九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。
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アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、瀬戸内海、西海、雲仙天草、阿蘇くじゅう、霧島錦江湾、屋久島、慶良間諸島、西表石垣国立公園、やんばる国立公園、奄美群島国立公園があります。
さて、阿蘇の春の風物詩でもあるミヤマキリシマがちらほら咲き始めました。年によっては山肌を一面ピンクに覆うほどで、毎年多くの方が訪れています。
阿蘇山やくじゅう連山など九州の高山だけの固有植物でもあるため、環境省では関係自治体と連携し、ミヤマキリシマの葉や花芽を食べてしまう害虫「キシタエダシャク」の調査を、仙酔峡地区と阿蘇山上地区で実施しました。どちらも駆除の目安である40個体/㎡に達しなかったので、駆除の必要はありませんでした。
今年の開花状況はというと、仙酔峡は、火山ガスの影響もあってか蕾が少ないように見受けられますが、5月9日の時点では、開花は1分咲き程度、見頃は5月中旬~下旬。阿蘇山上は、5月下旬~6月上旬が見頃のようです。
仙酔峡の開花状況(平成26年5月9日時点)
烏帽子岳にもミヤマキリシマの群生があり、こちらはたくさんの蕾がみられ、咲く時を待ちわびているように膨らんでいました。
烏帽子岳の開花状況(平成26年5月9日時点)
阿蘇では、ミヤマキリシマの開花に併せて、様々なイベントが予定されています。
阿蘇山上つつじ祭り:阿蘇市
日時:平成26年5月24日(土)午前11時~午後2時
場所:阿蘇山上駐車場
「春の山を楽しもう!杵島岳・往生岳登山」:環境省
日時:平成26年5月25日(日)午前10時~15時
集合場所:草千里駐車場東側
烏帽子岳山開き:南阿蘇村
日時:平成26年5月25日(日)午前9時~
集合場所:池の窪駐車場
登山道横の草原では、放牧も始まり牛や馬が草を食む姿が見られます。
かわいい目印のついた馬の親子を見つけましたよ。
新緑の若草色とミヤマキリシマのピンク色のコントラストが映えるこの季節を、ぜひ見にきてくださいね~~。
※ご注意を!!
先週末、山菜採りにて行方不明となる事故が発生しました、翌朝発見されましたが、山菜やきれいな山野草を見かけたら、ついつい奥に入り込んでいくのかもしれません。草原の中には急斜面などもあり、思わぬ事故に繫がる可能性もあります。また、阿蘇の草原(牧野・原野)は地元の方が管理されていますので無断で入ることはできません。イベントなどの機会に、気持ちよくご利用いただければと思います。