2018年8月23日
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2018年08月23日身近な生き物観察会~身近な外来種を探してみよう!~【石垣地域】
西表石垣国立公園 石垣 アクティブレンジャー 仲本
こんにちは。「身近な生き物観察会~身近な外来種を探してみよう!~」と題して、身近な在来の生き物や外来種を観察する観察会を8月11日(土)に開催しましたので、お伝えします。
今回の観察会は、バンナ公園(沖縄県緑化種苗協同組合)、八重山地区小中学校理科教育研究会と共催で、西表石垣国立公園パークボランティアの方にもご協力いただき、一般参加者31名のみなさんにご参加いただきました。
はじめに室内で、身近な生き物の鳴き声クイズを行いました。似たような鳴き声のヤエヤマニイニイとイシガキニイニイのセミの鳴き声を言い当てられたお子さんもいたりして、すごくびっくりでした。また、石垣島で増えてしまい生態系に悪影響を及ぼしている特定外来生物のオオヒキガエルの説明を行いました。ペットを飼う前には、しっかりと家族で話合って飼うことなどをお伝えして、外来種を増やさないためにみんなができることについてお話をしました。
▲身近な外来種について事前学習
その後、講師の案内のもと、野外に出て公園内を散策して、見つけた生き物を触ったり、鳴き声を聞いたりしながら、みんなで生き物を探して歩いていきました。
▲野外に出て、公園内を散策
散策コースには、あいうえお順に答えて回るクイズラリーを各ポイントに設置して、身近な生き物のクイズを行いながら、散策しました。
▲各ポイントに設置したクイズラリーの問題を読む子どもたち
公園内に流れる小川には、特定外来生物のボタンウキクサが繁茂していました。参加者のみなさんにはボタンウキクサの葉っぱの感触を調べてもらい、クイズラリーのクイズの問いに答えていただきました。また、子どもたちが石垣島の固有種であるオオハナサキガエルを発見して、みんなで観察しました。大人が歩いても普段見つけられない生き物も子どもはすぐに見つけ、色んな生き物を観察することができ、面白かったと感想をいただきました。
▲見つけたオオハナサキガエルの解説時の様子
▲子どもたちが、大きなナナフシも発見していました。
班になって、侵略的外来種と呼ばれているアメリカハマグルマの根っこ取り競争を行いました。参加したみなさんは、一生懸命にアメリカハマグルマの根っこを引き抜いていただきました。おかげさまで、短い時間でしたが、ゴミ袋3つ分のアメリカハマグルマを抜き取っていただき、楽しく駆除体験を行うことができました。
▲各班でアメリカハマグルマの根っこ取り競争
今回は、親子でたくさん自然にふれあって楽しんでいただき、身近な外来種のことも考えるきっかけになり、すごく有意義な観察会となりました。
夏休みももうすぐ終わりですが、夏休みの思い出に、お子さんを連れてご家族で、身近な自然を楽しんでほしいなと思います。
アクティブレンジャー日記をご覧の皆様こんにちは
先週は雨が続きましたが、今週は夏らしい晴れとなった石垣島からお送りしております。
さて、今回は先日黒島に訪れた際の様子をお伝えします。
黒島は八重山諸島の中の一つで、人口よりも牛の数の方が多いという、牛の牧畜が盛んな島です。
高低差が少なく、島全体に放牧地や牧草地が広がっており、一日もあれば自転車で島を一周できるくらいの大きさです。
黒島は全域が西表石垣国立公園に指定されており、北部を除く周囲の海は海域公園地区に指定されています。
中でも仲本海岸は黒島でも数多くの人が訪れる人気の海岸です。
人気の理由のとしては、ビーチからスノーケリングで泳いで行くとすぐに美しい海中景観が広がっているからでしょう。
コモンサンゴの仲間などの多くの種類のサンゴを観察することができ、それに併せて多くの魚たちも観察することができます。
但し、仲本海岸は満潮から干潮に向かうときや干潮から満潮に向かうときに強い潮の流れが発生するため、スノーケリングをする際はライフジャケットの着用や2人1組で泳ぐなどの安全対策をよろしくお願いします。
また、日によっては遊泳禁止の場合もありますので、詳しくは竹富町HPをご覧下さい。
<竹富町 黒島仲本海岸遊泳情報:https://www.town.taketomi.lg.jp/topics/1531796930/>
そんな黒島指折りの人気スポットである仲本海岸より北に位置する宮里海岸の手前には、黒島ビジターセンターがあります。
この黒島ビジターセンターは、国立公園の自然を守りながら、自然とのふれあいの場として広く利用していただくため、黒島の自然や歴史、文化などの資料を展示する等の利用拠点施設として設立しました。
環境省を事務局とし、竹富町、沖縄県と地元の方々等を含めた"黒島ビジターセンター運営協議会"が運営を行っています。
今回、黒島ビジターセンター運営協議会では、9月1日(土)に「星空観察会in黒島」を開催します。
八重山は、本土では見ることの出来ない数多くの星を見ることができ、今年の3月に西表石垣国立公園は、「ダークスカイ・パーク(星空保護区)」に国内で初めて認定を受けました。中でも黒島は、周囲にさえぎるものがなく明かりも少ないため、星空を観察することにとても適しています。
今回の観察会では、前石垣島天文台所長の宮地竹史氏を講師としてお招きします。専門家の解説を聞きながら、星や星座について学ぶとともに、黒島ビジターセンターの展示も楽しんでいただければと思います。
多くのみなさまのご参加、お待ちしております。
この機会に黒島に宿泊して、黒島の魅力を満喫して頂ければ幸いです。