九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。
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巡視中に珍しい生き物たちに出会いました。
▲ヤクシマエゾゼミ(屋久島固有種)
標高の高い山間部にすむ、とても珍しいセミ。夏、山に入るとギーという鳴き声が聞こえますが、普段は高い木の上にいるため、なかなか姿は見せてくれません。屋久島だけにしかいない固有種です。
ちなみに屋久島にはヒグラシやミンミンゼミは分布していません。
撮影地:ヤクスギランド
▲ヤクシマタゴガエル(屋久島固有種)
山間部に生息する、枯れ葉そっくりのカエル。山を歩いていると、足元から突然大ジャンプすることがあります。幼生の期間が非常に短いようで、まだオタマジャクシを見たことがありません。
撮影地:ウィルソン株付近
▲ヒカゲアマクサシダ(絶滅危惧ⅠB類)
どこでも見られるシダではなく、とても珍しい大型シダです。落ち葉が堆積し、林床植生が豊かな森で育っています。
撮影地:低地の照葉樹林内
▲タイワンアオネカズラ(絶滅危惧ⅠB類)
国内では屋久島と西表島にしか自生しない珍しいシダ。鑑賞目的で採集されることがあり、個体数減少のおそれがあります。
撮影地;低地の照葉樹林内
▲シシンラン(絶滅危惧Ⅱ類)
ランではなく、イワタバコの仲間。古く大きな木に着生しているのを見ることができますが、繁殖力は弱いようで、若い木に着生している個体や子株はほとんどみかけません。
撮影地:照葉樹林内
▲ヤスデゴケモドキ
コケと名前に入りますが、蘚苔類ではなく地衣類の仲間。小型で非常に見つけにくい。ヤスデゴケモドキの古い記録は日本各地からあるものの、近年の生育状況はよくわかっていないようです。屋久島では3地点で見ることができました。地衣類は大気汚染に弱いとされており、減少傾向にあるようです。
撮影地:宮之浦岳登山道
屋久島は2万年ほど前まで九州と地続きだったと考えられ、九州や本州と共通した生き物が多い島です。しかし、島の標高差が生み出す独特の環境や、原生的な自然環境も残っているため、固有種や絶滅危惧種など、他ではなかなか見ることができない生き物たちが暮らしています。貴重な自然を残していきたいですね。
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アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、瀬戸内海、西海、雲仙天草、阿蘇くじゅう、霧島錦江湾、屋久島、慶良間諸島、西表石垣国立公園、やんばる国立公園、奄美群島国立公園があります。
巡視中に珍しい生き物たちに出会いました。
▲ヤクシマエゾゼミ(屋久島固有種)
標高の高い山間部にすむ、とても珍しいセミ。夏、山に入るとギーという鳴き声が聞こえますが、普段は高い木の上にいるため、なかなか姿は見せてくれません。屋久島だけにしかいない固有種です。
ちなみに屋久島にはヒグラシやミンミンゼミは分布していません。
撮影地:ヤクスギランド
▲ヤクシマタゴガエル(屋久島固有種)
山間部に生息する、枯れ葉そっくりのカエル。山を歩いていると、足元から突然大ジャンプすることがあります。幼生の期間が非常に短いようで、まだオタマジャクシを見たことがありません。
撮影地:ウィルソン株付近
▲ヒカゲアマクサシダ(絶滅危惧ⅠB類)
どこでも見られるシダではなく、とても珍しい大型シダです。落ち葉が堆積し、林床植生が豊かな森で育っています。
撮影地:低地の照葉樹林内
▲タイワンアオネカズラ(絶滅危惧ⅠB類)
国内では屋久島と西表島にしか自生しない珍しいシダ。鑑賞目的で採集されることがあり、個体数減少のおそれがあります。
撮影地;低地の照葉樹林内
▲シシンラン(絶滅危惧Ⅱ類)
ランではなく、イワタバコの仲間。古く大きな木に着生しているのを見ることができますが、繁殖力は弱いようで、若い木に着生している個体や子株はほとんどみかけません。
撮影地:照葉樹林内
▲ヤスデゴケモドキ
コケと名前に入りますが、蘚苔類ではなく地衣類の仲間。小型で非常に見つけにくい。ヤスデゴケモドキの古い記録は日本各地からあるものの、近年の生育状況はよくわかっていないようです。屋久島では3地点で見ることができました。地衣類は大気汚染に弱いとされており、減少傾向にあるようです。
撮影地:宮之浦岳登山道
屋久島は2万年ほど前まで九州と地続きだったと考えられ、九州や本州と共通した生き物が多い島です。しかし、島の標高差が生み出す独特の環境や、原生的な自然環境も残っているため、固有種や絶滅危惧種など、他ではなかなか見ることができない生き物たちが暮らしています。貴重な自然を残していきたいですね。