報道発表資料
【お知らせ】ツシマヤマネコ飼育下繁殖事業への佐世保市亜熱帯動植物園の参加について
2010.03.23 九州地方環境事務所
環境省では、ツシマヤマネコの保護を図るため、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」(通称「種の保存法」)に基づく保護増殖事業計画(平成7年7月17日環境省及び農林水産省告示)策定し、生息状況の把握、生息環境の維持・改善、飼育下での繁殖等の取組を進めています。
同計画に基づく飼育下繁殖については、(社)日本動物園水族館協会の協力を得て福岡市動物園、井の頭自然文化園、よこはま動物園ズーラシア、富山市ファミリーパークにおいて、飼育下繁殖事業を実施しているところです。
この度、飼育下繁殖事業拡充の一環として、新たに「佐世保市亜熱帯動植物園」にツシマヤマネコ飼育下繁殖事業に協力頂くこととなり、ツシマヤマネコを移動し、飼育・繁殖を開始することになりましたのでお知らせします。
1 ツシマヤマネコの保護増殖事業について
ツシマヤマネコは平成6年に、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(通称「種の保存法」)に基づく国内希少野生動植物種に指定され、平成7年に同法に基づく保護増殖事業計画(環境省及び農林水産省告示)を策定し、同計画に基づく生息状況の把握、生息環境の維持・改善、飼育下での繁殖等の保護の取組を進めている。
2 ツシマヤマネコ飼育下繁殖事業について
- 〇
- 飼育下繁殖事業は保護増殖事業計画に基づき以下の目的で実施しており、現在、繁殖のために飼育しているツシマヤマネコは福岡市動物園12頭、井の頭自然文化園4頭、よこはま動物園ズーラシア4頭、富山市ファミリーパーク4頭、対馬野生生物保護センターで9頭、計33頭となっている。
- (1)
- 対馬の環境が改善し、生息地で安定して生息が可能になるまでの生息域外での種の保存
- (2)
- 野生個体群の保護活動の補完(野生復帰など)。
- (3)
- 科学的データを収集、解析し、生息地でのヤマネコの保護対策への応用
- (4)
- ツシマヤマネコの現状について全国的に普及啓発を行うことで、野生個体群保護の推進
- 〇
- ツシマヤマネコの飼育下繁殖事業は、平成11年より福岡市動物園の協力を得て開始し、平成12年4月に初めて繁殖に成功、同動物園ではこれまで37頭が誕生している。(現在は26頭が生存)
- 〇
- 平成18年11月からは井の頭自然文化園及びよこはま動物園ズーラシアにおいて、平成20年10月からは富山市ファミリーパークにおいて飼育・繁殖を行っている。(繁殖には至ってない。)
3 佐世保市亜熱帯動植物園における飼育下繁殖事業について
今回新たに佐世保市亜熱帯動植物園がツシマヤマネコの飼育下繁殖事業に加わることとなり、3月30日、対馬野生生物保護センターより佐世保市亜熱帯動植物園へツシマヤマネコのオス2頭を移動させる予定である。なお、4月以降(詳細未定)、福岡市動物園から佐世保市亜熱帯動植物園へツシマヤマネコのメス3頭を移動させる予定である。
4 移動スケジュール(予定)
- 3月30日(火)
- 対馬空港発 ORC54(ANA4654便)
- 12時20分
- 長崎空港着
- 12時55分予定
なお、移動スケジュールはツシマヤマネコの状態及び航空機の運航状況等により、変更も考えられますのでご承知おきください。
報道関係者の取材は可能ですので詳細等については、対馬自然保護官までお問い合わせください。
添付資料
参考資料 [PDF 451KB]