ゴイシツバメシジミについて

ゴイシツバメシジミについて

1.分類

ゴイシツバメシジミ成虫

チョウ目 シジミチョウ科
ゴイシツバメシジミ
Shijimia moorei
絶滅危惧ⅠA類(環境省レッドリスト2012)

2.形態的特徴及び生態学的特徴

  • 雌雄とも翅表は黒色。裏面は白色で、黒い斑紋が碁石状に並んでいます。
  • 幼虫は着生植物であるイワタバコ科のシシンランの花や蕾、若い果実のみを餌としています。
  • メスの成虫はノリウツギ、リョウブ、アカメガシワなどの花を訪れ吸蜜します。また、雄の成虫はヘビやカエルなどの死体から吸汁することもあります。
シシンラン
シシンラン
  • カシ類などの大木が繁茂する暖帯常緑広葉樹の自然林、渓流沿いで、幼虫の餌となるシシンランが樹上に生えている場所に生息します。
ゴイシツバメシジミ卵
ゴイシツバメシジミ終齢幼虫
4齢幼虫
メスはシシンランの蕾の外側に産卵します。 孵化した幼虫は、シシンランの蕾の内部に入り、葯や柱頭などを食べ成長します。
1匹の幼虫に7個程度の蕾や花が必要となります。4齢幼虫の多くは、約1年間にわたる長期の休眠を経て、翌年、成虫になりますが、日長条件などにより、一部の幼虫はその年のうちに成虫となります。
交尾を行っている個体
交尾を行っている個体
ゴイシツバメシジミ蛹
ゴイシツバメシジミ成虫
成虫

3.分布状況

本州(奈良県)および九州(熊本県、宮崎県)にのみ分布します。

4.現在の生息個体数

奈良県・宮崎県において、近年生息を確認できていません。
熊本県内においては毎年発生が確認されているが、生息個体数は不明。

5.生息を脅かす要因

幼虫の唯一の食草であるシシンラン着生木の台風等による減少
コレクターによる違法捕獲や幼虫の食草であるシシンランの採集

6.保護増殖事業の概要及びその効果

  • 平成8年国内希少野生動植物種に指定、平成9年保護増殖事業計画(文部科学省、農林水産省、環境省)策定。(当時は文部省、農林水産省、環境庁)
  • 生息状況等の把握・モニタリング、食草の分布調査・増殖試験
  • 熊本県水上村による生息地の監視、普及啓発
  • 九州森林管理局による巡視、食草の移植、普及啓発
  • さまざまな行政・民間の機関が協力し合い保護活動を実施しています。
  • 幼虫の食草のシシンランの増殖方法は研究が進み、増殖した個体を野生下に戻す試験などが行われています。一方でゴイシツバメシジミの生態についてはまだ不明な点も多く、今後も調査が必要です。

7.他法令等による保護の状況

昭和50年、国の天然記念物に指定

このページに使用しているゴイシツバメシジミの写真は全て 三枝 豊平 氏に提供していただきました。

  • アクティブレンジャー日記 九州地区(リンク)
  • 環境省Twitter(リンク)
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