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九州地方環境事務所

ツシマヤマネコニュース

3月19日交通事故発生

2018年03月23日
ツシマヤマネコニュース

こんにちは!

アクティブレンジャーの沼倉です。

2018年3月19日上県町樫滝で交通事故が発生してしまいました。

朝6:10頃道路上でヤマネコが倒れているのを確認し、すぐさまセンターへ連絡をいただきました。迅速な対応感謝いたします。

まだほんのり暖かいヤマネコを職員が回収し、マイクロチップ(ネコの身元に関する情報が入っていて、それを装置(リーダー)で読み取ることによって、情報を確認することができる)を確認したところ、2013年1月に交通事故が原因として上対馬町比田勝で保護されたセナでした。セナは、保護地点周辺で放獣した後、自分の力で上対馬町茂木に移動し、2014年10月から2015年10月まで上県町樫滝で定着していたことを確認していた個体でした。

昨年7月から本年3月まで住民の方からもヤマネコを樫滝付近の道路上で目撃したと、たくさんの情報がセンターに寄せられており、交通事故が起きないように普及啓発活動を行っていましたが、残念ながら事故が発生してしまいました。

この事故の事例のように道路上で目撃されるとそのあとも道路へ飛び出し事故に遭う可能性もあります。

今回で今年度のヤマネコの交通事故数は【9件】となり、この件数は統計を開始した平成4年度以降、3番目に事故が多い年度となってしまいました。

事故が多いからヤマネコ増えているのでは?と意見もありますが、

2017年2月にも以前保護したマレが交通事故に遭い死んでいますし、今回の事故のセナも生息数が多ければこのような悲しい再会になることはなかなかないのではないかと思われます。また交通事故は確実に人間がヤマネコを死なせている要因でもあります。

また若いヤマネコの事故が多数発生していることは次世代を担うヤマネコが死亡することになり、交通事故が起きないことに越したことはありません。

ヤマネコの交通事故では、セナのかつての事例のように、事故後に迅速な連絡をいただいたら救える命もあります。また、ヤマネコ見たよ!など小さなこと何でも構いません!今後も安全運転力とヤマネコセンターへの情報提供のご協力よろしくお願いします!対馬野生生物保護センター(TEL:0920-84-5577)