地域循環圏に関する九州会議(第3回)議事要旨

地域循環圏に関する九州会議(第3回)議事要旨

議事要旨

○日時

平成22年3月16日(火)13:30~17:00

○会場

福岡県福岡市 都久志会館4階401

○出席者

構成メンバー34名中26名出席(欠席:8名)

○議題

  1. 1.生ごみ対策・食品リサイクル
    1. [1]調査結果報告
    2. [2]地域循環圏に関する九州会議検討結果の整理
  2. 2.広域リユース・リサイクル
    1. [1]焼酎リユースびん推進事業の状況について
    2. [2]九州地域における小型家電等のレアメタルリサイクル可能性調査について
    3. [3]九州における広域リサイクルに関連する調査について
  3. 3.その他

議事

◆生ごみ対策・食品リサイクル
調査結果報告
◆広域リユース・リサイクル
調査結果報告

<委員からの主な意見>

 ◆生ごみ対策・食品リサイクル(調査結果報告)について

  • ○ 生ごみの分別収集前に説明会を開催し、分別収集を開始するケースはよくあるが、問題は分別収集実施後に、分別収集された生ごみに異物の混入が目立つということである。生ごみの分別収集において継続的に成果を上げていくため、分別状況の結果を踏まえて、どのようにして住民への普及啓発や学習会等にフィードバックしているのかの事例を把握しておくことも必要と考えられる。
  • (事務局)
     ご指摘のとおりである。次の機会に調査をし、ご報告したい。
  • ○ 生ごみ分別収集前後で生活系ごみ収集量が減少しているという事例報告があり、大変興味深いが、地域循環圏を検討するうえで注意しておかなければならないのは、今までのような人口トレンドで検討するのではなく、人口減少社会という点を念頭においておく必要がある。特に、地方においては東京などの大都市圏と違って、急激な人口減少の可能性が高い。そういう意味で、人口減少を踏まえたうえでの検討をもう少しやられてはどうか。
  • (事務局)
     生ごみ分別収集前後で生活系ごみ収集量が減少している事例報告では、1人1日当たりに換算したごみ量も併せて掲載している。これで見ると、1人当たりのごみ量も減少している。
  • ○ 人口規模による生ごみ排出率の推計について、人口規模が大きくなるにつれて生ごみ排出率は小さくなるというふうに捉えられているが、このデータによると人口規模が小さいところでも排出率はかなりバラツキが見られる。これに関連して、当方でアンケート等の調査を行ったところ、排出率が上がるか下がるかは、排出率を向上させるような担当者を選任しているかどうかによるということが分かってきた。そのような担当者を置かなかったところは、人口規模が小さくても排出率は低い状態である。そのほか、異物の混入を減らすような取組に投資をしているかどうかも関わっている。そのような社会システムづくりに投資したところは人口規模の大小に関係なく、排出率は上がっているし、異物の混入率も下がっているということが見えてきた。このようなことから、大規模都市でも生ごみ分別効果の可能性があるということを念頭において、今後も調査・検討を続けていってもらいたい。
  • (事務局)
     その調査結果がまとまったら、参考にさせていただきたい。
  • ○ 生ごみ資源化の考え方(提案)のところで、人口規模を区分して整理されているが、この資料を初めて見た方で、この人口区分に該当しないところは、誤解を招く恐れがある。
  • (事務局)
     ご指摘のとおりであるので、試算の経緯を踏まえて、誤解のないような書き方に修正する。
  • ○ コスト計算において、地方交付税交付金は考慮しないのか。
  • (事務局)
     社会全体の経費で評価したいという考えがあった。経費試算にどこまでを含めるかということもご意見いただきたい。
  • ○ 生ごみの分別割合が上がれば、今回の試算の結果も変わってくると思われる。そこで、環境省へお願いであるが、来年度の課題として、このモデル自治体において、生ごみ分別の社会システムづくりに投資をした場合、ごみ処理コストはどれくらい変わってくるのかの試算を行ってもらいたい。
  • ○ 自治体が生ごみ分別を検討する際、コストを問題視する。今回の検討結果は、自治体の方にとってみれば、人口5万人程度以下であればコスト面で効果があり生ごみ分別を実施しても良いかもしれないが、それ以上の自治体であれば、環境面では良いかもしれないが、コスト面ではそれほど効果は無いと受け取られる可能性がある。当方の研究では、行政の働きかけ次第で、全体のコストが下がり、環境負荷も減るということが見えてきた。そういうことも踏まえてまとめないと、生ごみ資源化の取組を進めようとはならないのでないかと思われる。
  • ○ 生活系生ごみ資源化について、自治体の多くが「検討する予定はない。」となっている。これは、ごみ処理広域化を進めるうえで、広域で大きな施設を建設し、処理に余裕があるという点も関係しているのではないかと思われる。また、住民意識を高めるという意味で、ダンボールコンポストなど住民レベルでの取組も重要と考える。
  • ○ 今後の調査の中で、生ごみの資源化手法の一つとして、バイオエタノール化の動向などを整理されるのであれば、情報提供していただきたい。
  • ○ 事業系の生ごみについても、スーパーマーケットをはじめとして、資源化が進んでいるところであるが、収集運搬のところで、市町村を越えていけるか、許可が取れるかという問題がある。また、資源化製品である堆肥が足りないという一方で、品質が悪く焼却処理せざるを得ない場合もあるということも聞いている。そういう意味では、国の方で堆肥に対する基準のようなもの確立しても良いのではないかと考えている。そうすることによって、資源化に向けて協力する事業者も数多くいると思う。事業系の生ごみ対策も急務と考える。
  • ○ 生ごみを分別することによるメリットについて、温室効果ガスの削減と最終処分量の削減があると思われる。温室効果ガスの削減量は、今後、コストに置き換えた価値が高まってくると思われるし、最終処分場に関して言えば、一部の自治体においては処分場の新設は非常に難しくなっており、最終処分量が減ることはお金に代え難いものがあると思われる。今後、検討結果をまとめるにあたっては、コストだけではなく、温室効果ガスの削減量や最終処分容量にも着目して、まとめてもらえればと思う。
  • ○ 事業系生ごみ資源化についての結論がまとめられているが、結論というよりはむしろ、事業系生ごみ資源化にあたっての必要事項がまとめられているように思われる。市町村にはそれぞれごみ処理の事情があって、生ごみの資源化は進めた方が良いのだけれども、現状ではそれを声高にできないということもあり、市町村は生ごみ資源化へのインセンティブを働かせるような政策的誘導等が必ずしも必要なのかどうか疑問に感じるところである。また、民間事業者をモデルとした調査のまとめの表現としては、生ごみ資源化への取組に前向きとなるような書き方に修正した方がよいかと思われる。

◆広域リユース・リサイクル(調査結果報告)について

  • ○ 奄美大島におけるびん回収モデル事業において、「回収容器(P箱)支援」とあるが、これは九州地方環境事務所から支援したのか。
  • (事務局)
     P箱については、この事業の中で、一升びん用500ケース、中容量用500ケース、300ml用250ケースを提供した。
  • ○ 今回のケーススタディでは、どのように回収ルートを作っていくかがポイントになると思うが、びん商さんが減ってきている、あるいはびん商さんがいない地域もあるなかで、リユースマーケットの形成及びリユースをうまく回すうえで、どのような方向性を考えているのか。
  • (事務局)
     びん商さんがいるケース、いないケースという分け方をしている訳ではない。現状として、一升びんはリユースで回っているが、焼酎に使用されている中容量900mlびんは基本的に1回限りの使用で割られている。そもそもガラスは、1回限りの使用で割られてしまうと、カレットから再成形する際に非常に環境負荷が大きいので、これを何とかしていきたいという発想から、この事業に着手している。
  • ○ びんを取り扱う業者の立場から言わせてもらえれば、どうしてびんがリサイクルされていたかと言うと、それを使うメーカーがいたからである。びん商としては、売れるびんであれば、それを買っていた。ルートは既に出来上がっていたのである。それが今となっては、紙パックやペットボトルなどの様々な容器が出てきて、びん商は一升びんやその他Rびんを合わせたとしても、商売が成り立たなくなっている状況に陥っていることが、循環経済の担い手を失っている要因になっていると考えている。そういう中で、びんのリユースを進めようとするならば、諸外国のように国として、びんのリユースに関し法律を定め制度化することも必要かと考える。そういう制度が日本に必要なのかどうかを検討して、必要であるのなら、この九州から発信・提言を行っていって欲しい。
  • ○ リユースびんについては、この事業を通じて、次に何を目指すのかをもう少し明確にしていく必要があるのではないかと思う。びん商さんやメーカーが、頑張っているところもあると思うが、やはりそれにも限界があり、リユースびんがだんだん減ってきているというのが現状だと思う。これだけ、使い捨てびんが普及してきて、やっぱりこれはおかしいという意見も広がってきており、我が町でも議会でEPRやデポジット制を導入しようと検討され始めているところである。そういうことから、リユースびんを普及するということは非常に重要な課題だと実感している。リユースびんを普及するために必要なことは、ひとつはやはり法整備が重要な位置を占めるだろうと考える。ただ、国全体の制度を変えることになるわけであるから、すぐにはうまくいかないと思われるが、その必要性を九州から発信する必要性はあると思う。もうひとつ重要なのは、環境づくりというのは、社会システムを作ることだと思う。それは、リユースびんを例に取ると、びん商さん、メーカー、消費者、行政などがうまく連携をしてリユースを進めていくための社会システムをどう構築していくかということであると思う。これまでは、びん商さんの経済原則で成り立っていたが、それが今は壊れてしまったわけで、それを再生していくためには様々な立場の人が参加してシステムを作り直すという共通のビジョンを持たないとできないと思う。そういうビジョンを、この会議で具体的に示していただくことに期待している。
  • (事務局)
     リユースびんに関する法制度化は、本省へも働きかけを行っているが、社会全体として、びんのリユースに対する関心が薄れていることがネックとなっている面もある。基本的には、びんはリユースしていきたいと考えている、また、ビジョンや目指すべきものはもう少し整理をしていく。
  • ○ 先ほどの質問に関連して、奄美大島のモデル事業を通じて、リユースマーケットの形成やリユースをうまく回すうえでの課題、必要な条件等を把握していただきたい。
  • ○ 本市では小型家電からのレアメタル回収のモデル事業を行っているが、本市程度の自治体規模ではレアメタルリサイクルが可能になるほどの小型家電はとうてい集まらないということが課題として見えてきた。小型家電からのレアメタルリサイクルを行うためには、少なくとも広域的な回収システムを構築しないと、先に進んでいけないのかなと感じている。廃掃法の規制で自治体間の移動ができにくいという状況の中で、小型家電を自治体で回収しなさいと言われても、自治体としては難しいという実感であり、それをクリアしないとレアメタルリサイクルは先に進んでいかないと感じている。できれば報告の中に、そういった課題を入れていただければと思う。
  • (事務局)
     重要なご意見だと思う。レアメタルリサイクル連絡会の第3回会合に出席された秋田県の方も同様な意見であった。そのような法規制に関することについては、環境省と経済産業省が連携して行っているモデル事業の中で、いかにして効率的に回収率を上げるかを議論しているところである。ご指摘のとおり「広域」というのが非常に重要となってくるので、そういった方向性も視野に入れながら、この報告書では廃掃法上の規制を踏まえて、連絡会で議論を行ったということを記載していきたい。

◆全体を通して

  • ○ レアメタルリサイクル可能性調査は、もう少し別の視点からも調査を行ってはどうか。自治体が回収、処理を行うことを前提で調査をされているが、企業が自ら製造したものを自己責任で回収、処理を行った場合、回収率やコストはどれくらいになるのか。自治体で行う場合と企業が自己責任で行う場合を試算してみて、企業の責任で行った方が良いという結果がでるかもしれないので、そのような調査を行ってみてはどうか。試算する価値は十分にあると思われるのでご検討をお願いしたい。
  • ○ 生ごみなどの有機系廃棄物の処理は、一廃であろうと産廃であろうと、広く民間事業者を活用していくという提案をしていったらどうか。
  • ○ 今回の調査で、生ごみ、レアメタル、リユースびんと広く調査・検討をしていただいた。この会議を通じて、今後調査を継続するうえのでの課題としては、自治体で生ごみの資源化を行った場合の有効性(需給バランス)、民間を活用した場合の受け入れ可能性(キャパシティ)、リユースびんを普及させようとした場合の必要条件などが上げられる。これらを明確にしていくには、今回、生ごみで詳細に検討された内容と同じレベルで、調査・検討を行っていく必要があるかと思われるが、出席者からいただいたご意見等については可能な範囲で反映し、報告書としてまとめていただきたい。
  • (事務局)
     この会議は来年度も開催していく予定であるので、いただいたご意見、ご提案を踏まえて、引き続き調査・検討を進めていくこととする。

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