対馬野生生物保護センター

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とらやまの森
環境省 対馬野生生物保護センター ニュースレター

とらやまの森第34号

 

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鶏の被害相次ぐ。あなたの鶏小屋は大丈夫ですか?


 秋も深まり、今年の春生まれのツシマヤマネコが親離れをする季節になりました。
 寒くなるにつれて、野生動物による鶏被害が相次いでいるようです。冬場に鶏被害が多いのは、肉食の野生動物の餌となる動物が少なくなるためだと考えられます。
 大事に育てられてきた鶏が襲われれば、飼い主のみなさんがそれを守ろうとするのは当然のことです。しかし、鶏を襲った動物を捕まえても、まわりにいるツシマテンやノラネコ、ノライヌ等他の動物が被害を引き起こす可能性は消えません。また、罠を仕掛けても、鶏小屋を襲った動物だけがかかるとは限りません。
 大事な鶏が襲われることなく、人も動物も安心して暮らせるようになるには、罠による駆除ではなく、鶏小屋の補強や工夫がより効果的です。鶏のためにも、動物のためにも、そして卵ご飯を喜ぶお子さんやお孫さんたちのためにも、小屋の再点検をお願いします。


もう一度確認を!

戸や餌入れがガタガタする。

戸や餌入れに鍵がついていない。

戸や餌入れの鍵を閉め忘れている。

板や釘が腐れて壁がめくれそう。

屋根と壁板・金網の境、枕木の間にすき間がある。

網がさびている。

線の太さが1mm以下で、緑色のビニールで覆われている金網を使用している。

金網に破れや穴がある。また、網の目の間が5cm以上ある。

小屋の下(地面から50cm程度)がトタンや板で目隠しされていない(高床式の小屋でない場合)。

 いくつチェックが付きましたか? 一でもあると、被害にあうおそれがあります。日頃からこまめに小屋の手入れをされている方でも、これらが原因で被害にあわれています。特に、寒い季節は被害が起こりやすいため、小屋の点検と補修・補強が大切です。



鶏被害対策リーフレットを発行しました!

 対馬野生生物保護センターでは、鶏被害を防ぐ効果的な対策を考えるため、上県町佐護地区で鶏を飼われている方々にご協力いただき、被害の状況、小屋の造りや周囲の環境について調査を行いました。
 調査の結果、被害の特徴として以下のことがわかりました。


12月から3月頃までの冬期に被害が集中している。

主に金網(特にビニールで覆われている1mm以下の  金網)を咬み破ったり、戸のすき間から侵入する。

小屋の下(地面から50cm程度)がトタンや板で補強されていない、あるいは高床式の小屋でない場合に、金網を咬み破られやすい

 また、被害にあった小屋・あわなかった小屋の造りや工夫の違いを把握するとともに、鶏を飼われている方々が持っておられる被害対策の知恵やアイデアを学び取ることができました。リーフレットでは、これらの調査結果をもとに、野生動物が入り込みそうな箇所の改善案や補強・工夫の事例を示しています。リーフレットご希望の方は、センターまでお気軽にご連絡ください。なお、センターホームページにも掲載していますのでぜひご覧ください。

 →鶏被害対策リーフレット「愛してニワトリ 愛してヤマネコ」


とらやまの森第34号

 

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