対馬野生生物保護センター

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2007年3月30日:ツシマヤマネコの死体収容

2007年3月ヤマネコニュース

ツシマヤマネコの死体収容

投稿者:佐々木 投稿日:2007/03/30(Fri) 13:59 No.138

<概要>
 平成19年3月30日(金)、対馬市上対馬町河内(かわち)において、交通事故により死亡したツシマヤマネコの成獣を対馬野生生物保護センターに収容しました。この事故により、平成18年度におけるツシマヤマネコの交通事故発生件数は8件目となり、7頭が死亡しています。
 平成18年度は交通事故が多発し、危機的状況にあります。運転をされる方は、特に夜間の運転について、なおいっそう安全運転に心がけて頂くようお願い致します。

1.発見日時:平成19年3月30日(金)午前4時00分頃

2.発見場所:対馬市上対馬町河内の国道

3.発見の経緯
 道路上で死亡しているツシマヤマネコを地域住民の方が発見し、ツシマヤマネコを守る会の会長の山村辰美氏を経由して、センターに連絡があり、同日センターの職員が死体を収容しました。

4.個体の情報
(1)性別:オス
(2)年齢:成獣
(3)体重:3,770g
(4)全長:83.5cm(頭胴長56.3cm)
(5)死体の状態:目立った外傷はなく、栄養状態は普通。
(6)死因:レントゲン撮影の結果、腹膜が破れ内臓に損傷が見られたこと、道路上で死体が発見された状況から、交通事故により死亡したものと推測されます。
(7)FIV、FeLV検査:共に陰性
(FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)

5.その他
 この事故により、平成18年度における交通事故発生件数は累計で8件、7頭が死亡。また、平成4年以降の交通事故発生件数は累計で45件、38頭が死亡となります。
 平成18年度は交通事故死亡件数が過去最多となり、ツシマヤマネコの生息に大きな影響を与えています。運転をされる方は、特に夜間の運転につきまして、なおいっそうスピードを落とし安全運転に心がけて下さい。万が一事故に遭遇した場合又はツシマヤマネコの死体を発見した場合などは、速やかに対馬野生生物保護センター等にご連絡下さるようお願いします。