2015年7月21日
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2015年07月21日平久保サガリバナ開花式
西表石垣国立公園 神保彩葉
みなさま「サガリバナ」をご存知ですか?
サガリバナは熱帯、亜熱帯地域に自生する樹木で、石垣島では6月から9月に見頃を迎えます。この花は、日没後から開花し、朝には花が落ちてしまうという特徴を持っています。
7月4日、石垣島の北部にあります、平久保地域にて平久保サガリバナ保存会主催の平久保サガリバナ開花式が行われました。
▲地元の子どもたちによるセレモニーで幕開け 写真提供:大塚勝久
▲平久保サガリバナ保存会、米盛会長から挨拶
開花式当日は、すでに咲き終えてしまった花も多かったですが、
月夜に照らされる幻想的なサガリバナに多くの人が魅了されていました。
まだつぼみも多く見られ、順次開花していくサガリバナを観ることができますので、是非サガリバナの観賞と芳香を楽しみにいらしてみて下さい。
▲サガリバナ
平久保サガリバナ地図(石垣市観光交流協会)
今年で第8回目となる石垣島オオヒキガエル捕獲大作戦を、環境省主催、石垣市共催により、平成27年7月13日(月)~8月2日(日)の21日間実施しています。
オオヒキガエル捕獲大作戦は、市民の方を一般募集し、参加された方々がオオヒキガエルハンターとなり、石垣島に生息しているオオヒキガエルを捕獲することで、数の多さや生態系への悪影響を肌で感じていただくことを目的としています。そして、捕獲イベントとして毎年実施し、数多くの個体を捕獲することで他の八重山諸島への侵入を防除することも期待できます。
【農道の脇から出てきたオオヒキガエル】
オオヒキガエルが石垣島に入ったのは、1978年で、害虫駆除のため人為的に数個体が持ち込まれたのが始まりと言われています。現在では、石垣島の畑や田んぼだけでも3~5万匹の個体が生息しているという推定もあります。オオヒキガエルは害虫以外の昆虫も食べてしまうため、石垣島在来の昆虫が減ってしまうおそれがあると心配されています。
また、オオヒキガエルは毒をもっています。目の後ろに、耳腺と呼ばれる液状の白い毒を出す部分があります。毒の出る箇所を刺激しなければ毒は出ませんが、カエルを食べるヘビが丸飲みして死んだり、ペットの犬や猫も毒によって死んでしまうケースも起きています。まだオオヒキガエルが生息していない西表島で繁殖してしまうと西表島にしか生息していないイリオモテヤマネコなどにも影響が出てしまうおそれがあります。そのため、環境省では各離島の拠点となる港で重点的に防除を行うとともに、西表島等で鳴き声によるモニタリングを実施し、早期発見・防除に務めています。
島にもともと生息していない生き物である外来生物が増え続け、外来生物が当たり前のように島の自然になじみ、本来あるべき自然の姿が失われていくことは、とても寂しく残念なことですし、長い年月をかけて築かれてきた生態系のバランスが突如として狂ってしまうことは,とても恐ろしいことです。
【捕獲されたオオヒキガエルの幼体】
去年、実施したオオヒキガエル捕獲大作戦では、14日間と短い期間でしたが、高校生を含む42名の市民に参加していただき、計2,772個体のオオヒキガエルを捕獲することが出来ました。今回の捕獲大作戦は21日間と前回に比べ、少し期間が長いので、去年よりも多くの個体が捕獲出来ることを期待しています。
【第8回石垣島オオヒキガエル捕獲大作戦ポスター】