対馬野生生物保護センター

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2006年12月:ツシマヤマネコの死体収容(交通事故)

2006年12月ヤマネコニュース

ツシマヤマネコの死体収容(交通事故)

投稿者:佐々木 投稿日:2006/12/26(Tue) 14:06 No.126

<概要>
 平成18年12月25日(月)、対馬市上対馬町大増(おおます)において、ツシマヤマネコの亜成獣の死亡個体が発見され、対馬野生生物保護センターに収容しました。発見者の情報から交通事故直後であったものと考えられます。これで、平成18年度におけるツシマヤマネコの交通事故発生件数は6件目(5頭死亡)となりました。
 このところ、ツシマヤマネコの仔ネコが親離れの季節を迎え、交通事故が多発し、危機的状況にあります。運転をされる方は、なおいっそう安全運転に心がけて頂くようお願い致します。


1.発見日時:平成18年12月25日(月)午後6時35分頃

2.発見場所:対馬市上対馬町大増の県道

3.発見の経緯
 道路上で死んでいるツシマヤマネコを地域住民の方が発見し、「ツシマヤマネコを守る会」会長の山村辰美氏経由で対馬野生生物保護センターに連絡があり、同日、センターの職員が死体を収容しました。

4.個体の情報
(1)性別:メス
(2)年齢:亜成獣(今年春生まれ)
(3)体重:1,440g
(4)全長:62.0cm(頭胴長42.5cm)
(5)死体の状態:頭部が骨折し即死の状態。栄養状態は普通。発見者の情報から、発見された直前に死亡したものと推察されます。
(6)死因:頭部の骨折、道路の車道上に死体があったことから、交通事故により死亡したものと推察されます。
(7)FIV、FeLV検査:共に陰性
(FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)

5.その他
 この事故により、平成18年度における交通事故発生件数は累計で6件(5頭死亡)。また、平成4年以降における交通事故発生件数は累計で43件(38頭死亡)となりました。これから、年末年始を迎えあわただしさが増してきます。運転される方は、なおいっそうスピードを落とし、ツシマヤマネコにも配慮した安全運転を心がけて下さい。万が一事故に遭遇した場合又はツシマヤマネコの死体を発見した場合などは、速やかに対馬野生生物保護センター等にご連絡下さるようお願いします。