対馬野生生物保護センター

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2004年1月:センターの活動日誌・ヤマネコ

2004年1月の活動

いろいろな方が

投稿者:三谷 投稿日:2004/01/31(土曜) 16:06 No.361

 希少なヤマネコの死体が見つかると、せめてその遺伝子を後世に残すために卵子や精子が保管されています。ヤマネコの卵子や精子はすぐに使われることはありませんが、ウシなどの家畜では冷凍精液による人工受精は普通に行われていることです。

 ヤマネコをはじめ希少な動物の人工繁殖について研究している先生が、実際にヤマネコが生息している現場を知りたいと対馬までいらっしゃいました。一緒にフンの調査や餌のネズミの調査、友谷のお騒がせヤマネコMt-13のテレメトリー調査にでかけました。

 いつもは研究室からヤマネコを見ていらっしゃる先生には、野生で生活するヤマネコの姿を実感して頂けたようです。また、私の方も繁殖に関する詳しいお話をお聞きできて、新たなイメージやアイデアが浮かんできました。
 たくさんの方が、それぞれの見方でヤマネコや対馬の自然を見守っています。こうした力が少しずつ集まって、もっと大きな力となりますように。

ヤマネコの死

投稿者:山本 投稿日:2004/01/28(水曜) 16:38 No.359

24日の朝、福岡市動物園で1頭のツシマヤマネコのメスが死にました。繁殖のため、オスと同居させていたのですが、首にキバの跡があり、ケンカをして死んでしまったようです。このヤマネコは、13年の暮れにとらばさみにかかり、左前足を大けがしたため、先端部を切断し、その後元気になって福岡市動物園で繁殖に参加していたヤマネコです。昨年は2頭の仔ネコを生みました。
けがをして保護されたときにはまだ小さくて痩せてガリガリでした。小さいながらも気が強く、きれいな顔をしていたのが印象的でした。
繁殖事業はこれまでうまくいっていましたが、やはりまだまだわからないこともたくさんあるのだな、と改めて気を引き締めなければいけないと感じています。

ところで、対馬では、ここ1週間くらいの間に、シロハラやジョウビタキの姿が急に増えました。寒波の影響もあるのでしょうか。

目が疲れました。

データベースのパソコン画面

投稿者:三谷 投稿日:2004/01/16(金曜) 18:30 No.353

 今日は、これまで保護されたり死体で発見されたツシマヤマネコのデータ整理を行っていました。ボランティアのSさんが作ってくださったデータベースが完成間近なので、かなり作業は楽になりました。
 チェックしたのは人間の健康診断で測るようなGOT、GPTなどの血液検査の結果と、FIV(ネコ免疫不全症候群、通称ネコエイズ)など6種のネコの伝染病の感染状況のデータです。
 細かい数字の羅列を間違いがないかチェックするのは消耗しますが、ヤマネコの暮らしぶりや伝染経路に思いをはせながら、こういった整理をしていると、アラっとひらめくことがあります。データ整理など単調な作業の中で、この「アラっもしかして?」というときが嬉しいんですよね~。

体重測定

体重計にのったヤマネコぬいぐるみ

投稿者:三谷 投稿日:2004/01/09(金曜) 19:22 No.349

 健康診断に必ずあるのが体重測定。太ったりやせたりは、健康状態のバロメーターですよね。

 センターで飼育中のツシマヤマネコは、月一回、体重測定を行っています。今日は、展示施設にうつってからはじめての体重測定をおこないました。
 写真でぬいぐるみを置いた体重計で計るのですが、餌を体重計の上からでないと食べられない位置において乗ってもらいます。また、人が近くにいると食べに来ないので、ビデオカメラを使って体重計に表示された数字を確認しました。ヤマネコは「今日はいつもと違うところに餌があるぞ・・・」と思ったかもしれませんが、すんなり体重計にのってくれました。体重計、餌、ビデオカメラの位置をあれこれ調節しながら置いたので、一回で計測できてホッとしてます。

 ブリシーズン、そして年末・お正月に食べすぎの私は、毎月計るツシマヤマネコを見習うつもりはありません・・・。