Tsushima Wildlife Conservation Center (TWCC)

対馬野生生物保護センター

ツシマヤマネコニュース

RSS

ツシマヤマネコニュース

183件の記事があります。

2013年11月27日ツシマヤマネコの死亡個体の収容について

ツシマヤマネコニュース 西野

平成25年11月20日(水)、対馬市美津島町濃部の国道において、ツシマヤマネコの死体を対馬野生生物保護センター(以下、「センター」といいます。)が収容しましたのでお知らせします。

1 死体が収容された経緯
  平成25年11月20日(水)午後6時50分頃、住民よりセンターに美津島町濃部の国道にてヤマネコの死体を発見したとの連絡があり、午後9時頃センターに収容しました。

2 死体の個体情報
(1)性別 メス

(2)年齢 亜成獣

(3)体重 1620g

(4)個体の状況 栄養状態は良好。頭蓋骨及び下顎骨、骨盤を骨折しており、腹部臓器も激しく損傷していたことから、全身に強い衝撃を受けたことが推察されます。
また、右眼球突出も確認されました。

(5)死因       死体の状態及び発見場所が道路中央だったことから交通事故の可能性が高いと思われます。詳細については、山口大学に病理解剖を依頼しています。

(6)FIV、FeLV検査 簡易検査で陰性
   (FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)

3 今後の対応
今後は以下の対策を継続・実施予定です。
○短期的な対策
・交通事故箇所への交通事故防止移動式看板の設置 
・パンフレット・チラシ・キャンペーンの実施等による普及啓発
○中長期的な対策
・カルバートをはじめとする道路・河川構造物への配慮実施に向けた関係機関との協議
・交通事故対策に資する情報の収集(センターの飼育下個体を用いた行動の実験の実施等)

4 これまでのツシマヤマネコの交通事故について
  今回の事故により、平成4年以降の交通事故発生件数は累計で78件(69頭死亡)となりました。前回のツシマヤマネコの交通事故は平成25年11月5日であり、交通事故ゼロ記録は14日間でした。今年度は、今回の交通事故で3件目です。

5 普及啓発の内容
交通事故の発生は、ドライバーのスピードに大きく関係しています。見通しの良い道路や幅員の広い道路では、スピードの出しすぎに注意して下さい。秋から冬にかけては、仔ヤマネコが親から離れ独り立ちする時期です。特に朝方や夕方は、ヤマネコが活発に活動する時間ですので、運転する際には十分に注意をはらって走行して下さい。
万が一事故に遭遇した場合又はツシマヤマネコの死体を発見した場合は、速やかに対馬野生生物保護センター(0920-84-5577)等までご連絡くださるよう、お願いいたします。特に、当事者による通報は、迅速な保護収容と、その後の事故対策を考える上で極めて重要です。故意でない限り罪に問われることはありませんので、ご協力下さいますようお願いいたします。

ページ先頭へ↑

2013年11月21日下島におけるツシマヤマネコの生息情報について

ツシマヤマネコニュース 西野

今般、環境省が設置している自動撮影カメラにおいて、平成25年6月及び7月に対馬下島北部でツシマヤマネコの生息が確認されたのでお知らせします。

1 確認の経緯
環境省及び長崎県は、種の保存法に基づく国内希少野生動植物種であるツシマヤマネコの生息状況を把握するための調査を実施していますが、生息数は対馬全体で約70頭又は約100頭と推定されており(※)、特に、対馬下島においては、近年、確実な生息情報は非常に限られたものとなっています。
対馬下島における調査については、近年わずかに生息の可能性を示す情報がある下島南部の厳原町内山周辺を中心として、平成18年度以降、痕跡調査、自動撮影調査を行ってきたところです。また、平成21年12月に同町小浦周辺で、亜成獣が保護され、平成22年9月に美津島町黒瀬(城山)においてオスの糞が採取されたことから、それまでの調査範囲を下島北部へ拡げてきたところです。
今回生息が確認されたのは、下島北部の美津島町黒瀬(城山)周辺に設置していた自動撮影カメラにより撮影された写真です。

※平成22~24年度にかけて実施された生息状況調査(第四次特別調査)の結果に基づき、対馬上島に定住している成獣個体の生息数を推定したもの。なお、第四次特別調査では、対馬下島において美津島町黒瀬(城山)周辺を含む4地域での生息が確認された。


2 これまでの対馬下島における調査の成果
 対馬下島においては、平成19年3月に自動撮影カメラ調査によって、昭和59年以来23年ぶりに確実な生息情報が得られました。平成19年3月以降の確実なツシマヤマネコの生息情報は以下のとおりとなっています。


※詳細なDNA分析の結果、平成23年12月美津島町黒瀬(城山)、同町今里、平成24年1月同町黒瀬(城山)の糞は同一個体の可能性が高いとされた。

3 結果の評価
 美津島町黒瀬(城山)において、平成22年9月に初めてツシマヤマネコの生息が確認されて以降、4年連続で合計8件の確実な生息情報が得られたことにより、同町黒瀬(城山)を中心とした対馬下島北部ではツシマヤマネコが生息していける環境が残されていることが考えられます。
今後も関係行政機関、専門家等と協議し、追加の調査等について検討していく予定です。


ページ先頭へ↑

2013年11月12日ツシマヤマネコ死亡個体の収容について

ツシマヤマネコニュース 西野

平成25年11月5日(火)、対馬市峰町志多賀の県道において、ツシマヤマネコの死体を対馬野生生物保護センターが収容しましたのでお知らせします。

1 死体が収容された経緯
  平成25年11月5日(火)午前7時頃、住民よりセンターに峰町志多賀の県道にてヤマネコの死体を発見したとの連絡があり、午前10時頃センターに収容しました。
なお、本個体はマイクロチップが挿入されており、番号から平成22年5月に上対馬町茂木にて野生復帰させた個体であったことが判明しました。

2 死体の個体情報
(1)性別 オス

(2)年齢 成獣

(3)体重 3,440g

(4)個体の状況 栄養状態は良好。頭蓋骨及び下顎骨、右肩部を骨折しており、頭部を中心に激しく損傷していました。
また、左眼球突出も確認されました。

(5)死因       死体の状態及び発見場所が道路中央だったことから交通事故の可能性が高いと思われます。詳細については、山口大学に病理解剖を依頼しています。

(6)FIV、FeLV検査 簡易検査で陰性
   (FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)

3 今後の対応
今後は以下の対策を継続・実施予定です。
○短期的な対策
・交通事故箇所への交通事故防止移動式看板の設置 
・パンフレット・チラシ・キャンペーンの実施等による普及啓発
○中長期的な対策
・カルバートをはじめとする道路・河川構造物への配慮実施に向けた関係機関との協議
・交通事故対策に資する情報の収集(センターの飼育下個体を用いた行動の実験の実施等)

4 これまでのツシマヤマネコの交通事故について
  今回の事故により、平成4年以降の交通事故発生件数は累計で77件(68頭死亡)となりました。前回のツシマヤマネコの交通事故は平成25年10月10日であり、交通事故ゼロ記録は25日間でした。今年度は、今回の交通事故で2件目です。

5 普及啓発の内容
交通事故の発生は、ドライバーのスピードに大きく関係しています。見通しの良い道路や幅員の広い道路では、スピードの出しすぎに注意して下さい。秋から冬にかけては、仔ヤマネコが親から離れ独り立ちする時期です。特に朝方や夕方は、ヤマネコが活発に活動する時間ですので、運転する際には十分に注意をはらって走行して下さい。
万が一事故に遭遇した場合又はツシマヤマネコの死体を発見した場合は、速やかに対馬野生生物保護センター(0920-84-5577)までご連絡くださるよう、お願いいたします。特に、当事者による通報は、迅速な保護収容と、その後の事故対策を考える上で極めて重要です。故意でない限り罪に問われることはありませんので、ご協力下さいますようお願いいたします。

ページ先頭へ↑

2013年10月23日ツシマヤマネコの飼育下繁殖個体の移動について

ツシマヤマネコニュース 西野

環境省では、絶滅危惧種のツシマヤマネコの保護を図るため、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」(通称「種の保存法」)に基づく保護増殖事業を実施しています。
その一環である飼育下繁殖事業については、(公社)日本動物園水族館協会(以下、「日動水」)の協力を得て、国内の計9施設において実施しているところです。現在、飼育下繁殖技術の向上が課題となっており、今年度からは日動水との連携強化により、飼育園関係者による具体的な技術向上やペアリング計画の検討を進めています。
この度、次の冬~春の繁殖期に向けて、検討結果を踏まえて策定された「平成25~26年ツシマヤマネコ繁殖(移動)計画」に基づき、平成25年10月22日から7園間において、17頭の移動を実施しますのでお知らせいたします。

1 ツシマヤマネコの保護増殖事業について
ツシマヤマネコは平成6年に、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律に基づく国内希少野生動植物種に指定され、平成7年に同法に基づく保護増殖事業計画(平成7年7月17日環境庁及び農林水産省告示)を策定し、同計画に基づく生息状況の把握、生息環境の維持・改善、飼育下での繁殖等の保護の取組を進めています。

2 ツシマヤマネコ飼育下繁殖事業について
○飼育下繁殖事業は、保護増殖事業計画に基づき以下の目的で実施しています。
(1) 対馬の環境が改善し、生息地で安定して生息が可能になるまでの生息域外での種の保存
(2) 野生個体群の保護活動の補完(野生復帰など)
(3) 科学的データを収集、解析し、生息地でのヤマネコの保護対策への応用
(4) ツシマヤマネコの現状について全国的に普及啓発を行うことで、野生個体群保護を推進すること

<参加している動物園(H25年現在)>
○福岡市動物園、東京都井の頭自然文化園、横浜市立よこはま動物園、富山市ファミリーパーク、九十九島動植物園、沖縄こどもの国、京都市動物園、名古屋市東山動物園、盛岡市動物公園の9施設



○ツシマヤマネコの飼育下繁殖事業は、平成8年より福岡市動物園の協力を得て開始し、平成12年4月に初めて繁殖に成功、これまでに45頭が誕生しています。(現在は24頭が生存)
○平成21年以降4年間、ツシマヤマネコの繁殖がうまくいっていない状況にあり、飼育下繁殖技術の向上が課題となっています。

*沖縄こどもの国、京都市動物園、名古屋市東山動物園、盛岡市動物公園の4施設
では展示飼育のみとなっています。
※対馬野生生物保護センターの飼育頭数には保護個体を含みます。
 
3 飼育下繁殖技術の向上に向けた検討について
   今年度より日動水と連携を強化し、日動水の生物多様性委員会が事務局となり飼育園関係者で構成する会議を新たに設置し、飼育や繁殖技術に関する検討を実施しています。
   今後は、上記会議での議論を元に、有識者等で構成する環境省設置のツシマヤマネコ保護増殖検討会等での議論も踏まえ、平成26年度中を目処に、今後の飼育下繁殖事業全体の実施方針に関する検討を進めます。
 
4 今年度の個体の移動について
飼育下繁殖個体の高齢化が進んでいることなどを踏まえた検討の結果、ペアリングの機会を高めるため、繁殖の可能性が高い年齢の個体を拠点となる動物園に集め、メス1個体に対してペアリングできるオスを複数確保して、繁殖に取り組むこととしました。
拠点となる施設は、九州に立地している施設が地理的に対馬に近く気候条件等が似ており、多くのペアリングの組み合わせが可能な規模・構造の施設を有するという理由から、福岡市動物園および九十九島動植物園としました。
ツシマヤマネコは冬に繁殖期を迎えるため、今後は12月頃から、移動後の個体により、それぞれの施設でペアリングなどの繁殖に向けた試みを実施します。

<移動する個体と予定日>


※移動日は予定であり、ツシマヤマネコの状態等により変更する場合もあります。
※N0.12(♂)は移動先の盛岡市動物公園が冬期休園になるため3月に実施予定です。
※移動する個体の詳細については、それぞれの動物園にお問い合わせ下さい。

ページ先頭へ↑

2013年10月16日ツシマヤマネコの死亡個体収容について

ツシマヤマネコニュース 西野

平成25年10月10日(木)、対馬市上対馬町舟志の県道において交通事故で死亡したと考えられるツシマヤマネコの死体を収容しました。

1 死体が収容された経緯
  平成25年10月10日(木)午前6時頃、住民よりセンターに死体発見の連絡があり、その後、連絡を受けたセンター職員が死体を回収し、午前9時40分頃センターに収容しました。

2 死体の個体情報
(1)性別 メス
(2)年齢 成獣
(3)体重 2210g
(4)個体の状況 栄養状態は良好で、乳頭の状態から経産個体である可能性が高く、また骨盤骨折、口腔内出血が認められました。

(5)死因  道路上で発見された事や個体の損傷状態から交通事故によるものと考えられます。詳細については、山口大学に病理解剖を依頼し調査中です。

(6)FIV、FeLV検査 簡易検査で陰性
   (FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)

3 今後の対応
今後は以下の対策を継続・実施予定です。
○短期的な対策
・交通事故箇所への交通事故防止移動式看板の設置 
・パンフレット・チラシ・キャンペーンの実施等による普及啓発
○中長期的な対策
・カルバートをはじめとする道路・河川構造物への配慮実施に向けた関係機関との協議
・交通事故対策に資する情報の収集(センターの飼育下個体を用いた行動の実験の実施等)

4 これまでのツシマヤマネコの交通事故について
  今回の事故により、平成4年以降の交通事故発生件数は累計で76件(67頭死亡)となりました。前回のツシマヤマネコの交通事故は平成25年1月17日であり、交通事故ゼロ記録は265日間でした。今年度は、今回の交通事故で1件目です。

5 普及啓発の内容
交通事故の発生は、ドライバーのスピードに大きく関係しています。見通しの良い道路や幅員の広い道路では、スピードの出しすぎに注意して下さい。秋から冬にかけては、仔ヤマネコが親から離れ独り立ちする時期です。特に朝方や夕方は、ヤマネコが活発に活動する時間ですので、運転する際には十分に注意をはらって走行して下さい。
万が一事故に遭遇した場合又はツシマヤマネコの死体を発見した場合は、速やかに対馬野生生物保護センター(0920-84-5577)までご連絡くださるよう、お願いいたします。特に、当事者による通報は、迅速な保護収容と、その後の事故対策を考える上で極めて重要です。故意でない限り罪に問われることはありませんので、ご協力下さいますようお願いいたします。

ページ先頭へ↑

2013年08月21日ツシマヤマネコ死亡個体の収容について

ツシマヤマネコニュース 西野

平成25年8月15日(木)、対馬市上県町樫滝の農道において、ツシマヤマネコの死体を対馬野生生物保護センター(以下、「センター」といいます。)が収容しましたのでお知らせします。

1 死体が収容された経緯
  平成25年8月15日(木)午後6時45分頃、住民よりセンターに、上対馬町樫滝の農道においてツシマヤマネコの死体を発見したと連絡がありました。
その後、午後7時50分頃センターに収容しました。

2 死体の個体情報
(1)性別 不明

(2)年齢 幼獣

(3)体重 死体の損傷が著しいため計測不能

(4)個体の状況 死体の損傷が著しく、すでにミイラ化していました。

(5)死因       死体の損傷が著しいため不明

(6)FIV、FeLV検査 死体の損傷が著しいため検査不能
   (FIV:ネコ免疫不全ウイルス、FeLV:ネコ白血病ウイルス)

ページ先頭へ↑

2013年08月12日対馬野生生物保護センターで飼育していたツシマヤマネコの死亡について

ツシマヤマネコニュース 西野

対馬野生生物保護センターで飼育されていたツシマヤマネコ(メス)1頭が平成25年8月9日(金)午前1時22分に死亡したのでお知らせします。

1 死亡日時について
  平成25年8月8日午後6時頃から体調が急変し、治療を行いましたが、8月9日午前1時22分に死亡しました。

2 死亡個体について
当該個体は、平成15年4月7日に福岡市動物園で生まれ、平成15年10月4日よりセンターにおいて飼育を行ってきました。
  平成18年の定期検査で慢性腎不全を患っていることが判明し、投薬による治療をしてきましたが、
平成25年6月には体調が悪化したため、入院室に収容しました。入院後の検査では、複数の臓器に異常が確認でき、投薬による治療等を行ったところ、一時的に状態は改善しましたが、8月8日午後6時頃より状態が急変し、8月9日午前1時22分に死亡しました。

3 死因について
  山口大学に病理解剖を依頼し、死因を調査中です。

ページ先頭へ↑

2013年08月02日対馬野生生物保護センターで飼育していたツシマヤマネコの死亡について

ツシマヤマネコニュース 西野

対馬野生生物保護センターで飼育されていたツシマヤマネコ(メス)1頭が平成25年7月28日(日)22時20分頃死亡したのでお知らせします。

1 死亡日時について
  平成25年7月29日午前7時20分頃、死亡しているのを飼育担当者が発見しました。モニタービデオにより、7月28日22時20分頃に死亡したことが確認されました。当該個体は平成25年2月9日からセンター内の入院室に入院中でした。

2 死亡個体について
当該個体は、平成17年3月14日に上県町佐護で錯誤捕獲されたところを保護されました。
  保護時の簡易疫学検査により、FeLV(ネコ白血病ウィルス)に感染している疑いがあったことから、センターにおいて隔離飼育を行ってきました。
  その後、平成18年の定期検査では慢性腎不全を患っていることが判明し、平成22年にはレントゲン検査により肺に異常が見つかり経過を観察していました。加えて、平成23年以降複数回にわたる発作を起こしており、投薬による治療を行っていました。平成25年2月9日に体調悪化により入院し、モニターによる監視を強化していましたが、7月28日22時20分頃死亡しました。


3 死因について
  今回の個体の死亡に関して、現在のところFeLVとの関連はないものと考えていますが、山口大学に病理解剖を依頼し、死因を調査中。

〔参考〕 
1.ネコ白血病ウイルス(FeLV)感染症について
ネコ白血病ウイルスによる感染症であり、発症すると白血病やリンパ腫など血液リンパ系細胞の腫瘍性の増殖を引き起こすばかりでなく、感染したネコの免疫力を低下させ、肺炎、敗血症等を誘因します。比較的感染力が強く、グルーミング、食器の共用等でも感染します。また母親から胎児にうつる可能性もあります。
感染後、4~6週間は無症状で過ごし、発症すれば、上記のような様々な疾患が原因となって死亡する場合もありますが、発症しないまま寿命を迎える場合もあります。ただし、その場合もキャリアとしてウイルスを持ち続ける可能性が高いです。
現在のところ根本的な治療法はなく、イエネコでの予防法としてはワクチン接種がありますが、完全な予防のためにはワクチン接種の上、室内飼育を徹底し、FeLVに感染しているネコとの接触を避けることが望ましいです。
なお、当該個体の場合は、数種類の簡易検査キットで検査した結果、FeLV陽性/陰性両方の結果が出ており、疑陽性としています。

2.現在のツシマヤマネコ飼育状況
対馬野生生物保護センターを含め10施設で32頭(オス18、メス14)が現在飼育されています。
このうち対馬野生生物保護センターのオス1頭は救護個体です。

ページ先頭へ↑

2013年06月20日対馬野生生物保護センター夏季実習のお知らせ

ツシマヤマネコニュース 西野


当センターではツシマヤマネコをはじめとする対馬の希少野生動物の保護活動について学ぶ夏季実習を実施します。
野生生物の保護行政に関心があり最前線の現場で自ら学び取る熱意のある方のご応募をお待ちしております。

なお、当センター夏季実習の後9月1日~6日には、対馬市による地域おこしへの理解促進と地域おこしの担い手育成を目的とした「島おこし実践塾」が開催されます。
離島振興や地域振興に関心を持つ方は当センターの実習と合わせて実践塾への応募をご検討ください。
実践塾の詳細は対馬市ホームページ<http://www.city.tsushima.nagasaki.jp/web/tsushimanews/post_567.html>をご覧ください。


++++平成25年度 対馬野生生物保護センター夏季実習++++

1.目的
対馬野生生物保護センターの現場業務体験や地域住民の方々との交流などを通じ、ツシマヤマネコをはじめとする野生生物保護について学びます。
実習ではツシマヤマネコにまつわる現場業務の体験、地域との連携・協働作業、環境省自然保護官(レンジャー)はじめセンター職員やツシマヤマネコ保護関係者による講義等を行う予定です。

2.実施日程
平成25年8月22日(木)~ 8月31日(土)

3.募集定員
5~10名程度

4.募集対象
専門学校生、大学生、大学院生等
※社会人の方についても応相談

5.応募締め切り:平成25年7月10日(水)(郵送の場合必着)

実習内容および応募の詳細は対馬野生生物保護センターホームページ<http://c-kyushu.env.go.jp/twcc/spot/130620.html>をご覧ください。

ページ先頭へ↑

2013年06月19日福岡市動物園で飼育していたNo.3の死亡について

ツシマヤマネコニュース 西野

 福岡市から、福岡市動物園でツシマヤマネコ1頭(NO.3、成獣、オス)が死亡したとの情報提供がありましたのでお知らせいたします。

1.死亡日時
平成25年6月14日(金)17時50分、NO.3(成獣、オス)の死亡が確認されました。

2.死亡個体概要
 平成9年に上対馬町舟志にて飼育下繁殖のために捕獲された個体で、捕獲時すでに成獣であったことから、18歳以上と推定されます。
 飼育下繁殖に初めて成功した個体の父親で有り、飼育下で生まれて育ったツシマヤマネコ26頭のうち,13頭はNo.3が父親として貢献しました。なお,26頭すべて福岡市動物園生まれです。

3.死因
山口大学共同獣医学部にて病理解剖を依頼中です。

ページ先頭へ↑

ページ先頭へ