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183件の記事があります。

2013年06月06日ツシマヤマネコの死亡個体の収容について

ツシマヤマネコニュース 西野

平成25年6月3日(月)、対馬市上県町田ノ浜においてツシマヤマネコの死体が発見され、対馬野生生物保護センター(以下、「センター」といいます。)が収容しましたのでお知らせします。

1 死体が収容された経緯
  平成25年6月2日(日)午後4時頃ツシマヤマネコの生態調査を行っていた琉球大学の研究員より、対馬市上県町田ノ浜の水田脇にて、白骨化したツシマヤマネコの死体を発見したとの連絡があり、6月3日(月)午後1時頃センターに収容しました。
  なお、当該個体は琉球大学が追跡調査を行っていた個体であり、平成25年2月の時点で生存していたことが確認されています。

2 死体の個体情報
(1)性別 メス

(2)年齢 成獣(10歳以上と推定)

(3)個体の状況 白骨化していました。

(4)死因 白骨化しており不明です。

(5)FIV、FeLV検査 白骨化しており検査はできませんでした。
   (FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)

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2013年05月08日ツシマヤマネコの死亡個体の収容について

ツシマヤマネコニュース 西野

 平成25年4月21日(日)、対馬市上対馬町五根緒の農道において、ツシマヤマネコの死体を対馬野生生物保護センター(以下、「センター」といいます。)が収容しましたのでお知らせします。

1 死体が収容された経緯
  平成25年4月21日(日)午後6時頃、住民が上対馬町五根緒の農道にて死亡しているツシマヤマネコを発見し、センターに連絡がありました。その後、午後8時30分頃センターに収容しました。

2 死体の個体情報
(1)性別 メス

(2)年齢 成獣

(3)体重 1,700g

(4)個体の状況 目立った外傷はありませんでしたが、栄養状態は非常に悪く、痩せていました。なお、妊娠しており胎児が1頭確認できました。

(5)死因 栄養状態が悪かったことから衰弱死の可能性が高いと考えています。詳細については、山口大学に病理解剖を依頼しています。

(6)FIV、FeLV検査 簡易検査で陰性
   (FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)

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2013年05月07日ツシマヤマネコ緊急ダイヤルステッカー及びチラシの配布について

ツシマヤマネコニュース 西野

 ツシマヤマネコの交通事故は統計を取り始めた平成4年以降、75件発生しており、(うち66頭が死亡)(平成25年4月30日現在)。特に平成24年度は過去最悪を大幅に更新し、15件(うち13頭が死亡)の交通事故が発生、12月には環境省、長崎県、対馬市による「ツシマヤマネコ交通事故非常事態宣言」を発令しました。このような状況を受け、環境省対馬野生生物保護センター(以下、センター)では、以下のとおり緊急ダイヤルステッカー及び救護用チラシの配付を行っていますのでお知らせします。

1.目的
 ツシマヤマネコの救護を迅速に行うとともに、交通事故の発生情報の収集を強化することを目的として、対馬野生生物保護センターの連絡先である「ツシマヤマネコ緊急ダイヤル」を広く周知するため、島内の関係機関等の協力を得て、ステッカー及びチラシを配布しています。


2.平成24年度の事故発生状況
平成24年度は15件の事故が発生し、過去最高の8件を大きく上回る結果となりました。このため、環境省、長崎県、対馬市による「ツシマヤマネコ交通事故非常事態宣言」を発令しました。
行動が活発となる繁殖の時期は終盤を迎えていますが、今の時期は、妊娠している雌猫もいます。この雌猫が事故に遭い死亡してしまうということは、お腹の中の仔猫の死も意味します。春先も運転の際には十分な注意が必要です。

3.協力機関等
 以下の行政機関、施設、企業等にステッカーもしくは救護用チラシを掲示していただいています。

吉永空港レンタカー(美津島)
トヨタレンタカー(美津島)
オリックスレンタカー(美津島)
空港インレンタカー(美津島)
対馬レンタカー(上対馬)
村岡自動車(上対馬)
対馬交通(上対馬・豊玉・厳原本社)
対馬市(官用車)
長崎県(官用車)
対馬タクシー
上県タクシー
豊玉タクシー
対州タクシー
ホテル対馬タクシー
ホテル対馬タクシー(鶏知営業所)
厳原タクシー
美津島タクシー
対馬空港
ゆったりランド
渚の湯
ほたるの湯


ステッカー

チラシ

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2013年04月19日福岡市動物園におけるツシマヤマネコの出産・死亡について

ツシマヤマネコニュース 西野

ツシマヤマネコ保護増殖事業の一環で飼育下繁殖に取り組んでいる福岡市動物園において、ツシマヤマネコ2頭の出産があったものの、2頭とも死亡したとの連絡がありましたので、お知らせします。

1.状況
4月18日15時頃,動物園内の動物病院にて帝王切開により2頭を出産しましたが,ともに健康状態が悪く,同日18時に生まれた2頭の死亡を確認しました。
なお,母ネコについては,現在のところ,順調に回復しています。

2.両親
No.39 メス 7歳 (平成18年4月1日福岡市動物園生まれ)
No.60 オス 4歳 (平成21年12月28日野生保護)
   No.39,No.60ともにこれまでの繁殖経験なし

3.死因
死因については、山口大学共同獣医学部獣医病理学研究室で詳しく検査することとしています。

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2013年04月15日飼育中のツシマヤマネコの死亡について

ツシマヤマネコニュース 西野

佐世保市の西海国立公園九十九島動植物園より飼育中のツシマヤマネコ1頭が死亡したとの連絡がありましたのでお知らせします。

1.死亡した個体の概要
 今回死亡した個体は、平成16年4月3日に、福岡市動物園で生まれ、飼育下繁殖のために九十九島動植物園にて分散飼育されていた個体(No.24 メス 9歳)です。死因については山口大学に検査を依頼しています。

2.状況
 当該個体は、4月7日から餌に対する反応が鈍く、4月8日午前8時に担当飼育員が確認したところほぼ採食しておらず、動きも悪いことから、午後1時に獣医師が麻酔をかけて採血、皮下補液を行った。覚醒後、嘔吐・痙攣がみられ、午後1時50分に死亡を確認しました。
なお、当該個体は九十九島動植物園に来園する前より腎機能障害等があり、薬剤投与等の治療を行いながら飼育しておりました。

3.現在の各施設の飼育状況
 ツシマヤマネコについては、生息域外での保全を図るため、全国9箇所の動物園において飼育されています。今回の死亡を受け、ツシマヤマネコの飼育頭数(動物園9箇所と対馬野生生物保護センターでの飼育数)は37頭(オス22頭、メス15頭、対馬野生生物保護センターの保護個体4頭を含む)となります。

飼育頭数一覧

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2013年01月24日ツシマヤマネコの保護及び死亡個体の収容について

ツシマヤマネコニュース 西野

 平成24年12月21日以降、環境省対馬野生生物保護センター(以下、センター)では、以下のとおり、ツシマヤマネコ2個体を保護し、死亡個体を3個体収容しましたのでお知らせします。
 なお、保護のうち1件、死体収容のうち1件はそれぞれ交通事故が原因と考えられます。


○平成24年12月21日保護個体
(1) 保護された経緯
  平成24年12月21日13:30頃、住民よりビニールハウス内にヤマネコがいるとの連絡がセンターにあり、15:00頃センターに収容しました。栄養状態は良好で、血液検査の結果も問題が無かったことから12月26日に捕獲地点付近で放獣しました。今後追跡調査を実施します。

(2) 個体情報
1)性別 メス
2)年齢 亜成獣
3)体重       1515グラム
4)個体の状況  栄養状態は良好。血液検査の結果も異常は無い。
5)FIV、FeLV検査 簡易検査で陰性
   (FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)

○平成25年1月15日保護個体
(1) 保護された経緯
平成25年1月15日12:40頃、上対馬町比田勝の国道で倒れているヤマネコを発見し、捕獲しようとしたら川に転落し、その後に保護したとの連絡があり、14:00頃センターに収容しました。収容時の状況と血液検査の結果から交通事故と思われます。今後経過を観察し、必要な治療を行います。

(2) 個体情報
1)性別 オス
2)年齢 亜成獣
3)体重       1730グラム
4)個体の状況 左下顎部には古い外傷があり、今回の保護以前になんらかの要因で受傷したものと考えられます。血液検査の結果、強いショックを受けたことが推測されます。
5)FIV、FeLV検査 簡易検査で陰性
   (FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)

○平成24年12月26日収容死亡個体
(1)収容した経緯
  平成24年12月26日10:00頃、住民より上県町御園の自宅で死体を発見したとの連絡を受け、センター職員が12時頃センターに回収しました。

(2)個体の状況
1)性別 オス
2)年齢 亜成獣
3)体重 1490グラム
4)個体の状況 首元に咬傷がある。死後数日が経過している模様
5)死因 死因については、山口大学に病理解剖を依頼し調査中です。
さらに咬傷部については、原因となった種を特定すべく、長崎県環境保健研究センターにDNA判別の検査を依頼調査中です。
6)FIV、FeLV検査 簡易検査で陰性
   (FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)

○平成25年1月12日収容死亡個体
(1)収容した経緯
 平成25年1月12日11時頃、住民より峰町吉田の国道脇の歩道で死体を発見したとの連絡を受け、センター職員が15時頃センターに回収しました。

(2)個体の状況
1)性別 オス
2)年齢 成獣
3)体重 1740グラム ※死体が損傷しているため参考値
4)個体の状況 死体の損傷が著しく、劣化が進んでいた。
5)死因 死体の損傷が著しく、劣化進んでおり死因の特定は困難です。
6)FIV、FeLV検査 簡易検査で陰性
   (FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)

○平成25年1月17日収容死亡個体
(1)収容した経緯
 平成25年1月17日6:30頃、住民より上対馬町芦見の県道上においてツシマヤマネコの死体を発見したとの連絡があり、10:00頃センターに収容しました。

(2)個体の状況
1)性別 メス
2)年齢 成獣
3)体重 2190グラム ※死体が損傷しているため参考値
4)個体の状況 右前脚を骨折している。内臓が捕食されている。
5)死因 収容時の状況と個体の状況から交通事故と思われます。詳細については、山口大学に病理解剖を依頼し調査中です。
6)FIV、FeLV検査 簡易検査で陰性
   (FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)

交通事故に関する今後の対応
今後は以下の対策を継続・実施予定です。
○短期的な対策
・交通事故箇所への交通事故防止移動式看板等の設置 
・パンフレット・チラシ・キャンペーンの実施等による普及啓発
○中長期的な対策
・カルバートをはじめとする道路・河川構造物への配慮実施に向けた関係機関との協議
・交通事故対策に資する情報の収集(センターの飼育下個体を用いた行動の実験の実施等)

 これまでのツシマヤマネコの交通事故について
  今回の事故により、平成4年以降の交通事故発生件数は累計で75件(66頭死亡)となりました。前回のツシマヤマネコの交通事故は平成24年12月17日であり、交通事故ゼロ記録は28日間でした(1月15日時点)。今年度は、例年以上に事故発生のペースが速く、今回の交通事故で15件目であり、すでに平成4年以降に確認されている年間最多件数となっています。(これまではH14,H18年度の8件)。

 普及啓発の内容
 交通事故の発生は、ドライバーのスピードに大きく関係しています。見通しの良い道路や幅員の広い道路では、スピードの出しすぎに注意して下さい。雨が降った後は、多くのカエルなどが道路上に出てきます。それらのカエルを食べに、ヤマネコも道路上に上がることがあります。また、これからの時期は発情期に当たり、特にオスの行動範囲が広くなり活発に動き回る時期に当たり、事故が起きる可能性が高い時期です。特に朝方や夕方は、ヤマネコが活発に活動する時間ですので、運転する際には十分に注意をはらって走行してください。
万が一事故に遭遇した場合又はツシマヤマネコの死体を発見した場合は、速やかにセンター(0920-84-5577)等までご連絡くださるよう、お願いいたします。特に、当事者による通報は、迅速な保護収容と、その後の事故対策を考える上で極めて重要です。今年度は、通報者の迅速な対応により2頭のヤマネコの命が救われています。また、故意でない限り罪に問われることはありませんので、万一の場合はご協力くださいますようお願いいたします。



保護収容一覧(12月21日以降)

12月21日保護個体(放獣時)

1月15日保護個体

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2013年01月22日ツシマヤマネコの保護について

ツシマヤマネコニュース 西野

平成24年12月11日(火)、上対馬町芦見の平間 正治氏宅においてツシマヤマネコを保護したとの連絡があり、対馬野生生物保護センター(以下、「センター」といいます。)に保護・収容しました。

1 保護された経緯
  12月11日(火)午前9時頃、対馬市上対馬町芦見において、平間 正治氏からセンターに対し、自宅においてツシマヤマネコを保護したとの連絡があり、その後、午前11時頃にセンターに収容しました。
  
2 個体の情報
(1)性別 オス
(2)年齢 亜成獣
(3)体重 2,175g
(4)個体の状態 栄養状態は良く、血液検査等の結果でも異常値は確認されていません。右眼に古い外傷があるものの視力に問題は無い模様です。
(5)FIV、FeLV検査 簡易検査の結果、陰性。
   (FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)

3 今後の予定
  健康状態に問題は無いことから、近日中に放獣する予定です。

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2013年01月21日ツシマヤマネコの死体収容について

ツシマヤマネコニュース 西野

平成24年12月13日(木)、対馬市峰町佐賀の県道において交通事故で死亡したと考えられるツシマヤマネコの死体を、対馬野生生物保護センター(以下、「センター」といいます。)が収容しました。
また、12月17日(月)、対馬市上県町仁田の国道において交通事故で死亡したと考えられるツシマヤマネコの死体をセンターが収容しました。
なお、本年度のツシマヤマネコの交通事故件数は13件目(うち12件が死亡)となり、12月10日の「ツシマヤマネコ交通事故非常事態宣言」発令以降2件目となります。

1.平成24年12月13日収容死亡個体
(1) 死体が収容された経緯
  平成24年12月13日(木)19時30分頃、佐須奈動物診療所の越田獣医師よりセンターに死体発見の連絡があり、21時頃センターに収容しました。

(2) 死体の個体情報
1)性別 メス
2)年齢 亜成獣
3)体重 1,300g
4)個体の状況 栄養状態は良好であった。頭部から頸部にかけて粉砕骨折していました。
5)死因 道路上で発見されたことや個体の状況から、死因は交通事故によるものと考えられます。
            詳細については山口大学に病理解剖を依頼し調査中です。
6)FIV、FeLV検査 簡易検査で陰性
   (FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)

2.平成24年12月17日収容死亡個体
(1) 死体が収容された経緯
  平成24年12月17日(月)7時頃、住民より「ヤマネコをはねた」との連絡がセンターにあり、センター職員が死体を回収し、8時頃センターに収容しました。

(2) 死体の個体情報
1)性別 メス
2)年齢 成獣
3)体重 2,380g
4)個体の状況   胸部と腰部の頸椎が骨折。栄養状態は良好。乳頭の状態から経産個体と思われます。
5)死因      収容時の状況から死因は交通事故によるものと考えられます。
            詳細については山口大学に病理解剖を依頼し調査中です。
6)FIV、FeLV検査 簡易検査で陰性
   (FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)

3 今後の対応
今後は以下の対策を継続・実施予定です。
○短期的な対策
・「ツシマヤマネコ交通事故非常事態宣言」を発令し、チラシ配布などの普及啓発を強化
・交通事故箇所への交通事故防止移動式看板の設置 
○中長期的な対策
・カルバートをはじめとする道路・河川構造物への配慮実施に向けた関係機関との協議
・交通事故対策に資する情報の収集(センターの飼育下個体を用いた行動の実験の実施等)

4 これまでのツシマヤマネコの交通事故について
  今回の事故により、平成4年以降の交通事故発生件数は累計で73件(65頭死亡)となりました。前回のツシマヤマネコの交通事故は平成24年12月7日であり、交通事故ゼロ記録は5日間(12月13日時点)でした。今年度は、例年以上に事故発生のペースが速く、今回の交通事故で13件目であり、すでに平成4年以降に確認されている年間最多件数となっており、非常に深刻な状況です。(これまではH14,H18年度の8件)。
  なお、このような状況を踏まえ、平成24年12月10日付けで環境省、長崎県、対馬市は「ツシマヤマネコ交通事故非常事態宣言」を発令しています。発令後の交通事故は2件目です。
  
5 普及啓発の内容
秋から冬はヤマネコの親離れの時期と繁殖期にあたり、交通事故が多発する傾向にあります。また、これから年末年始にかけては帰省等による交通量増加により事故発生の危険性が高まります。特に夕方から明け方にかけての運転はヤマネコの飛び出しに十分注意して安全運転を行ってくださいますようお願いいたします。
万が一事故に遭遇した場合又はけがをしたヤマネコや死体を発見した場合は、速やかにセンター(0920-84-5577)等までご連絡くださるよう、お願いいたします。特に、当事者による通報は、迅速な保護収容と、その後の事故対策を考える上で極めて重要です。故意でない限り罪に問われることはありませんので、万一の場合はご協力くださいますようお願いいたします。

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2012年12月10日ツシマヤマネコの保護及び死亡個体の収容について

ツシマヤマネコニュース 西野

平成24年11月30日(金)、対馬市上対馬町大浦の国道において、交通事故により負傷した可能性が高いツシマヤマネコを対馬野生生物保護センター((以下、「センター」といいます。)が収容しました。
また、12月1日(土)、対馬市豊玉町曽の市道において交通事故で死亡したと考えられるツシマヤマネコの死体をセンターが収容しました。
12月3日(月)には対馬市上対馬町河内の権藤 保美氏宅で咬傷により死亡したと思われるツシマヤマネコの死体をセンターが収容しました。
12月6日(木)には対馬市上対馬町琴の県道及び上対馬町河内の国道において交通事故で死亡したと考えられるツシマヤマネコの死体をセンターが収容しました。
 さらに、12月7日(金)には対馬市上県町瀬田の国道において交通事故で死亡したと考えられるツシマヤマネコの死体をセンターが収容しました。

1.平成24年11月30日保護個体
(1) 保護された経緯
  平成24年11月30日(金)19時50分頃、住民より対馬市上県活性化センターに通報があり、通報を受けた市職員よりセンターに連絡がありました。その後、センターから協力を要請された佐須奈動物診療所の獣医師が20時40分頃道路脇でうずくまっていた個体を発見し、保護しました。
  その後、佐須奈動物診療所で応急措置を行った後、センターに収容し、現在も治療中です。
(2) 個体情報
1)性別 オス
2)年齢 亜成獣
3)体重       1900グラム
4)個体の状況 血液検査の結果から、全身を強く打っていると推測されます。また、収容当初脳神経症状がでていたことから頭部も強打している可能性が高いと思われます。その他、骨折など大きな外傷は見られません。

5)FIV、FeLV検査 簡易検査で陰性
   (FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)


2.平成24年12月1日収容死亡個体
(1)収容した経緯
 平成24年12月1日(土)9時30分ごろ、対馬市豊玉町曽の市道脇の側溝において、死体を発見した対馬市職員よりセンターに連絡があり、センター職員が回収し13時50分ごろセンターに収容しました。
(2)個体の状況
1)性別 メス
2)年齢 成獣
3)体重 2720グラム
4)個体の状況 栄養状態は良好。乳頭の状態から経産と思われます。大腿骨の脱臼や腹腔内の出血が確認されました。
5)死因 道路脇で発見されたこと、個体の状況から交通事故によるものと考えられます。詳細については、山口大学に病理解剖を依頼し調査中です。
6)FIV、FeLV検査 簡易検査で陰性
   (FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)

3.平成24年12月3日収容死亡個体
(1)収容した経緯
 平成24年12月3日(月)10時ごろ、対馬市上対馬町河内の住民より自宅敷地内において死体を発見したとの連絡があり、センター職員が回収し11時ごろセンターに収容しました。
(2)個体の状況
1)性別 メス
2)年齢 亜成獣
3)体重 1260グラム
4)個体の状況 頚部には直径2mmほどの穿孔創があり、栄養状態は悪く、体格も痩せ気味でした。その他目立った外傷は確認されませんでした。
5)死因 個体の状況から、死因は衰弱していたところをなんらかの小動物に襲われたことによる咬傷の可能性が高いと思われます。詳細については、山口大学に病理解剖を依頼し調査中です。また、咬傷痕についてもDNA判別を実施予定となっています。
6)FIV、FeLV検査 簡易検査で陰性
   (FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)


4.平成24年12月6日収容死亡個体①
(1)収容した経緯
 平成24年12月6日(木)7時ごろ、対馬市上対馬町琴の県道において対馬市職員が死体を発見し、その後8時頃センターへ収容しました。
(2)個体の状況
1)性別 メス
2)年齢 成獣
3)体重 2230グラム
4)個体の状況 栄養状態はやや不良。乳頭の状態から経産個体と思われます。
5)死因 頭部に外傷が有り口腔内から出血していたこと、道路上で回収されたことから、交通事故の可能性が高いと思われます。詳細については、山口大学に病理解剖を依頼し調査中です。

6)FIV、FeLV検査 簡易検査で陰性
   (FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)

5.平成24年12月6日収容死亡個体②
(1)収容した経緯
 平成24年12月6日(木)19時30分ごろ、対馬市上対馬町河内の国道において死体を発見した住民よりセンター職員に通報があり、センター職員が死体を回収し21時頃センターへ収容しました。
(2)個体の状況
1)性別 オス
2)年齢 成獣
3)体重 1980グラム
4)個体の状況 栄養状態は比較的良好。
5)死因 頭蓋骨粉砕骨折、眼球突出及び口腔内出血が確認されたこと、そして道路上で回収されたことから、交通事故の可能性が高いと思われます。詳細については、山口大学に病理解剖を依頼し調査中です。

6)FIV、FeLV検査 簡易検査で陰性
   (FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)

6.平成24年12月7日収容死亡個体
 (1)収容した経緯
   平成24年12月7日(金)7時25分ごろ、住民が対馬市上県町瀬田の国道において死体を発見し、二次被害を避けるため回収し勤務先へと持ち帰った後、連絡を受けたセンター職員が回収に伺い、15時半ごろセンターに収容しました。
 (2)個体の状況
   1)性別 メス
   2)年齢 亜成獣
   3)体重 1420グラム
   4)個体の状況 栄養状態は良好。
 5)死因 口腔内から出血していたこと、道路上で発見されたことから、交通事故の可能性が高いと思われます。詳細については、山口大学に病理解剖を依頼し調査中です。

   6)FIV、FeLV検査 簡易検査で陰性
       (FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)

7.交通事故に関する今後の対応
今後は以下の対策を継続・実施予定です。
○短期的な対策
・交通事故箇所への交通事故防止移動式看板の設置 
・パンフレット・チラシ・キャンペーンの実施等による普及啓発
○中長期的な対策
・カルバートをはじめとする道路・河川構造物への配慮実施に向けた関係機関との協議
・交通事故対策に資する情報の収集(センターの飼育下個体を用いた行動の実験の実施等)

8.これまでのツシマヤマネコの交通事故について
  今回の事故により、平成4年以降の交通事故発生件数は累計で71件(63頭死亡)となりました。前回のツシマヤマネコの交通事故は平成24年11月23日であり、交通事故ゼロ記録は6日間でした(11月30日時点)。今年度は、例年以上に事故発生のペースが速く、今回の交通事故で11件目であり、すでに平成4年以降に確認されている年間最多件数となっています。(これまではH14,H18年度の8件)。また、11月30日から12月7日までの1週間で事故が5件発生しており、非常に深刻な状況です。

9.普及啓発の内容
交通事故の発生は、ドライバーのスピードに大きく関係しています。見通しの良い道路や幅員の広い道路では、スピードの出しすぎに注意して下さい。雨が降った後は、多くのカエルなどが道路上に出てきます。それらのカエルを食べに、ヤマネコも道路上に上がることがあります。また、秋から冬にかけては、仔ヤマネコが親から離れ独り立ちする時期で、例年多くの交通事故が起きています。特に朝方や夕方は、ヤマネコが活発に活動する時間ですので、運転する際には十分に注意をはらって走行してください。
万が一事故に遭遇した場合又はツシマヤマネコの死体を発見した場合は、速やかにセンター(0920-84-5577)等までご連絡くださるよう、お願いいたします。特に、当事者による通報は、迅速な保護収容と、その後の事故対策を考える上で極めて重要です。故意でない限り罪に問われることはありませんので、万一の場合はご協力くださいますようお願いいたします。



保護された個体の写真

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2012年11月30日ツシマヤマネコの死亡個体収容について

ツシマヤマネコニュース 西野

平成24年11月23日(金)、対馬市上県町仁田の国道において交通事故で死亡したと考えられるツシマヤマネコの死体を、対馬野生生物保護センターが収容しました。
なお、当該個体には個体識別用のマイクロチップが挿入されており、平成23年1月に対馬市峰町において、衰弱しているところをセンターに保護され、その後、同年4月に放獣され、約1年半にわたり上県町仁田周辺に定着していた個体であることが判明しました。

1 死体が収容された経緯
  平成24年11月23日(金)19時30分頃、住民よりセンターに死体発見の連絡があり、20時頃センターに収容しました。

2 死体の個体情報
(1)性別 オス
(2)年齢 成獣(推定平成22年生まれ)
(3)体重 3,000g
(4)個体の状況 栄養状態は良好であった。
(5)死因 道路上で発見されたこと、大腿骨の骨折が確認されたことから、死因は交通事故によるものと考えられます。
(6)FIV、FeLV検査 簡易検査で陰性
   (FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)
(7)その他
  野生復帰後の追跡調査により、当該個体は約1年半にわたり放獣地点である上県町仁田周辺に定着していました。
  
3 今後の対応
今後は以下の対策を継続・実施予定です。
○短期的な対策
・交通事故箇所への交通事故防止移動式看板の設置 
・パンフレット・チラシ・キャンペーンの実施等による普及啓発
○中長期的な対策
・カルバートをはじめとする道路・河川構造物への配慮実施に向けた関係機関との協議
・交通事故対策に資する情報の収集(センターの飼育下個体を用いた行動の実験の実施等)

4 これまでのツシマヤマネコの交通事故について
  今回の事故により、平成4年以降の交通事故発生件数は累計で66件(59頭死亡)となりました。前回のツシマヤマネコの交通事故は平成24年11月19日であり、交通事故ゼロ記録は3日間でした。今年度は、今回の交通事故で6件目であり、例年以上に事故のペースが早く、特に秋から冬にかけては、例年事故が多発しています。

5 普及啓発の内容
交通事故の発生は、ドライバーのスピードに大きく関係しています。見通しの良い道路や幅員の広い道路では、スピードの出しすぎに注意して下さい。雨が降った後は、多くのカエルなどが道路上に出てきます。それらのカエルを食べに、ヤマネコも道路上に上がることがあります。また、秋から冬にかけては、仔ヤマネコが親から離れ独り立ちする時期です。特に朝方や夕方は、ヤマネコが活発に活動する時間ですので、運転する際には十分に注意をはらって走行してください。
万が一事故に遭遇した場合又はツシマヤマネコの死体を発見した場合は、速やかにセンター(0920-84-5577)等までご連絡くださるよう、お願いいたします。特に、当事者による通報は、迅速な保護収容と、その後の事故対策を考える上で極めて重要です。故意でない限り罪に問われることはありませんので、万一の場合はご協力くださいますようお願いいたします。

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