九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。
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アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、瀬戸内海、西海、雲仙天草、阿蘇くじゅう、霧島錦江湾、屋久島、慶良間諸島、西表石垣国立公園、やんばる国立公園、奄美群島国立公園があります。
さて、アクティブ・レンジャーに着任早々、人生初の野焼きに参加してきました。
3月末には坊ガツルで野焼きが行われましたが、今回、私が担当したのは、ラムサール条約に登録されているタデ原、泉水山、そして一目山の3か所です。
私は、延焼を防ぐ「ジェットシューター部隊」=水かけ部隊として活動しました(写真左)。みんな水袋を背負っています。
飛び火を防ぐため、防火帯(歩いている箇所)に沿って配置します。
防火帯は、野焼きでは非常に重要なもので、輪地切りと呼ばれる草刈と、刈った場所に火を入れる輪地焼きをして出来上がります。
これを造るのが重労働で大変な作業だそうです。
そして、火入れです。
地形を把握し、風をよみ、火の動きを熟知した火入れ係が次々と枯れ草に火をつけていきます。(写真右)
すると…
ゴォーゴォーという轟音と自分の身長をはるかに超える火柱が辺り一面に上がり、一帯はまるで戦場と化します。
野焼きは草原が森林になるのを防ぎ、草原を好む生き物たちのすみかを守るために行われます。また、草原景観を楽しんだり、牧草地としての機能、山火事が起きた場合の防火帯として私たちの身を守る役割もあるそうです。
初めて野焼きを体験して、改めて野焼きの文化を未来につなげていく必要があると感じました。
野焼き前と野焼き後の写真です。
上の2枚はタデ原、下の分は一目山です。