に数件の目撃情報はあったものの、単発的なもので定着できていなかったと考えられていました。ところが、今年7月末、琉球大学太田教授らが石垣空港周辺に複数個体が定着していることを確認しました。これを受けて、8月上旬に空港周辺においてシロアゴガエルの生息状況を調査したところ、7地点で鳴き声あるいは姿、卵塊などが確認され、既に繁殖していることが明らかになりました。これら7地点の広がりは、南北に約1,600m、東西に約500mでした。繁殖地と考えられる水場周辺では、数〜数十匹の鳴き声などが観察された一方で、これより外側の9地点では確認されませんでした
那覇自然環境事務所では、今後、さらに詳細で広域的な調査を実施するとともに、島内でリーフレットを配布して、シロアゴガエルに関する理解の普及及び情報の収集を進めることとしています。また、繁殖が確認されている水場周辺でのシロアゴガエルやその卵などの除去を実施することとしています。
シロアゴガエルの繁殖期は4〜10月までの期間で、繁殖期を終えると発見や対策も困難になります。今年も10月までの繁殖期間中、島内の多くの方々にシロアゴガエルについて注意を払っていただくとともに、鳴き声や樹上等に生み付けられる泡巣(泡状の卵塊)を発見したら、石垣自然保護官事務所(電話:0980-82-4768)まで連絡をお願いいたします。
シロアゴガエル:東南アジア原産のアオガエル科の1種。わが国では沖縄県(沖縄諸島、宮古諸島)には既に広範囲に定着していている。生活場所や餌資源をめぐる競合や新たな寄生虫の感染など、在来のカエル類等に影響を及ぼす恐れがあるとして、2006年2月、環境省では「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(外来生物法)」に基づいて、特定外来生物に指定し、飼育、保管及び運搬等を禁止しています。
環境省那覇自然環境事務所
所長 中島 慶二
担当 石垣自然保護官事務所
自然保護官 落合 三郎
TEL:0980-82-4768 FAX:0980-82-0279