対馬野生生物保護センター

ホーム >> 報告書・資料・パンフレット >> 過去のセンター活動 >> センターの活動報告(2005年) >> 2005年3月の活動

2005年3月:センターの活動日誌・動植物

2005年3月の活動

ノグルミvsオオバヤシャブシ

ノグルミvsオオバヤシャブシ

投稿者:木村 投稿日:2005/03/25(金曜) 18:46 No.632

 棹崎の春の風物詩、嵐のような大風が吹き止みません。
せっかく咲いたツツジやスミレの花が飛んでしまわないか心配・・・

 ところで、棹崎公園を冬に歩いていると、足元に小さい松ぼっくりのようなものが転がっているのがよく目につきます。図鑑で調べると、「ノグルミ」と「オオバヤシャブシ」のどちらかの実ではないかというところまで辿りつきました。対馬の植生が乗っている図鑑を見ると、棹崎周辺の森にはノグルミが多いと書いてあったので、「ノグルミだといいなあ」という期待も込めて、私の中ではノグルミになっていました。
 春になり、謎の木に花が咲きました。実で調べるのは難しかったのですが、花なら一目瞭然です。結果は、「オオバヤシャブシ」でした。この木、もともと対馬には無い木で、工事後の緑化のために公園などに植えられるそうです。

海王類の巣

海王類の巣

投稿者:木村 投稿日:2005/03/11(金曜) 19:06 No.626

 昨日の夕方、棹崎のキャンプ場近くの浜に、貝殻拾いに行きました。残念ながらお目当ての貝殻は見つかりませんでしたが、代わりに磯釣りをしていた人からすごいものを見せてもらいました。
 なんと、85cmもあるマダイ!量りがなかったので重さはわかりませんでしたが、13~14Kg、もしかしたら15Kg行くのでは!?とのことでした。船釣りでもめったにお目にかかれない大物を磯で釣ってしまうとは・・・釣ったその人の腕もすごいし、そんなマダイがいる棹崎もスゴイ!
 今朝、棹崎林道を散歩していたら、昨日マダイを釣った人が、これまたデかい!ヒラスズキを釣ってきて見せてくれました。
 おそるべし棹崎、おそるべし釣り人・・・

野生動物の交通事故

野生動物の交通事故

投稿者:木村 投稿日:2005/03/04(金曜) 19:23 No.623

 3月1日の夜、家へと走る車のフロントガラスに、何かがコツンと当たりました。バックして確認に行くと、路上にコウモリが横たわっていました。手にとってみると、まだ暖かさは残っています。しかし、ピクリとも動きません。さすってみたり、両手で握って暖めてみたりしましたが、もう蘇えることなく、どんどん冷たくなっていきました。私は、コウモリを車で跳ねて殺してしまったのです。きっと陽気に誘われて冬眠から覚めたばかりのコウモリです。冬眠から目覚める今日のこの日まで、このコウモリが春を待ち焦がれていたのではないかと思うと、申し訳ない気持ちでいっぱいです。
 このコウモリをセンターに持ち帰り、冷凍庫にしまいました。死体は膨大な量の情報を持っていて、私たちにたくさんのことを教えてくれるからです。このことを、みなさんはご存知でしょうか。殺してしまったコウモリには申し訳ないことをしたと思いますが、この死は無駄にはしません。
 もしみなさんがこの先、ヤマネコ等野生動物を死に至らしめてしまった時に罪の意識を持ったならば、その死を無駄にしないためにも、当センターにお知らせ下さい。そのヤマネコの死から、他のヤマネコが救えるかもしれません。

↑図鑑で調べたらコキクガシラコウモリでした。体重5g