2015年10月28日
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2015年10月28日九州いきものリレー⑤~対馬の秋の味覚~
アクティブレンジャー 蔭浦
こんにちは!対馬事務所の蔭浦です。
さて、対馬は10月になって急に寒さを感じるようになりました。
今回の生き物リレーは、秋の味覚【アケビ】のご紹介です!(^^)
↑収穫したアケビ
アケビは蔓性落葉低木の一種で、成熟した果実は中心に亀裂が入って割れ、胎座と呼ばれる甘いゼリー質に包まれた種が露出します。アケビは外で遊ぶ子供たちのおやつとして親しまれている他、蔓、葉、根、果実は薬草としての効能があると言われ、昔から人の暮らしに関わりのある植物です。
独特の食感ですが、この胎座が甘くてとてもおいしいです!私も地元の方からお裾分けをいただきました。
また、アケビは野生動物たちにも大人気です。
対馬に生息しているツシマテンは、季節にあわせていろんな果実を食べます。
↑餌を探すツシマテン
↑アケビの種が入ったツシマテンのフン
ちょうど今の時期は島内のあちこちでアケビが実っているらしく、
痕跡調査をしていると上の写真のようなフンがたくさん見つかります。
テンは木登りがとてもうまく、足で木の枝を握るようにしてスイスイ上がって行けるため、
細い枝先のアケビも簡単に捕ることができます。
今だけ食べられる秋の味覚を、動物たちも存分に味わっているのでしょう(^^)
では、次の生き物リレーは阿蘇のアクティブレンジャー藤田さんにバトンタッチです!
お楽しみに~♪
みなさまこんにちは。
こちら石垣島もすっかり秋めいてきましたが、まだまだ日中は暑く半袖で過ごせる程度です。
さて先日10月12日(月)、八重山環境ネットワークによる、西表島鹿ノ川のビーチクリーンに
石垣自然保護官事務所は事務局として参加しました!
鹿ノ川海岸は、通常人が上陸できない場所にあります。
石垣島~鹿ノ川海岸の手前までは、海上保安庁の巡視船「あだん」で移動し、
島に上陸するために海上で小型船に乗り継ぎ、鹿ノ川海岸へ上陸しました。
▲鹿ノ川海岸
▲打ち上げられた漂着ゴミ
参加者で力を合わせて、いざ清掃開始です!
▲ビーチクリーンの様子
ゴミの収集はもちろん、分別も全て手作業で行われます。
ゴミは色々な物があり、国内外のペットボトル、日用品、
波によって小さくなったプラスチック、船のブイやロープ、医療用の注射器まで打ち上がっていました。
今回、あまりの大量のゴミに時間内に全て拾うまでは出来ませんでしたが、
1日でこんなにも多くのゴミを回収することが出来ました。
みなさんお疲れ様でした!
▲記念写真
回収後、鹿ノ川海岸を散策していると、岩場に張り付いている
イソギンポ科の魚"ヨダレカケ"を発見しました。
▲ヨダレカケ:琉球列島以南~台湾、インドネシアに生息
また、帰りの船では、船が通過した後、驚いて跳びはねる魚を食べにきている
"カツオドリ"の姿も観察することが出来ました。
▲船についてくるカツオドリ
ところで鹿ノ川という場所は急深の岩礁性内湾で、
"ジュセイラ"という貝の絶好の生息地だということをご存知ですか?
日本でジュセイラは、鹿ノ川によく見られるので、別名:カノカワガイと呼ばれています。
そして"ジュセイラ""ショウジョウラ""バンザイラ"の三種は
「三大美螺」と呼ばれており、とても美しい貝です。
▲左:ショウジョウラ 右:ジュセイラの欠片
豊かな自然環境と生き物たちの生命力に驚かされ、その一方で海に漂着していた大量のゴミを思うと、
一人一人が出来ることをやらなければと痛感した一日となりました。