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九州地方環境事務所

報道発表資料

2019年04月16日
  • 報道発表

対馬の下島におけるツシマヤマネコの新たな生息情報について(お知らせ)

平成31年4月16日(火)

環境省

 ・九州地方環境事務所野生生物課

   課長 鑪 雅哉

・対馬自然保護官事務所

(対馬野生生物保護センター)

上席自然保護官 山本 以智人

 ・対馬自然保護官事務所厳原事務室

 (ツシマヤマネコ野生順化ステーション)

自然保護官 永野 雄大

℡:0920-57-0101

近年、特に対馬の下島においてはツシマヤマネコの生息数はごくわずかと考えられていますが、この度、新たに下島の北部(美津島町雞知)において本種の確実な生息情報が得られたのでお知らせします。

下島での生息数はごくわずかとはいえ、最近では下島全域に及ぶ複数地点で生息が確認されています。ツシマヤマネコの交通事故を防ぐため、下島でも自動車の運転時には注意をお願いします。

1.これまでの経緯

ツシマヤマネコの生息数は第四次特別調査(平成22~24年度)の結果、対馬全体で多くても100頭と推定されており、特に下島での生息数はごくわずかと考えられています。

このような中、平成28年末(2016年12月)以降、下島の北部(美津島町久須保、大船越、黒瀬)、中部(厳原町の小浦、下原及び樫根)及び南部(厳原町豆酘周辺(内山の鮎もどし自然公園付近)、久根田舎及び内山)にてツシマヤマネコの生息が確認されています。

2.今回確認された生息情報について

長崎県環境保健研究センターによるDNA分析の結果、平成30年(2018年)12月に美津島町雞知において採取されたフンがツシマヤマネコ(オス)のものであることがわかりました。

美津島町雞知における本種の確実な生息情報は、自動撮影カメラにより23年ぶりに下島で生息が確認された平成19年3月以降で初めてです。

3.今後の取り組み

引き続き下島において調査を実施し、ツシマヤマネコの生息情報を収集します。また、下島にもツシマヤマネコが生息することについて情報発信し、交通事故防止など本種の保護のための普及啓発等を行います。

4.環境省からのお願い

今回確認された下島北部の美津島町雞知に加え、同じく下島北部の美津島町黒瀬(城山)、久須保、緒方及び大船越や、下島中部の厳原町小浦、下原及び樫根でも不定期ではありますが確実な生息が確認されています。下島全域に及ぶ複数地点でツシマヤマネコの生息が確認されてきていることから、下島でも運転する際は、ヤマネコの急な飛び出しに十分ご注意下さい。

また、ヤマネコの生息に影響を与えないよう、生息地を探すなどしない、生活様式に影響を与える給餌等をしないなど、静かに見守っていただくよう配慮をお願いします。

道路上を歩いているヤマネコを見かけた、道路上で死んでいるヤマネコを見かけた等、ヤマネコを目撃した場合は、対馬野生生物保護センター(電話:0920-84-5577(84(はよ)-5577(ここならせならせ)))又はツシマヤマネコ野生順化ステーション(電話:0920-57-0101)までご連絡下さい。

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