対馬野生生物保護センター

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2006年12月:ツシマヤマネコの保護収容(とらばさみによる錯誤捕獲)

2006年12月ヤマネコニュース

ツシマヤマネコの保護収容(とらばさみによる錯誤捕獲)

投稿者:佐々木 投稿日:2006/12/20(Wed) 10:39 No.125

<概要>
 平成18年12月18日(月)、上県町仁田(にた)飼所(かいどころ)においてツシマヤマネコが「とらばさみ」にかかったと地元の方から連絡があり、対馬野生生物保護センターに保護・収容しました。
 この個体は、左前肢に傷があり、今後、同センターで治療を続け、傷の回復経過、感染症等の検査結果を踏まえ取り扱いを判断します。

1.保護された経緯
 12月18日(月)上県町仁田飼所において、地元の方がニワトリを守るために仕掛けていたとらばさみにツシマヤマネコが誤って掛かっているのを発見し、ツシマヤマネコを守る会の会長山村辰美氏を経由して午後7時30分頃センターに連絡があり、職員が現場に赴き保護し、午後8時55分に同センターに収容しました。

2.個体の情報
(1)性別:オス
(2)年齢:亜成獣
(3)体重:2,950g
(4)全長:81.1cm(頭胴長 53.9cm)
(5)個体の状況:左前肢にとらばさみに挟まれた傷が有るが、骨折は見られず、比較的軽傷。
(6)FIV、FeLV検査:共に陰性
(FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)

3.今後の予定
 センターで治療を続けます。なお、疾病の有無等を検査中であり、それらの結果を踏まえて今後の取り扱いを判断することとしています。

4.その他
(1)ツシマヤマネコがとらばさみにより誤って捕獲されたのは、平成4年以降8件目(7頭目)で、今年度は2件目(2頭目)となります。

(2)とらばさみの使用自粛について
 とらばさみの使用については、今回のように誤ってツシマヤマネコなど他の動物が掛かる場合があります。また、掛かった場合は動物にダメージを与えるおそれがあるため、使用の自粛をお願いします。
 なお、鶏小屋への被害対策については、わなではなく小屋の補強等による自衛手段を講じていただくようお願いします。